味な話の素   No.236 2023年01月号《9025-9074 》 Since 2003/04/29

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憲法を読む(22)[51] 2023/01/31 Tue 9074 昨日[49]の続き
 憲法第75条「法律及び政令には、すべて主任の国務大臣が署名し、内閣総理大臣が連署することを必要とする」。連署だから、まずは大臣が署名し、その後に内閣総理大臣が続く形式になっている。
 ところで、条文そのものは内閣法制局が、すでに存在している法律などとの関連をチェックしながら作成する。ところが、ときおり法案にミスが出てきて問題になる。たとえば「デジタル庁関連法案」で、「海上保安丁長官」を「海上保安
長官」といった具合だ。また、「産業競争力強化法の改正法案」では、「主務大臣の承認を受けた金額w、…充てることができる」と「を」に変換されていないなどは、デジタル時代ならではのものである。これが過去の法律と整合性がとれない、あるいは矛盾するとなれば、深刻な問題になる。
未知の世界の膨張[50] 2023/01/31 Tue 9074 昨日[49]の続き
 インターネットは、高齢者に「世の中は知らないことだらけだ」という事実を知らせてくれる。わたしは、生まれてこの方(?)、「自分は知らないことに囲まれて生きていること」は自覚していた。しかし、ネットの時代になって、その「知らなさ」の度合いが天文学的なものであることを徹底的に体感しはじめた。しかも、その度合いは日々更新され続けている。そこで、「もっと知りたい」という動機づけが高まる。しかし、その結果、またまた「未知の世界」が拡大する。それは膨張し続ける宇宙と同じだ。まあ、そんなわけで、「いまさらあわてても仕方ないのよ」と毎日を愉しんでいる。
憲法を読む(21)[49] 2023/01/30 Mon 9073 昨日[47]の続き
 憲法第73条は内閣の事務について規定しており、その第3項に「条約を締結すること。但し、事前に、時宜によっては事後に、国会の承認を経ることを必要とする」と条件を付けている。ここで「時宜:事が適当であること[広辞苑]」によっては事後承認もアリなのである。外国との関係だから、様々な状況を想定していたのだろう。それでも最終的には国会が承認することが必要なのは当然である。それにしても、「時宜」に対する[広辞苑]の[字義]は、まさに「適当」で苦笑した。精選版 日本国語大辞典には「物事の状態。事柄。事情。」が第二義として挙げられている。[辞]の[書]なんだから、このくらいはないとね。
浮頭雑記(1)[48] 2023/01/30 Mon 9072
 夏目漱石は49歳で亡くなった。今年わたしは[後期高齢者クラブ]に入会するから、漱石のほぼ1.5倍の年月を生きている。漱石と比べるのは不遜極まりないが、明治から大正まで、男性の寿命は40歳代だったようだ。それなら、毎日を今の2/3ほどのスピードで、あくせくせずに過ごせばいいのになあと、ふと(浮頭)思う。ところが、現実には未だに一分一秒を惜しんで突っ走っている自分がいる。ゆっくり、ゆっくり…。
憲法を読む(20)[47] 2023/01/29 Sun 9071 昨日[45]の続き
 憲法第66条は、[第5章 内閣]に含まれる条文だが、その3項に「内閣は、行政権の行使について、連帯して責任を負ふ」とされている。まさに「連帯責任」である。そこで大臣の発言によっては「閣内不一致だ」という批判の声が挙がることもある。
 そんなときどうするか。その解決策の一つが第68条の第2項の「内閣総理大臣は、任意に国務大臣を罷免することができる」である。
 憲法の条文に「任意」とは、何とも強烈な言葉を使ったものだ。それは「心のままに任せること」「思いのままにするさま」(精選版 日本国語大辞典)だから、しっかりした理由もいらないとも読める。ただし、現実には本人の辞意表明という形式を取ることが圧倒的に多い。これをマスコミは「事実上の更迭」と表現する。
アメリカさんも…[46] 2023/01/29 Sun 9070 昨日[45]の続き
 アメリカでは「機密文書騒動」がオオゴトになっている。そもそもは、トランプ前大統領の自宅に機密文書があったというので大騒ぎになった。それは、大統領再選を目論むトランプ氏にとって逆風のネタである。ところが、ここに来て現職のバイデン大統領の自宅からも機密文書が発見されてオオゴトになった。バイデン氏がここぞとばかりトランプ氏を非難していただけに、まさにブーメランの衝撃も半端ではない。そして、今度は前副大統領のペンス氏宅にも機密文書があったというのだから、泥沼状態になりつつある。こんな調子だと、これまでにも同じことが起きていたのではないか、いやそうに違いないと疑いはじめる。
 わが国でも、重要な文書がいとも簡単にシュレッダー行きになるという事態が発生しているが、情報にきわめて厳しいと思い込んでいるわたしなんぞは、「アメリカもこんなものか」という思いになる。
憲法を読む(19)[45] 2023/01/28 Sat 9069 昨日[43]の続き
 憲法第63条に「国務大臣は…何時でも議案について発言するため議院に出席することができる」とある。それも「両議院の一に議席を有すると有しないとにかかはらず」だから、国会議員以外の大臣も、この「権利」を持っているのである。つまりは、「わたしに発言させなさい」と言って、自分たちが提案した法律についてアピール(?)することもできるわけだ。現実には、こういう場面を観た記憶はない。
 その一方で、「答弁又は説明のために出席を求められたときは、出席しなけらばならない」とされる。予算委員会等で、ある大臣が質問されているのに、他の大臣やお役人が答える場面が多々ある。ここでヤジが飛んだりで騒がしくなったりする。
犠牲者40人の現実[44] 2023/01/28 Sat 9068 昨日[43]の続き
 1月25日時点で死者が40人。発生件数40件。これはアメリカでの銃による事件の発生件数と死者数である。彼の国では毎日のように、国のどこかで銃撃事件が起きる。少し前には6歳の子どもが教師を撃つ事件も起きた。これに、銃で自ら命を絶つ人々が加わる。それでも銃規制は思うように進まない。西部開拓時代から、自分の身は自分で守るという基本的価値があるからだとも聞く。ライフル協会のロビー活動も強力なようだ。かくして、また犠牲者の数が積み重なっていく。
憲法を読む(18)[43] 2023/01/27 Fri 9067 昨日[41]の続き
 衆議院の優越を規定した条文を前にしたとき、UHくんの顔が浮かんだ。彼は中学3年のとき、転入してきたが、成績抜群の優等生だった。社会の授業が終わったあと、彼が一人で先生に質問しているのが聞こえた。「それでは、参議院の存在意義はどこにあるのですか」「それは単なるお目付役に過ぎないのですか」。これは記憶だから、ここまで大人語を使っていたかどうかわからない。しかし、中学3年生にはこのレベルくらいの質問をしていたように思えたのである。わたしは、ただただ、「すごいなあ」と驚いていた。
 高校までは一緒だったが、いまごろどうしているだろう。
英語よりも実行力[42] 2023/01/27 Fri 9066
 経団連と連合の会長が会談し、春闘がスタートしたとのニュースが流れた(23日)。こまかいことは措いて、経団連会長は「モメンタム」、連合会長は「ターニングポイント」を組み込んだ挨拶をしていた。前者の「モメンタム」は「弾み、勢い」あるいは「運動量」で、証券界でも使われているようだ。連合側の「ターニングポイント」は単純に「転換点」である。
 あちらの言葉を使うと「カッコいい」なんて、昭和だなあ。ルー大柴の真似をするよりも実行力ですよね。誰が原稿を書いたのか知らないが、日本語でいきませんか、お二人サン。
憲法を読む(17)[41] 2023/01/26 Thu 9065 昨日[39]の続き
 憲法第60条では「衆議院の予算先議と優越」が宣言される。予算は、「さきに衆議院に提出されなければならない」のである。さらに第2項で、参議院が「異なった議決」をしたとき、そして両院の協議会で意見が一致しないとき、あるいは30日以内に議決しないときは、衆議院の議決が「国会の議決」となるのである。予算は国民生活に直結する。アメリカでは、連邦議会の議決ができず、行政機関のサービスが停止することもある。
 わが国では、ときおり参議院で揉めにもめても、最終的には30日後に「自然成立」することになる。
 また第61条で「条約の締結の承認」が取り上げられているが、これにも上の第2項と同様の原則を適用すると記されており、衆議院の議決が優先する。
ダイソー繁栄の要因[40] 2023/01/26 Thu 9064 昨日[38]の続き
 売値から逆流してモノづくりを世界で初めて考えたのがダイソーではないでしょう。この世には「上には上がある」だけでなく、「先には先がいる」のです。それでもダイソーの繁栄ぶりから、成功に求められる要因が浮かんできます。
 その一つは、陳腐ながら「発想の転換」です。前世紀でしたか、「逆転の発想」が流行ったものでした。まずは「逆位方向」を考えてみるのも可能性を秘めた選択肢でしょう。
 二つ目は、すぐにあきらめないことでしょう。これも「継続は力なり」ですから、目新しいものではありません。そうは言いながら、これがけっこうむずかしいんですね。わたしの勝手な推測、つまりは邪推ですが、100円ショップのスタート時は世間の目も「安かろう悪かろう」といったものだったと思います。わたしも、品数も少なく、「オモロイ」と思いながら、「どうせ100円」といった目で見ていた記憶があります。
憲法を読む(16)[39] 2023/01/25 Wed 9063 昨日[37]の続き
 憲法第59条の第3項に重要なことが記されている。法律案は衆議院の可決後に参議院が審議する。その法案が衆議院で60日以内に可決されない場合、衆議院は参議院が法案を否決したとみなすことができるのである。ただし、日数の解散には、休会中の期間は含まれない。これを第2項の衆議院における「三分の二以上の再可決」と併せれば、法律は成立することになる。まあ、60日間も審議して可決しない、あるいはできない事態が過去にあったのかどうかを確認するほどの時間は持たないが、法律の成立にあたって衆議院が優越していることが明記されている
ダイソー革命[38] 2023/01/25 Wed 9062 昨日[36]の続き
 いまや[ダイソー]は、押しも押されもしない超大企業でしょう。小売業界だけでなく、おそらく中小の製造業界にも多大なる力を持っているに違いありません。そもそも、ものの値段は材料などの原価と人件費、それに流通にかかる費用、さらに一定の利潤をプラスして決まると思います。この「一定の利潤」の部分には、マルクスが言う剰余価値が含まれるのでしょう。それが資本家の搾取になるといった論理は、わたしたちが学生のころは、活動家の演説などで日常的に聴いていました。ともあれ、この価格設定の流れをダイソーは逆転させたのです。つまりは最初に「100円」があって、それが可能なものを商品にするのです。
 この話、本コラムの2004年2月21日に「価格決定権」とのタイトルで書いたことがあります。まだ、[No.309]と、何とも初々しさを感じさせます。ともあれ、ダイソーはコスト革命、販売革命、価格革命、流通革命など、様々なものを一気に、いやじわじわと、ただし確実に展開していったのでした。
憲法を読む(15)[37] 2023/01/24 Tue 9061 昨日[35]の続き
 法律は、原則として衆参両院で可決されなければ法律にならない。ただし、憲法第59条第2項にある条件が記されている。それは衆議院で可決した法律案を参議院で「これと異なった議決をした」とき、再度衆議院で出席者の三分の二以上の多数で可決されれば法律になるとされている。
 「これと異なった」と記されているから、「否決」以外の議決もあるのだろうが、憲法はどんな議決を想定しているのだろうか。法律の素人には具体的なケースが思い浮かばない。このようなときは、「衆議院が、両議院の協議会を開くことを妨げない」と、これまた法律特有というか、持って回った言い方をしている。
 まあ、意見が異なるのだから話し合いをしてもいいよということだろうか。これは衆議院で可決する前のことだと思うが、ひょっとして可決した後でも協議があり得るのだろうか。いやあ、それはないだろう。これには「法律の定めるところにより」とあるから、国会法に書かれているのだろう。
やっぱし、「バランスの問題」?[36] 2023/01/24 Tue 9060 昨日[34]の続き
 松下幸之助氏は定価販売にこだわった。いいものを作るためにみんなが努力しているのだから、それを正しく評価すべきだとの発想があった。いわゆる暴利を貪ることは論外として、モノづくりとその供給に関わり人々が正当な報酬を得ることは当然である。ただ、それが消費者に回るまでに多くの段階があれば、そこに時間や経費のロスが生まれやすい。また段階のどこかで暴利につながる行為がなされる可能性は出てくる。その点で、中内氏が中間段階をカットして「いいものをより安く消費者に」の実現を図ったのもなるほどと共感する。
 ここでも「伝家の宝刀キーワード」である、「世の中はバランス」が登場してしまう。
憲法を読む(14)[35] 2023/01/23 Mon 9059 昨日[33]の続き
 日本国憲法の第59条に「法律案は、この憲法に特別の定のある場合を除いては、両議院で可決したとき法律となる」と記されている。つまりは、一方の院だけの可決では法律が成立しない。与党が両院で多数を占めることができないいわゆる「衆参ねじれ」の元では、野党の反対があれば法律はできないのである。これは政府与党にとって厳しい状況だが、互いに話し合いが持たれたり、譲歩し合ったりする可能性が生まれる。野党にしても、国民から「反対のための反対」だと批判されれば信頼を失う。その点では国会に緊張感が生まれる。
家電と[定価]の消滅[34] 2023/01/23 Mon 9058
 物価の高い日本で、「いいものをよりやすく」をキャッチフレーズにした中内功氏率いるダイエーが栄華を誇っていた時代がありました。複雑な流通過程をカットすることで、安さを実現することを目指したのです。それまで電気製品の価格はメーカーが決めていました。いわゆる定価販売です。そうした中で、中内は松下幸之助の松下電器にカラーテレビで対決したのです。カラーテレビの値引きをされた松下は、ダイへーに製品を卸さないと宣言していたのです。これに対して、中内は[ブブ]と名付けた自社ブランドを破格の値段で売り出したわけです。
 あれから半世紀、すでに[定価]は死語となり、価格を決めるのは量販店になったのです。
憲法を読む(13)[33] 2023/01/22 Sun 9057 昨日[31]の続き
 日本国憲法の第57条に「両院の会議は、公開とする」とした上で、「出席議員の三分の二以上」の多数決で「秘密会」を開くことができる。としている。これは「非公開」とすればよさそうなものだが、「秘密会」とは、いかにも何かありそうな言い回しである。その第2項には「秘密会の記録の中で特に秘密を要すると認められるもの以外は、これを公表し、且つ一般に頒布しなければならない」と記されている。この条文は、そのそも秘密会であっても記録は取ることが前提であると解釈すべきである。いつのころからか、記録が取られたのかどうかがわからなかったり、重要な文書が廃棄されたりする問題が多くなってきた。電子化などによって。記録の保持ははるかに容易になっているにも拘わらずである。
定年考[32] 2023/01/22 Sun 9056
 わたしは、熊本大学を65歳で定年退職し、その後5年間はシニア教授という職名で再雇用となりました。これも70歳の定年があり、いわゆる給料をいただくサラリーマンを卒業したのでした。その後は「花のフリーター」と自称しながら、「つぎの定年は75歳」などと言っていました。その区切りの年が今年になったのです。そこで、その次はどうするかと考えたのですが、結論は「定年なんて自分から言うのは止めよう」となりました。つまりは、これまでどおりに「Yes man」でいこうというわけです。そのうち、こちらが定年なんて宣言などしなくても、いずれはお声がかからなくなるのですから…。
憲法を読む(12)[31] 2023/01/21 Sat 9055 昨日[29]の続き
 日本国憲法の第55条は「両議員は各々その議員の資格に関する争訟を裁判する」である。これには但し書きが続いていて、「議員の議席を失はわせるには、出席議員の三分の二以上の多数による議決を必要とする」となる。この人数は第55条の定足数と関係してくる。第1項で衆参ともに、三分の一以上の出席があって、議事を開くことができるとされている。ということは、衆議院の場合は、475人の1/3以上が159人で、その2/3は106人になる。単純計算だと2/9以上で失職となる。ただし、そんなに出席が悪いとは考えられない。とにかく、議員は簡単には辞めさせられないのだが、それは、発言などで失職させるような圧力に屈しないための装置なのである。憲法は議員が破廉恥行為をすることなど想定していない。
 ともあれ、こうした状況で「議員の出処進退は本人が決めること」という伝家の「明」あるいは「迷」解釈が繰り返される。
「全会一致」ってホンマかいな![30] 2023/01/21 Sat 9054
 いつだったか、日銀が会議を開いて、ある方針の決定が「全会一致だった」とのニュースをがありました。その内容はメモしていないのですが、ニュースで取り上げられるほどの重要な結論だったことは疑いありません。それが「全会一致」と聴いて、わたしは反射的に日銀の意思決定過程に大いなる疑問がわきました。
 最高裁判決だって、「少数意見」なるものが公表されます。政策会議のメンバーは総裁、副総裁を含めて8人ですが、国の金融を左右する重要な意思決定に「少数意見」がないなど信じられません。あるいは一方に偏った考えの人たちの集団なのでしょうか。。まさか、後々になって、「本当は異論があった」などという人はいませんよね。
 いずれにしても、まさに「集団止考」による「全会一致」の典型のように思えるわけです。「言いたいことが言えない」「言っても聴いてもらえない」。すべての組織問題はここから始まります。
憲法を読む(11)[29] 2023/01/20 Fri 9053 昨日[27]の続き
 日本国憲法の第54条第2項に「衆議院が解散されたときは、参議院は、同時に閉会となる」とある。これには「但し、内閣は、国に緊急の必要があるときは、参議院の緊急集会を求めることができる」と付け加えがある。それも「臨時のもの」で、次の国会開会10日以内に、衆議院の同意がなければ、その効力を失うという、さらなる但し書きがある。とにかく国の意思決定機関としては衆議院が優先されるのである。こうしたことから、参議院の存在意義について様々な議論が出てくることになる。
[異次元]はもうたくさん[28] 2023/01/20 Fri 9052
  勝負事は結果がすべてである。金融政策は勝負事ではないが、やはり結果が評価の対象になることは当然である。日銀の黒田総裁は、その前の白川総裁の後を批判的に受けて「異次元の政策」に打って出た。その目標が未だに達成されていないことは黒田氏自身は認めなければならない。たとえ認めたくなくても、宣言した結果が得られていないのだから。それに、「異次元」という言葉を使うのは止めましょうよ。もう聴きたくありません。
憲法を読む(10)[27] 2023/01/19 Thu 9051 昨日[25]の続き
 日本国憲法の第52条は「国会の常会は、毎年1回これを招集する」で、報道等では「通常国会」と呼ばれる。国会法第2条で「毎年1月中に招集するのを常例とする」との規定がある。この時期は次年度の予算について審議する重要な時期になる。会期はは150日間である。
 これに続いて、第53条で「内閣は、国会の臨時会の招集を決定することができる」とされ、さらに、「いずれかの議院の総議員の四分の一以上の要求があれば、内閣は、その招集を決定しなければならない」としている。いわゆる「臨時国会」である。たとえば、衆議院の定数は475人だから、119人以上で四分の一以上になる。野党の連携の仕方によるが、人数としては、この基準を超える。コロナ禍で、内閣が国会を開かないのは憲法違反だと批判するのはこの条項によっている。
評判のMC[26] 2023/01/19 Thu 9050 昨日[24]の続き
 最近、藤ヶ谷太輔という若いタレントをテレビで見かけます。今どきですから、マルチのようなのですが、笑福亭鶴瓶とインタビュー番組をしているらしいですね。彼のインタビューの仕方を鶴瓶が絶賛しているというのです。最大のポイントが自分を前面に出さず、相手の話を引き出す、聴く力抜群ということなんだそうです。
 人と話をしていると、ついつい自分を出したくなるものです。とりわけ、すでに実践していたり、話題になっていることの答えを知っていたりするといけません。相手の状況などを考えずに話を続けるわけです。それをコントロールできるのだからすばらしい。
 いま、大いに反省をしている人物をわたしはよく知っているんです…。
憲法を読む(9)[25] 2023/01/18 Wed 9049 昨日[23]の続き
 日本国憲法の第51条は「両議院の議員は、議員で行った演説、討論又は表決について、院外で責任を問われない」である。まさに、言論の自由が保障されているわけだ。ただし、「院外で」との条件が付いているから、「院内」での責任はある。ときおり、問責決議なるものがあり、多くの場合は野党が出すことから、大抵は否決されている。
 そうは言っても、演説や討論にもそれなりのレベルは維持してほしい。国会の本会議でも委員会でもけっこうヤジが飛び交う。国会中継では、これは子どもに見せられないワースト番組じゃないかと言いたくなることもある。ときおり、[不規則発言]が問題になるが、ヤジは憲法の「演説、討論」に含まれる?
区別が付かない…[24] 2023/01/18 Wed 9048
 若いころには聴いたことがない言葉がどんどん増えるのは当然です。わたしなんぞは。[MC]を耳にしたときは、一体全体何なんだと思いました。[master of ceremony]と言われても、何であれがセレモニーなんだろうとピンときませんでした。まあ、後期高齢者クラブ入会寸前の老人には関わりのないことでござんすというところです。そんなことで若いタレントを知らないのも自然の成り行きです。そもそもテレビドラマなどはほとんど観ないのですから。いまわたしが判別できない女優には有村架純と高畑充希の2人がいます。何度見てもどっちがどっちかわからない。これから先、こうした人たちがどんどん増えるのだと確信しています。
憲法を読む(8)[23] 2023/01/17 Tue 9047 昨日[21]の続き
 日本国憲法の第4章は【国会】である。その第49条「両議院の議員は、法律の定めるところにより、国庫から相当額の歳費を受ける」とある。相当額は法律で定めるのだから、議員が自分たちの給料を決めるということになる。まあ、自分たちに都合が悪いことは、少なくとも率先して変える気にならないのが人間である。だから、[世論(?)]の声はなかなか届かない。
 ところで、「歳費」は「1年間の費用」だが、これに「国会議員が国庫から受ける1年間の給与」が加わる(精選版 日本国語大辞典)。いわば年俸制ということだが、野球選手だと年ごとに仕事ぶりが評価されてアップダウンする。まあ、その査定が選挙という理屈になるのだろうか。
正代とメンタル[22] 2023/01/17 Tue 9046
 ある組織の方とリモートで研修の打合せをした。その終わりにちょっとばかり雑談になった。その中で、熊本出身の正代も話題になった。正代は大関に昇進したものの成績が振るわず、今場所は関脇に陥落した。そして8日目に6敗して、大関への復帰はなくなった。素人目には、今場所に限っては足がやや厳しそうだが、体格は一級品である。おそらく多くの人が、「メンタル」の問題だと思っているのではないか。スポーツに限らず、メンタルはパフォーマンスに大きな影響を与える。
憲法を読む(7)[21] 2023/01/16 Mon 9045 昨日[19]の続き
 日本国憲法第38条2項「強制、拷問若しくは脅迫による自白又は不当に長く拘留若しくは拘禁された後の自白は、これを証拠とすることができない」。ここで「不当」をどう判断するかが気にかかる。法的な手続きとしては、勾留の延長等は裁判所が認めているようである。そうなると、その都度「不当かどうか」を裁判官が判断しているという筋になっているのだろうか。ともあれ、「自白」の任意性については、裁判でもしばしば取り上げられる。
 ところで、14日(土)の本シリーズ(5)で、「アメリカが提案した原案」は「日本国憲法」の英訳をわたしが勘違いした可能性が高い。国会図書館にはホイットニー氏が作成したメモがあり、時間を見てこちらを確認したい。
揚げ足ドリ(1)[20] 2023/01/16 Mon 9044 昨日[18]の続き
 【刑事コロンボ(14)「偶像のレクイエム」 コロンボが有名な女優の部屋にやってきて会話するシーン】
 ほんの一瞬だけ、画面の上部に小さな黒いものが写る。あれはおそらくマイクである。今なら、カットを取った瞬間に再生できるから、「ああ、ヤバいジャンか。撮り直しーっ」となっただろう。当時はフィルムだから現像しなくてはわからない。もちろん、監督をはじめみんな気づいただろうが、すでに手遅れとなったのではないか。かの黒澤監督は金にも時間にも関係なくリアリティにこだわったと言われたが、アメリカといえどもテレビドラマでは、これで撮り直しまではいかなかったに違いない。
憲法を読む(6)[19] 2023/01/15 Sun 9043 昨日[17]の続き
 日本国憲法第37条2項に「刑事被告人は、すべての証人に対して審問する機会を充分に与えられ」るとある。それも「公費で自己のために強制的手続きにより証人を求める権利を有する」のである。さて、これは証人として指名されると、これを拒否できないという意味なのだろうか。その証人に審問するとあるが、これは本人が直接聞くことが出来るということだろう。現実としてはプロの弁護士が代行するのかもしれない。
 また、第3項で「いかなる場合にも、資格を有する弁護人を依頼することができる」とし、「自らこれを依頼することができないときは、国でこれを附する」ことになる。後者はいわゆる国選弁護士である。かつてのカリスマが、箱に入って故国(?)に逃走したことがあった。あの人は、豪華な弁護士たちに囲まれていた。裁判の沙汰も□□次第か。そう言えば、いまごろどうしているんだろう。
趣味としての[揚げ足取り](0)[18] 2023/01/15 Sun 9042
 【揚げ足取り:相手の言いそこないや言葉じりをとらえてなじり責めること。また、その人。[精選版 日本国語大辞典]】いかにも忌むべき行為あるいは人間である。こんな連中は風上にも置けないのだが、これがそこそこ愉しいから薬物のような依存性がある。わたしもその魅力には抗うことのできない小人だと自覚している。もちろん、「なじり責める」ほどの力も勇気も金輪際持っていない。そもそもまともに対峙できないから、たまたま相手が「揚げた足」を取るのである。その意味では卑怯者と言われそうだが、あの舞の海は大いに人気があった。
 ともあれ、わたしなんぞは、「それって単なる自己満足なんだな」と評されれば、「いやあ、大正解」と何の抗弁もしないで受け入れる。ともあれ、そんな「揚げ足取り」を趣味にしようかと思いはじめた。
憲法を読む(5)[17] 2023/01/14 Sat 9041 昨日[15]の続き
 日本国憲法第36条は「公務員による拷問及び残虐な刑罰は、絶対にこれを禁止する」である。公務員はとくに警察官を念頭に置いていたと思われる。いわゆる取り調べにおける拷問は、戦前の暗部といて書籍等でも紹介されている。法律の素人であるわが目には、「絶対に」という、言葉が飛び込んできた。憲法の文章に、わたしの感覚では、情緒的な感じも伴う「絶対」という形容動詞は追加されていることに興味がわいた。
 そこで国会図書館が開示しているアメリカが提示した原案を確かめてみた。これに該当する箇所には、[Article XXXIV The infliction of torture by any puplic officer is absolutely forbidden.]とある。たしかに[absolutely(絶対に)]という副詞が使われていたのである。ただし、「残虐な刑罰」とは記されていない。直訳すれば、「すべての公務員による拷問を用いた刑罰は、これを絶対に禁止する」あるいは、「いかなる公務員も、拷問による刑罰を絶対に使用してはならない」か。
コウバとコウジョウ、イチバとシジョウ[16] 2023/01/14 Sat 9040
 NHKの朝ドラで、と言いながら昼もやってるが、「工場(コウバ)」が出てくる。工場は「コウジョウ」とも読む。[コウバ]は[町工場]といった具合で、比較的小規模なものに使う。[コウジョウ]は広い敷地で、大きな機械を使って大量の製品を作るというイメージがある。
 そう言えば、[市場]も[イチバ]と[シジョウ]と読み分ける。こちらも[イチバ]は小規模で[シジョウ]は大規模感がある。たとえば火災が続いた北九州小倉の[旦過市場(タンガイチバ)]には小さなお店が密集している。庶民の台所の雰囲気があふれる。一方で、[為替市場]の状況が放送で流される。こちらは[シジョウ]である。キャスターは[マーケット情報]などとすまし顔で言う。
 こうした区別の由来も興味あるが、子どものころは「どうなってるんかい」と首をひねった記憶がある。
憲法を読む(4)[15] 2023/01/13 Fri 9039 昨日の続き
 日本国憲法第27条の第3項「児童は、これを酷使してはならない」とある。ここで[児童]の定義はなされていない。日常的には小学生を[児童]と呼び、中学生から高校生までを[生徒]と呼ぶ。児童福祉法(昭和22年12月12日公布 法律第164号)第四条に「この法律で、児童とは、満十八歳に満たない者をいい、児童を左のように分ける。 1 乳児 満1歳に満たない者 2 幼児 満一歳から、小学校就学の始期に達するまでの者 3 少年 小学校就学の始期から、満十八歳に達するまでの者」と定義している。この法律は時代状況の変化に対応して改正を繰り返しているが、[定義]に変化はない。
 ここで[酷使]の定義も必要になるが、【人や牛馬・機械などを、限度を超えて働かせること。ひどくこきつかうこと。(精選版 日本国語大辞典)】はいかにも曖昧である。この辞書では[機械]も[酷使]の対象になるらしい。また、[こきつかう]に[ひどく]をつける必要があるのかどうかと思うとおかしくなって笑ってしまった。
祖父からの手紙(1)[14] 2023/01/13 Fri 9038
  1960年8月9日消印の祖父からの手紙が出てきた。。「道雄さん、伊万里ニュースたくさんありがとう。メジロが逃げたのはおしかったですね。でも道雄さんの言う通り、今頃はお山で自由に飛び回っているでしょうし、道雄さんのこともうれしく思いだしているかもしれません」。このときわたしは伊万里小学校の6年生である。
 [伊万里ニュース]とは、わたしが新聞のマネをして、家の事情などを書いて祖父に送っていたものである。大事も含めてホンモノに似せた。見出しの文字も新聞の明朝体活字を見ながら作った。
憲法を読む(3)[13] 2023/01/12 Thu 9037 昨日の続き
 日本国憲法第24条の第1項「婚姻は、両性の合意のみに基いて成立し」は、多くの人が知っているだろう。わたしも、小学校か中学校だったかはっきりしないが、先生がこの部分を強調していた記憶がある。憲法に取り上げられているということは、それまでの実態は、そうでないことがあったということである。そうかと言って、今日では「すべての婚姻」がそうなっているかどうかはわからない。
 ここで興味深いのは、第2項の「配偶者の選択、財産権、相続、住居の選定、離婚並びに婚姻及び家族に関するその他の事項に関しては、法律は、個人の尊厳と両性の本質的平等に立脚して、制定されなければならない」である。いかにもこまかいが、「離婚並びに婚姻」と[離婚]が[婚姻]よりも先に挙がっている。世の中、[婚姻]がなければ[離婚]は 発生しないから、「順番が逆だよね」とつぶやいてしまった。どなたか、この点の経緯をご存じの方はいらっしゃいませんか。
憲法を読む(2)[12] 2023/01/11 Wed 9036 昨日の続き
 日本国憲法第18条に「奴隷的拘束及び苦役」という用語が使われている。奴隷と言えば、世界史の教科書に登場する。たとえば、ギリシャや古代ローマ、そしてアメリカの奴隷制度といった具合である。一方、わが国では少なくとも日常用語として使われることはない。ただし、実態はこれに近い状況が潜在しているとの指摘はある。
 苦役については、その定義が問題になるが、「犯罪による処罰の場合を除いては、その意に反する苦役に服させられない」のである。つまり、彼の場所での「お努め」は「懲役=苦役」ということになり、これは憲法で認められていることになる。
 ここで少し突っ込むなら、「本人の意に反しなければ[苦役]でないのか」との疑問がわく。それは本人に聴くしかないと言われそうだが、このところ話題になる[マインドコントロール]も無視できない。
 
憲法を読む(1)[11] 2023/01/10 Tue 9035
 正月に日本国憲法の全文を読んだ。おそらく大学に入った1967年以来だから56年ぶりである。その動機は筆ペンで漢字を書く練習のためである。写経と言えば[般若心経]が知られているが、これは一度だけ試みた。何分にも宗教心がないので、これを繰り返す気持ちにならず、次は論語の原文にチャレンジした。こちらは、現在進行中で、最後まで続けるつもりでいる。ただし、先が長いので、わたしの体内に潜む「集中力消耗ウイルス」が年が変わってから元気を出した。
 そんなとき、何の前触れもなく憲法が頭に浮かんだ。その瞬間に「そうだ、条文を読みながら漢字の練習もいいじゃないか」と考えた。そこで早速やってみると、これがことのほか楽しいのである。何かと話題になる憲法だが、今回はじっくり読み込むことができた。大学では教養部の憲法の授業が必修だったことから、それなりに読んだのである。 
辞書の個性?[10] 2023/01/09 Mon 9034 昨日の続き
 【コミュニケーション:伝える[伝わる]こと;(熱の)伝導;(動力の)伝播;病気の感染】 これが[ジーニアス英和大辞典]の第一義だが、[ランダムハウス]では、【(言論・文書・合図などによる思想・意見・情報の)(…への)伝達、コミュニケーション、心の通じ合い、連絡、通信、交信《with…》】となる。
 もちろん、異なる辞書が同じ辞(ことば)に対して完全に同義で説明するのはでは意味がない。そうだとしても、この二つは相当に違った内容を頭に描かせる。「コミュニケーション」は日常的に「辞」だが、辞書の間にこれほど距離があるのは興味深い。ただし、「これはおもしろい」と喜んでばかりではいられない悩ましさもある。辞書を「《辞》の翻訳書」と考えれば、歴史の中には翻訳次第で戦争が引き起こされた事例があるという説まで思い浮かぶ。
 それにしても、2つの辞書に「ことば(言葉)」と言う文字が含まれていない。ランダムハウスには「言論」があるが、これは日常会話の「言葉」とは違うものと捉える方が一般的である。
伝える技術[09] 2023/01/08 Sun 9033
 世の中、「ものは言いよう」だと思う。同じことでも「言い方」によって角が立つし、話が収まることもある。「ものの言い方」は「伝え方」と言い換えることができる。それはコミュニケーション」の重要な要素である。つまりは、「問題を解決できるように伝える」技術が必要なのである。
 それでも、言いにくいことを言わなければならないときがある。その際は、「前置き言葉」を使う人もいる。わたしの体験だが、冒頭に「ざっくばらんに申し上げれば」とくれば、瞬間的に「ああ、これは否定的な内容なんだな」と予測できる。ただし、これは社会的に下位の者が使うとまずいかもしれない。同じ言葉でも社会的状況や関係によって、使用の適否があり、意味まで異なることもある。ともあれ、どんなものにも[光と陰]があるから、コミュニケーションの上級免許取得は容易でない。かの漱石でなくとも、「とかくに人の世は住みにくい」のである。
仕事の創造[08] 2023/01/07 Sat 9032 昨日[07]の続き
 流通過程をカットすることで高い物価を下げることができる。それはそうかもしれないが、そこで働いていた人たちの仕事がなくなる。これが徹底すれば、収入を得ることができなくなった人たちに国が対応しなければなくなる。つまりは国の負担が増えるのである。仕事をしていれば税収につながるが、失業者が増えれば国全体としてはマイナスになる。流通経路の複雑さは、みんなが価格を通して多くの人が働ける互助システムだった側面もある。
 わたしも、だから昔のままが良かったと思っているわけではない。ただ、失われた職業に替わる仕事を生み出さなければならないのだが、それがどこまで成功しているのだろうか。たしかに介護や保育の領域で新たな仕事が創り出されたり、増加したりしてきたと思われる。しかし、それらに対する報酬が厳しければ働きたい気持ちにならない。それを理由にすることはあってはならないが、こうした領域でストレスを暴発させるかのごとき不幸な事件が起きているのではないか。
高物価 Japan[07] 2023/01/06 Fri 9031
 何事もバランスが大事だと思う。日本の経済が右肩上がりだったころ、海外から日本の物価は高いと言われていた。いまから30年以上前、福岡で仕事をするとき、ビジネスランチは800円台だった。いますぐに、ほかの例は思い浮かばないが、その主要な原因として、わが国に特有の「複雑な流通過程」がやり玉に挙がっていた。
 モノが生産者から消費者に渡るまでに、いろいろな業者が関わって、その分が価格に上乗せされるのである。だから、この部分をカットすればものは安くなるという理屈である。これは一般人にわかりやすい説明だったから、誰もが「なるほど」と納得した。何と言っても、中間で利益をむさぼっている連中はけしからん。そんな世論が形成された。
ウエハースサンド[06] 2023/01/06 Fri 9030
 お昼前にスーパーで買い物をしていたら、パン売り場にウエハースサンドがあった。「ああ、懐かしい」と思うよりも手が先に出ていた気がする。小学生のときは三角形だったと思うが、それは四角で3個入りだった。家内から「カロリーは」と聴かれて確認すると1個あたり133kcalと記されているから、3個で400kcal以下である。まあ、ランチとしては許容範囲だから問題はない。早速コーヒーと合わせて食べた。小学校のころは牛乳だっただろう。一口噛んでみると、あの味わいが蘇る。感動で目が潤むまでには至らなかったが、これぞ人生の小さな幸せである。年のはじめから、ありがたや、ありがたや。
規則とマニュアル対応(2)[05] 2023/01/05 Thu 9029 昨日の続き
 まずは現行の規則やマニュアルが設定された歴史的な要因を全員が知った上で、基本的には「遵守」を最優先することが求められます。また、緩い対応をしている部署があっても、「自分たちは《やせ我慢》してでも守る」ことに重要な価値を置いていただきたいと思います。それが職場の誇りになることもあっていいでしょう。「自分たちはいい加減なことはしないのだ」という心意気です。その際にリーダーシップが大きな役割を果たすはずです。
 その上で、「変えることができるもの」「変える必要があるもの」は、それぞれが可能な範囲内でドンドン変えることとバランスをとりたいものです。もちろん、現実には単独には変えられないものが多いことでしょう。それでも、あきらめずに「言い続ける」ことが大事だと思います。これまでも、被害者たちの声が社会を動かし、法律の制定や改正を実現した例もあります。リーダーが「どうせダメだから」ではなく、「いつまでも働きかけ続ける」姿勢を維持すること自身が信頼感を生み出すでしょう。自分たちこそが「規則やマニュアルを変える、創り出す」といった気概を持つことは、職場全体の筋力を強化するに違いありません。規則やマニュアルを気持ちよく守りながら、気持ちよく改善していきたいものです。
規則とマニュアル対応(1)[04] 2023/01/04 Wed 9028
  講演を聴いていただいた方からの質問《規則、マニュアルの在り方として、ご説明のあった「愚直な頑固さ」と「機敏な柔軟さ」といった、一見相反するような考えを両立するためのコツのようなものがあればご教示ください。
 わたしは、「マニュアルや規則をまずは守る。愚直なまでに守る。周りからやせ我慢していると言われても守る。そのことを誇りにすら思う」ことを強調する。その一方で、「変えるべきものは機敏、かつ柔軟に変える。その結果、うまくなければ、[朝令暮改スピリット]を発揮して、元に戻ることを厭わない」ことが必要で、両者を並行的に進めることが欠かせないという話をする。それに対する質問である。これに対するわたしの回答。
 ギリシャの大哲学者ソクラテスが、裁判で死を求められ、毒をあおる際に「悪法も法なり」と述べたそうです。これは、「決定されたことは、それにしたがうこと」が社会の安定に必要だとの考えがあってのことだと推測します。
 わたしは、現実の「規則やマニュアル」で「悪法」に当たるものがあるのかどうかは判断できません。ただ、設定されたときは合理的な理由があっても、状況や環境の変化、時間の経過によって、不適切・不要と思われるものが出てくるのは当然です。しかし、そうだからと言って自分たちだけで規則やルールを軽視したり無視したりすれば問題を引き起こします。 
[変化論]のすすめ[03] 2023/01/03 Tue 9027 昨日の続き
 年末にテレビを点けると、立花隆氏をフォローした番組に遭遇した。その後半20分ほどを観たが、立花氏は[人類の進化]に期待していたという。
 わたしは言葉にこだわるのが好きだが、[進化]は肯定的な臭いがする。宇宙が人間にいいように働いていると言いたげな言葉である。わたしは[進化]を人間に使うのは止めた方がいいと思う。その点、[変化]は「変わっている」事実を伝えるだけで価値を伴わない。人間にとってまずい[変化]もある。そんなわけで、ダーウインの「進化論」も「変化論」としてはどうだろう。
 この宇宙で[運動]が始まったきっかけが何だったのか知らないが、[運動]には位置が変わることを含むから、[変化]と同義だと言える。その前に、モノがこの世に生まれた原因を知りたい。
[発達=変化][02] 2023/01/02 Mon 9026
 「発達心理学」は独立した研究分野である。したがって、「発達」と言うからには、時間の経過と成長が鍵になることは推測できる。ともあれ、「発達」の定義から始まって、生涯に亘る「成長」を追いかける。
 われわれは「成長」と聴けば上昇過程を頭に描きやすい。そこで「生涯発達」と言われれば、老齢期には当てはまらないと思いたくなる。しかし、「発達」に「変化」も含まれるとなれば、受け止め方が違ってくる。そもそも、あらゆる生きるものは時々刻々と変化しているからである。体内の細胞や原子レベルまで目を向ければ、一瞬たりとも止まっていることはない。
 「ゆく川の流れは絶えずして、しかももとの水にあらず」。一見すると何も変わらないようだが、その中身は絶え間なく変化している。鴨長明は、自然界の科学的事実を見抜いた上で、それを流れる日本語で表現したのである。
謹賀新年[01] 2023/01/01 Sun 9025
 あけましておめでとうございます。今年もよろしくお願いいたします。
 わたしも、いよいよ[後期高齢者クラブ]に入会となります。これを機に、少しはおとなしくした方がよさそうです。ただ、[趣味の仕事]は止められそうにありません。それに、急ブレーキは車だけでなく、体にも良くないですよね。
 あの大地震から、この4月で7年目を迎えます。熊本城は写真のように、大小の天守閣は再建され、その勇姿が蘇りました。しかし、石垣の完全復活までには、さらに15年ほどかかるんだそうです。。わたしが完全復活祭までこの世に存在できているかどうか危うさが漂います。。
 もう1枚は加藤清正像です。熊本では、親しみを込めて[せいしょこ さん]と呼ばれています。お城を背にして熊本の町を見守っているかのようです。