味な話の素   No.234 2022年10月号《8806-8898 》 Since 2003/04/29
 Home    先月号    Back Numbers
まだ、「月月…族」?[93] 2022/10/31 Mon 8898   
 
昨日のお昼、「いつもの番組」を観ようとテレビを点けたが、わたしが目的にした番組ではない。一瞬、BSになっているかと思ったが、ちゃんと地上デジタルチャンネルに入っている。家内に「この番組がどうしていまごろあるのかい」と聴くと「いつも日曜日に観てるじゃない」との答えが返ってきた。つまりは、わたしが「今日は平日だ」と思いこんでいたのである。そう言えば、朝は日曜の番組を観ていた。
 友人には自分を「サンデー毎日族」と自虐的に呼んでいる者がいる。それを考えると、わたしはいまのところ「月月火水木金金族」と言える。それだけで、ありがたやありがたである。と思うこともできるが、ひょっとして曜日の認識があやしくなっているのかもね。
 
飲酒運転の言い訳 [92] 2022/10/31 Mon 8897   
 
昨年、熊本県で発生した飲酒運転がらみの人身事故は36件だった(熊本日日新聞3月8日)。警察が摘発された運転手延364名にその理由を聴いたところ、349人が回答から回答を得た。
 そのトップは「取り締まりに遭わないと思った」で、161人(46.1%)と半数近かった。何のことはない、「ばれなきゃいい」という気持ちなのである。こんな発想では飲酒運転をしないわけがない。つぎは「運転距離が短い」の37人(10.6%)で、「ほかに交通手段がなかった」の34人(9.7%)と続く。曜日は金、土、日が193人(55.3%)、時間帯は午前0~3時が77人(22.1%)で、男性が約9割を占めたという。
 いわゆる《正常性のバイアス》よろしく、「自分は捕まらない」と思い込みたくなる大脳の働きが「飲みたい」欲求に拍車をかける。そして、いざ「ばれて」しまうと、聞き苦しい言い訳のオンパレードになる。夜中まで飲んでいて、「ほかに交通手段がなかった」はないよね。
 
[GSR]体験記(2) [91] 2022/10/31 Mon 8896   10月16日[23 ]の続き 
 
わたしは[GSR]の不安定さを実体験したが、こうした危うさを補うために複数の生理反応を用いる[ポリグラフ polygraph]なるものが[嘘発見器]と言われるようになった。ただし、これも犯罪を犯したかどうかを判定する機器としてはかなりの危うさが伴う。その一方で、手術時のチェックやスポーツ医学などでは大いに役立っているようだ。
 そもそも取り調べの状況下でこうした機器を装着され、「嘘を言ったらこれですぐにわかる」などと言われれば、[その刺激]だけで反応する人間がいても不思議ではない。犯罪は追求されなければならないが、信頼性に乏しい機器を使うのは問題を引き起こす。これを[客観的かつ科学的データ]として攻め立てられると、つい「自白」してしまう状況が生まれるだろう。そもそも取り調べという密室では、機器を使わなくても[自白]が生まれることは、世に知られる冤罪事件で明らかにされている。
 
人生の意味づけ [90] 2022/10/30 Sun 8895   
 
人間は「意味づけ」をしながら生きていく。朝のワイドショーで、鮮やかな紅葉を背景にキャスター(?)が呼びかける。「みなさん、ご覧ください。紅葉が美しさを競っています…」。それを聴きながら「そうだなあ」と思う。しかし、紅葉が「競う」意志をもたないことは誰もが知っている。葉緑素が温度の変化で赤色になり、葉っぱは重力に引っ張られて、風が吹けば落下寸前の身である。われわれは自然科学的な事実ではなく、それに意味づけて生きているのである。だから、人生は人の数だけ存在している。
元祖[柿の種][89] 2022/10/30 Sun 8894
 世の中では[元祖]について、けっこうトラブることが多い。有名どころでは京都の[八つ橋]が大いに揉めていた。その結果がどうなったかは知らない。一度食べ始めると止まらないものがあって往生する。わたしなんぞは20年ほど前に[アーモンドチョコボール依存症]に悩まされたことがある。また、[バターピー]も相当にヤバい。カルビーの[かっぱえびせん]などはCMで止められないことをアピールしている。わたしの場合は、[えびせん]よりも[柿の種]が強敵である。このごろはピーナツが減ってきたようだ。その分量に対する満足度は個人差があるに違いない。わたしとしてはピーナツが多い方がいい。個人的には[柿の種]と聴けば、まず思い出すのは亀田製菓である。このごろは[ピーナツなし]まである。ところで[柿の種]の元祖は新潟県の浪花屋製菓が、その由来を含めて強調しているから、本物に違いない。ただし、ピーナツは入っていないようだ。
文化の違い [88] 2022/10/30 Sun 8893   
 
[コロナ禍]の中、アメリカのテレビ番組[CSI:Crime Scene Investigation」の23本を一気に観てしまったことを書いた(4月27日)。その後は、[Season2]にはまって、こちらも23本目までいった。その内容はラスベガスで起きる殺人を科学捜査班が追究するものだ。
 まあ、とにかく、こんなこともありかと思うほど多様なエピソードが繰り返される。あくまでフィクションだが、本当にありそうなものばかりで、人間ほど怖いものはないとの思いに至る。その中でも驚いたのが幼児が殺人を起こすケースである。大量の猫を飼っていた一人暮らしの老婆が殺される。ストーリーの中ごろに向かいに住む母親と2人の姉妹が登場する。その一人がボールペンで老婆の胸を指していたことがわかる。まだ10歳にもならない感じの女の子のいかにも子どもらしい演技には驚くほかなかった。
 それと同時に、日本では子どもが人の命を奪う過激な物語はあり得ないだろう。文化の違いを感じる。
母の50回忌 [87] 2022/10/29 Sat 8892   
 
本日は母の50回忌である。母は、いまから満49年前の1973年10月29日に、47歳で亡くなった。北九州の病院で胃がんの手術ミスのために逝ってしまった。いまや、日本人の寿命が延びているから、両親の50回忌を迎える子どもは少なくなっているだろう。コロナの終息が見えない状況だから、妹と相談して法要は控えることにした。それに、実際の50年は来年でもある。
給与のデジタルマネー払い [86] 2022/10/29 Sat 8891 
 
 政府は、スマートフォンで給与を支払えることを可能にするという。これに対するアンケート結果を民間の「ライボ」が公表した(熊本日日新聞 10月12日)。それによれば、20~50代の働く男女の計60.8%が、勤務先で導入された場合に利用しないと回答した。その理由を担当者は「まだ会計方法が現金だけの店舗があるなどし、制度を利用したいと思う人が少ないのではないか」と指摘したという。調査の回答者の大多数が「給与の現金支給」を受けているのだろうか。いまや、給与だけでなく高齢者の年金も振り込みである。これをATMで現金化しているケースが普通になっているのではないか。そんなことで、担当者の解釈には首をひねった。
[崇拝]と[尊敬]の差 [85] 2022/10/29 Sat 8890  
 【崇拝:①あこがれの気持で、ある人を心から敬うこと。②宗教的対象の前に立ち、自己の有限性、依存性、卑小性、無力性を自覚したり、あるいは自己の罪業の深さとその自力による救済不能を自覚したりすることから、宗教的対象に自己の救済一切をまかせ願求する心をもって、対象を敬いあがめること。[コトバンク:精選版 日本国語大辞典]」
 【尊敬:他人の人格、思想、行為などをすぐれたものとして尊び敬うこと。[同]】
 「崇拝」を①で読めば、「崇拝」と「尊敬」はきわめて類似しているが、わたしの感覚では「崇拝」は②の方で考える。そして、「崇拝の念」を呼び起こす者として「カリスマ」が頭に浮かぶ。わたしは「カリスマ」はいてもいいと思うが、世の中のリーダーは「カリスマ」であってはまずいと考えている。そんな、神様のようなリーダーは恐れ多くて近づくことも出来ないではないか。そこで、わたしがお勧めするのは「ミニカリスマ」ということになる。
感受性を磨く [84] 2022/10/28 Fri 8889  
 
「他人から言われて気づく感受性(道雄)」 集団の中で生きる人間にとって、対人関係は生き方そのものに影響をおよぼす。とくに[ハラスメント]については、発言を含めた自分の行動が他者に与える影響に気づく力が欠かせない。昔から、「自分のことは自分が一番知っている」という。しかし、それも対人関係になると、相当に怪しい。
 そもそも、「人類が登場して以来、自分を観た人間は一人もいない」と絶叫しているわたしである。毎日が、人から言われなければ気づかないことであふれていると確信している。誰一人、他人には絶対になれないのだから、相手の気持ちがわかるわけがない。ひたすら推測しているだけなのである。そんなことで、自分のことも他人からしっかり情報を発信してもらい、それを受け止めることが重要なのである。それによって、「気づき」が生まれ、「感受性」が鍛えられる。ついでながら、組織の安全でも「ヒヤリハットに気づく感受性」を磨きましょう。
熱海の土石流 [83] 2022/10/28 Fri 8888
 昨年7月、熱海市で大規模な土石流が発生し、死者26名の大惨事となった。未だに1名は行方不明のままである。これについては業者の限度を超える盛り土が大きな影響を与えたとされている。熱海市議会は調査特別委員会(百条委員会)を開催し、参考人として同市の元建設課長2名が招致された(熊本日日新聞4月4日)。そこで、両人は内容に不備のある届け出を市として受理したことを認めた。造成計画の変更届が2009年に提出された際に、許容量を超える盛り土の量が記載されていたにもかかわらず、それが通っていたのである。ここで法的に業者が責任を問われるのかどうかわからない。ただ、記事で読む限り、業者が実際より過小な虚偽の数値に改ざんしてごまかそうとしたのではなさすだ。むしろ、過大で不適切な量を「正直に(?)」出したら、それでパスしたのではないか。そんなことがどうして起きてしまうのか。
読書欄で大喜び [82] 2022/10/28 Fri 8887   
 
新聞の読書欄だけでものを言うのは問題だと認識していながらも、「経済学の壁」(前田裕之著 白水社 根井雅弘評)のコラムに興味がわいた(熊本日日新聞10月9日)。それは、「あらゆる時代に普遍的に通用する経済モデルは存在せず、異なった国や時代などの状況に応じてそれに適した経済モデルが必要だというコンセプトで書かれていることである」というところだ。ド素人としては、これを「経済学には普遍的な原理などはない」と読んで、「そうだ、そうだ」とはしゃぎたくなる。さらに、「これは意外に理解されていないので、強調しておく必要がある」と言われると、「そんなことないですよ。わたしなんぞずっと昔からそう思ってたんですから」と絶叫したくなる。やれ、やれ…。
おばあちゃんになっても [81] 2022/10/27 Thu 8886
 数年前に、中学校の体育館で生徒たちに話をした。そのとき女子生徒が書いてくれた感想文がある。
 「最後の方で『あわてるな人生はそんなに短くない。なまけるな人生はそんなに長くもない』とおっしゃいました。『あわてなくてもまだ人生は長いから大丈夫だよ。でもなまけてばかりいると人生はそんなに長くないから後悔するよ』っていう意味なんだろうなと思いながら聞いていました。今日の講話で自分の人生のことについてまた新たに考えさせられたと思います。これからも悔いのない人生を送るために前向きに過ごしていきたいと思います。そして、これからの人生をおばあちゃんになっても楽しく生きていく、いくつになってもいろんなことに挑戦していこうと思いました」。
 すでに70代に達したおじいちゃんの話を「おばあちゃん」まで挿入しながら咀嚼し、まとめる。何ともすばらしい中学生である。こんな反応をもらうから、お声がかかれば出かけていきたくなる。
焦げ茶と白の富士 [80] 2022/10/27 Thu 8885  
 
このごろ、[対面の仕事]が復活する気配がある。先週は北海道に出かけた。熊本から乗り継ぎの羽田も目的地の千歳も、従来の混雑にはまだまだの感だが、それでも閑散とした状況は薄れてきた。あの年、2020年にセントレアで撮った写真が手元にあるが、そのなかに人が一人も写っていない。
 ところで、先週は雪のない、焦げ茶色の富士山を機上から眺めた。ところが、一昨日から東京に出かけると関東地方は気温が急に下がって、富士山がいつもの真っ白な化粧に変わっていた。富士の頂は白い方が絵になる。
[eラーニング]物語(19) [79] 2022/10/27 Thu 8884  10月20日[60 ]の続き
 
 「(1)本業務にかかわり創作いただいた一切の著作物にかかる著作権」には大いにひっかかった。今回は公開を前提に、新しいイラストの作成のサポートも受けながら出来上がったパワーポイントである。そして、それは今後の仕事でも使うことを念頭に置いてバージョンアップしたことは言うまでもない。もちろん、自分がいつまで仕事ができるかは、この際問題にしていない。
 タイトルに、依頼された組織のロゴを入れることや、[eラーニング]として各回のメニューを提示するスライド部分をほかに転用することなどあり得ない。しかし、今回は[グループ・ダイナミックス]のタイトルのもとで、これまで蓄積してきたスライドを大幅にバージョンアップした。そして、自分として「伝えたい」と考えている部分は「そのまま」、あるいは時間とともに[改変と改編]を重ねていくつもりでいる。その意味で、ここに記されている文言は、こうした契約で一般的であるとしても、わたしとしては「こりゃあまずい」と直感的に思ったのである。
書斎の机 [78] 2022/10/26 Wed 8883  
 
わたしの書斎もどきの部屋に机を置いている。マンションに入居した当初は気分が高揚していて、机くらいは上等を手に入れようと思った。そこで、本格的な家具屋さんを覗いたりもした。しかし、そのうち、「机だけが立派でもなあ」と思いはじめた。それまで、新しい机を買うつもりで、学生時代から使っていた折りたたみ式のテーブルで仕事をしていたが、最終的には「上等」の机は買わないことに決めた。
 わたしの「メインデスク」は相当長い期間に亘って「折りたたみ式の簡易テーブル」だった。畳やフロアに胡座してPCに向かうのもなかなかいい感じなのだ。もう半世紀を超えたが、この「デスク」で学部の卒論や修士論文も書いた。そんな思いで仕事をしていると、胸が高まり嬉しさがあふれてくる。上等な机でないと上等な仕事ができないなんてあり得ない。むしろ、ちっぽけな折りたたみテーブルで仕事ができる方がおもしろいじゃないですか。
滅亡のリスト(1)[77] 2022/10/26 Wed 8882  
 
昨年の8月8日だったと思うが、 NHK 総合テレビ「滅亡のリストTarget of Japan」に衝撃を受けた。太平洋戦争中に米軍が作成した日本の領土を網羅した爆撃目標リストが発見された。それによると、軍事とは無関係に見える多くの工場が標的になっていた。全国で1,066箇所がリストアップされており、そのうち九州は233箇所だった。そこを取材していくと、多くの民間人が知らないうちに軍事に協力させられ、標的になっていたことがわかった。
コロナと教育実習 [76] 2022/10/26 Wed 8881  
 
先日、中学校の[学校運営協議会]に出かけた。いくつかの授業を見て回ったが、何人かの教育実習生が授業をしていた。コロナ禍で教育実習そのものが厳しい状況にあったが、ようやく受け入れができるようになったようだ。
 教育実習は教員免許取得に必須だから、これができないと困るのである。しかし、コロナが最悪のときは教育学部以外の学生が出身校での実習ができない事態が生じた。学校としては対応したかったに違いないが、その状況では如何ともしがたかった。そこで文部科学省も、特例として教育実践に関わりの深い授業で単位を代替することを認めた。そうした流れがあって、リタイヤしていたわたしもリモートで授業をした。
 自分にも思いがけない依頼だったが、学生たちは2単位30時間にしっかり付き合ってくれた。こちらも妙に張り切って、完璧に15コマを使い切り、さらにはメールによるレポートの提出まで要求したから、学生たちは心身共に疲れたに違いない。
[親不知歯]のはなし [75] 2022/10/25 Tue 8880  
 
【親不知歯:第3大臼歯すなわち知歯の俗称。人間の32枚の歯のうち、最も遅く生える上下左右4枚の奥歯。ちえば。(広辞苑)】英語では[a wisdom tooth]と、こちらも「知恵歯」で、まったく同じですが、ひょっとして翻訳なのかもしれません。ともあれ、20歳から30歳ころまでに生えてくるので「親が知らない」のです。
 先日、わたしは歯科医でこれを抜きました。そのまま処分してもらおうと思ったのですが、おそらく半世紀以上の永きにわたって、大奥の隅っこで付き合ってくれたのですから、ちょっとだけ観賞用に眺めておこうかという気になりました。そう言えば、これまた半世紀ほど前の学生時代に福岡の病院で、もう一本抜いたことを憶えています。歯茎の横から食い込んでいる感じで、医師が「これはめずらしい。標本にしたい」と叫んでいました。ほんとうにそうなったのかどうかは知りません。わたしとしては、「ヒネクレ、天の邪鬼気質」が歯にまで浸透したのだと内心では確信したのでした。
休業中のボランティア [74] 2022/10/25 Tue 8879  
 
TBS系の報道番組で、コロナに関わる雇用調整助成金の不正疑惑を取り上げていた。基本的には仕事が減少して従業員を休ませざるを得ないため、その休業手当を助成するものである。ところが、実際は働いているのに休業したことにして給付を受ける不正が摘発されている。そうした疑いがあるとして、番組では北陸の老舗旅館を取り上げていた。これに対して、責任者は、「休ませていた」のだが、「本人がボランティアで手伝いたいというから、その気持ちを(やむを得ず?)受け止めた」といった趣旨の発言をしていた。つまりは「職場に出ていたこと」は認めるが、それは「ボランティアだった」という理屈である。もちろん「出勤簿」には記載されない。素人から見れば真っ黒だが、これが「詐取」になるのか、法律的には「許容される」のか、この先の展開に注目したい。
若き日の駄文たち(20) [73] 2022/10/25 Tue 8878  10月18日[52 ]の続き
 
わたしの言う[悩み]について、「具体的な例を挙げて説明しよう」。と続く。これで、その内容が明らかになりそうだと期待して先に進む。
 「ここに私がある学校に入学した場合を考えてみよう。そこの学校にはある特別の学科があって、その時にはその学校で指定した制服を着用しなければならないとしょう。学校はあるの店を指定して、そこでつくるよう命じた。実際はA、B、Cの三つの店の指定されていて、私の家からはAが一番近くてよいと思ったが、学校でCに指定された」。
 そもそも制服の話だから、この文章から推測すると、あるいは高校生のときに書いたものかもしれない。最後の文は意味が通りにくいが、3つのお店で仕事を分配していたのであれば、腑に落ちる。ただし、これは半世紀以上も前のことだから、いつものように邪推するしかない。
繰り返す人類 [72] 2022/10/24 Mon 8877 
 塩野七生「ローマ人の物語危機と克服22」に、紀元70年の春、ゲルマン民族の反抗を抑えるために派遣されたローマの司令官ケリアリスが他民族の有力者たちに向かって訴えた演説を歴史家タキトゥスが記録している(p.71)。
 「ゲルマン人の、ガリア人を自分たちの側に引きつけようとするときの常套句は、いつも決まって自由と独立の二語である。だが、忘れないでもらいたい。他者を支配下に置くことを考えた民族で、この二語を旗印に掲げなかった民族は皆無であるという人間世界の現実は、忘れないでもらいたい」。
 このときから1952年が経過したが、人間は未だに同じことを繰り返している。比較にならない危険な武器を手にした上で…。
原語と日本語 [71] 2022/10/24 Mon 8876 
 ことばはいつも楽しい。【ミシン:そもそもは[sewing machine:縫う機械]を[マシーン]の音だけ聞こえたのか、[ミシン]となった。京都新聞150号(1872)にはすでにミシンとして登場している。】
 【コンプレックス:そもそもは[多くの部分からなる複合したもの][複雑なもの]の意から、心の中に潜む複合体も表す。劣等感は[inferiority complex]劣っていると考えるこころの複合体。そこで、優越感を[superiority complex」と言う。したがって、優劣ともに[complex]となる。[シネマコンプレックス]も映画館に劣等感があるはずもなく、映画館が複合して構成しているとの意。】
 【ターミナル:そもそもは[鉄道やバスの終点、交通機関が集中するところ]の意から、たとえば[大阪ターミナルホテル]といった名称がよく使われていた。いつのころからか、これが[人生の終わり]の意味合いが強くなったためか、消えてしまった。】
トレーニングの記録メモ [70] 2022/10/24 Mon 8875  
 わたしが研修に参加した記録メモが出てきた。それは1枚の罫紙で「第2号」とあるが、「第1号」はわからない。それから、「名称:感受性訓練 主催:□□病院附属高等看護学校 トレーナー:□□□□(主)、吉田道雄(手伝)」と続く。福岡市にある病院の看護学校で「感受性訓練」を実施したのである。トレーナーはわたしの大先輩で、期間は「1978年7月18日~20日の3日間、時間は 9:30~16:30 9:30~14:30 9:30~4:30」で、対象が学生であることは当然である。わたしのメモとして、「準備が不十分で、行きあたりばったりの感じ。夜勤者もいて、寝る学生多し」と記している。
「絵に描いた餅」だらけ [69] 2022/10/23 Sun 8874  
 
国中に「絵に描いた餅」があふれている。最高法規である憲法でさへ、「画餅」になっているのではないか。あらゆる組織では理念や目標が掲げられている。それは、美文のできのよさを競っているかのようだ。どれをとっても100点満点、非の打ち所がない。それが実現されているのであれば、世の中で不祥事などは一件も起きないはずである。つまりは「絵に描いた餅」なのである。
 本物の「絵に描いた餅」にカビは生えないが、組織の「餅」はカビどころが、コチコチになってひび割れを起こす。あるいは内部から腐って本体を壊してしまう。「絵に描いた餅」だらけの現状を憂う。
「ヒトラーの贋札」 [68] 2022/10/23 Sun 8873  
 映画「ヒトラーの贋札」(2006年ドイツ・オーストリア共同制作)を観た。ナチス・ドイツが強制収容所でユダヤ人たちに海外紙幣の贋札をつくらせた物語である。実際にそれに携わった人物の著書に基づいた作品だ。大戦中に、収容所で1億3200万ポンドの贋札がつくられた。その額はイギリスの外貨準備額の4倍に達したというからすさまじい。ドルも試みられたが、まだ少額のうちに終戦を迎えた。
 映画ではイギリスの銀行に持ち込んでできばえをチェックするシーンが出てくる。そして、プロが鑑定しても贋札と見抜けないのである。まさにその精巧さは本物レベルだったわけだ。これを市場に流出することでポンド経済を混乱させようと考えたのである。
 それから70年が経過し、紙幣そのものが大量にやり取りされる機会は減った。これからは電子的なレベルでの「贋札」が重大かつ深刻な問題になる。こうした犯罪行為に国家が絡んでいるケースは現に起きているのではないか。
ニュートンの偉大さを[発見]したとき [67] 2022/10/23 Sun 8872  
 
わたしは、ニュートンが物体に働く法則だけでなく、人間に関わる法則を発見していたことに感動し続けてきました。そのことに気づいたのはは30歳ころだったと思います。彼は慣性の法則で「他から力が働かない限り、静止したモノは静止し続け、等速運動をするモノはそのまま同じ方向に運動し続ける」ことを発見したのです。わたしの大発見は、この「モノ」を「者」に入れ替えただけで、それが人間行動に関する「慣性の法則」になるとに気づいたことです。
 この「大発見」のとき、わたしは絶叫していたに違いありません。いまとなっては記憶にはございませんが…。
 とにかく、そのときほど「人類」の偉大さを体感したことはないのです。もっとも、彼が日本語に「モノ」と「者」と言う言葉があり、発音も同じだとまで知っていた確率は、分母が「天文学的数値」、いや[∞]ではございますね。
他人が言ったら? [66] 2022/10/22 Sat 8871 
 
あれだけ「記憶が保持できない人」がまともな判断ができるのだろうか。一般的に、人は年をとるほど記憶力も衰える。そうなると、これから急に記憶力がよくなる確率はきわめて低いと考えるのが自然である。それにしても、ご本人も苦しいことだろう。おそらく他人が「同じ反応」に終始したとき、「いやいや、そうですよね。大事なことは忘れるんですよね。もちろん、新しい事実が出てくれば、それは『事実だろう』と正直に認めるのだからすばらしい。ともあれ、お気持ちはよくわかりますよ。わっはっは」と理解してあげるんでしょうね。今どき、税金を使って、こんなやり取りで時間を過ごすほどの余裕などないのですよ。この国には!
[リスク意識]欠如 [65] 2022/10/22 Sat 8870  
 
関東地方の県立特別支援学校で生徒がバスに30分ほど取り残された。生徒は無事だったが、委託しているバス会社の確認不足だったという。まったく同じ状況で幼児が亡くなる不幸な事故が全国ニュースで伝えられていてもこれである。
 県はスクールバスの送迎について統一マニュアルを作成するというが、バスに残った生徒がいるかいないかをチェックすることが統一されていなかったのも驚きだが、マニュアルに記載しなければならないほどのことかと言いたくなるほど基本的な常識である。
 わたしの「基本は守られない」という[仮説]の正しさを実証する事件が官民を問わず絶えることがない。もちろん、マニュアルに書いただけで問題が解消するはずもない。たしかに、「ちゃんと書いていたのに、守らないとは遺憾この上ない」と責任を回避する手立てにはなるけれど。
エンジン整備の検査不正(12) [64] 2022/10/22 Sat 8869  10月15日[43 ]の続き
 不正があるという内部情報の確認に際して、品質不正の部署が関わっていなかったというのは、事実上「確認しなかった」とほぼ同義である。記者会見に臨んだトップも苦しい説明だと自覚していたと推測する。制度や仕組みを創っても、それが機能しなければ、それは「絵に描いた餅」である。新品でピカピカの鉄製品も、放っておけば「アッ」という間に錆びる。そこで防錆塗料を塗るのだが、それでも塗料そのものが劣化する。さらに鉄の内部に残存した酸素があれば、内部から錆びていく。頑強に見える鉄もボロボロになるのである。人が構成する組織もそれと変わらない。
[入札]問題 [63] 2022/10/21 Fri 8868
 昨年だったか、熊本県内にある町の学校にコンピュータが予定通りに導入されず、問題になった。前年の11月に端末の入札をしたところ、熊本市内の業者が落札した。これで3月までに納入されることになっていた。ところが、新年度になっても納品がなされず、業者は端末の初期設定が遅れていると説明するだけで、一時は連絡も取れなくなった。
 そのため、町は契約を解除し、指名競争入札を実施して、一応の決着を得た。公的な資金を使用するのだから、同じものであれば安い方を選択するのは当然である。その一方で、こうした責任を全うできない業者が出てくることもある。これを避けるために、[実績]を尊重したくなる。しかし、それでは特定のところに偏る問題が発生する。また、これから力を付ける新しい組織を育てることができなくなる。結局は、提示された金額だけでなく、それで対応できる理由について、発注者が書類の段階で詳細に確認しておくしかないか。 
小心者の驚き [62] 2022/10/21 Fri 8867  
 日大の問題も世間の記憶から薄れている。そうした中で、前理事長が大学の施設に入ったとして、文科省が「決別に疑念を生じさせる」と大学に注意したという(共同通信3月18日)。これを受けた大学は前理事長に「今後の施設立ち入りを禁止する」と通告した。
 ご本人は逮捕後に解任されるまで、同窓会組織の校友会会長を務めていた。その事務局が入る建物を複数回訪問したらしい。記事は、業務引き継ぎなどが目的だったと推測している。そうであれば、必要な打合せをしたことになる。ただし、[引き継ぎ]と言ってもトップである。こまかい仕事の内容などは職員が行うわけで、そのメンバーが今回の件で交替してはいないのではないか。
 そんなことで、[引き継ぎ]ではあるとしても、その内容はおおむね形式的なものになるだろう。それでも必要であれば、置かれた状況を踏まえて、あえて学外で会うなどの方法を選択するのが賢明である。わたしが同じ立場になるなどあり得ないが、小心者としては「すごいなあ」と驚くばかりである。
秘密の必然性 [61] 2022/10/21 Fri 8866  
 世の中には[秘密]にすべきものがある。とくに[相手]があって、それに知られると決定的事態に陥る場合は[秘密の保持]こそが生存のカギを握る。
 たとえば、野球のピッチャーとバッターのケースを考えてみよう。投げる方がプロなら打つ方もプロである。バッターはどんな球がどんなコースに来るかを知ることができれば、ほぼ確実に打つことができるという。ピッチャーもバッターがどんな球を待っているかがわかれば、ほぼ間違いなく打たれない球を投げるのである。とにかくプロなのだから、そう言われても驚くことはない。そして、この両者がお互いに[秘密]を守っているから迫真の勝負になる。だから、両者は、もちろんキャッチャーも、また監督も含めて全員にとって[秘密]はなくてはならないのである。
 そもそも勝負を争う競技であれば、それはスポーツに限らない。ただし、そこには大前提がある。それは「お互いに決められたルールを守る」ことである。
[eラーニング]物語(18) [60] 2022/10/20 Thu 8865  10月13日[37 ]の続き
 
契約条件の 「(1)本業務にかかわり創作いただいた一切の著作物にかかる著作権」なる表現は大いにひっかかった。わたしは今後もいろいろな局面で使用することを考えて、新たなイラストの作成を知り合いに依頼し、それまで[グループ・ダイナミックス]のタイトルのもとで蓄積してきたスライドを大幅にバージョンアップした。授業では使えた実験の写真なども新作のイラストに差し替えたのである。
 この文言がこうした契約で一般的であるとしても、わたしとしては「こりゃあまずい」と直感的に思った。
 これに続いて、「3上記表中の「利用内容」の範囲内においては、甲又は甲指定の第三者に対して、本業務により創作した著作物に係る著作者人格権を行使しないものとします」とあ る。ここで「利用内容」として、「講演(セミナー)及び当該講演(セミナー)の動画収録(資料作成含)」「甲及び甲のグループ会社のサービスサイトでの講演(セミナー)収録動画の配信及び問題の掲載」の2項目にチェックが入っている。これは、甲に関連した組織でもわたしが著作権を主張しないということだろうから、「それはそうだろう」と思った。
みんなの集団 [59] 2022/10/20 Thu 8864  
 人間は集団の中で生まれ、生きていく。また集団なしには生きていけない。したがって集団は人間にとって掛け替えのないものである。しかし、その集団は人間にとって息苦しさを与える要因にもなる。あるいは、集団によって身体的・心理的に抹殺されることもある。なくてはならぬが、あったらあったで人間を悩ませる。「兎角に人の世は住みにくい」(草枕)なのである。
 その一方で、「生まれてよかった」という思いを持てるのも集団あってのことである。集団にはこまったときに助けてくれる人もいる。悩みがあるときは一人で抱え込まないことである。自分の気持ちを伝えると、人も案外と同じことで悩み、こまっていることがわかる。集団で不安を共有化すれば、気持ちが落ち着く。さらに、それならみんなでいっしょに問題を解決していこうというエネルギーが生まれる。
 ヒトはヒトとかかわって人間になるのである。言いたいことは、言える人に言ってみましょうよ。
[変わるもの]と[変わらないもの] [58] 2022/10/20 Thu 8863  
 
人間の歴史の中で、「変わるもの」があり、「変わらないものが」ある。これは客観的な事実と言っていい。たとえば、われわれが頭に大脳を抱え、二足歩行し、道具を創り、ことばを使うなどは「変わらないもの」に入る。その一方で、人と人との関係のあり方などは、時代とともに「変わった」と言える。いまでも人間の間には差別をはじめとした問題は無数にあるが、少なくとも身の回りに奴隷制度はない。
 ただし、表面的にはそう見えても、実体は過酷な状況があり、それは奴隷制度と変わらないと指摘されれば、限定された人間関係の中で生きている自分としては反論力をもたない。この世に「変わるもの」と「変わらないもの」があると言いたかったのだが、ここで「奴隷制度」を挙げたのはうまくなかったと反省した。
[サイコロ]と[サイコ] [57] 2022/10/19 Wed 8862  
 国語辞典は【さいころ】に冷たい。広辞苑は[賽子・骰子⇒采(さい)①に同じ]とあるから、[采]にジャンプすると、[双六、博打などの用いる道具…]とくる。精選版 日本国語大辞典では[「ころ」は接尾語⇒采①]と広辞苑と同じ扱いである。やはり、[采]に飛ぶと、けっこうな説明がある。つまりは[采]が本チャンというわけだ。このサイコロ、教科書の確率の項にも登場する。
 さて、[サイコロ]から[ロ]を取ると[サイコ]になる。広辞苑では[psycho 精神の、精神病の]と記されている。英語のpsychologyは[心理学]で[心の学問あるいは科学]といった意味合いがある。[psycho]を頭に付けて、[psychoanalysis:精神分析][psychodrama:心理劇]といった言葉を創る。[サイコロ]は確率だが、人間は[サイコ]によって影響を受ける。
 わたしは、「安全は確率よりも確実を」をアピールしているが、それは「サイコロよりもサイコ」と言い換えることができそうだ。
報告したくなる空気(1) [56] 2022/10/19 Wed 8861  
 
安全に関わる人たちの間によく知られている[ハインリッヒの法則]と呼ばれるものがある。アメリカの損害保険会社に勤めていたハインリッヒがデータをもとに発見した。
 [重傷]以上の重大事故が1件起きたとき、その前には29件の[軽傷]を伴う問題が発生している。さらに[報告されなかった事故]が300件にも上るというものである。最後の[報告されなかった事故]は、今日では[ヒヤリハット]程度のものに当たるだろう。それらを[報告する]ことで、さらに大きな事故を防げる可能性が高まる。それが実現するには、それぞれの職場で「報告すること」が当然の常識になる必要がある。
 わたし流に言わせてもらえば「小は大を防ぐ」のである。そのためにも、[報告したくなる]空気が欠かせない。
ツァイガルニク効果と失敗効果 [55] 2022/10/19 Wed 8860  
 記憶に関してツァイガルニク効果と呼ばれるものがある。これは、未達成のことは、完了したものよりも記憶しているという現象である。レビンの弟子ツァイガルニクが提唱したことから、この名が付けられた。人間はものごとを達成してしまえば、それについては緊張が解消される。それが途中で止まっていれば、解決へのエネルギーが持続するという仮説である。
 それは未達成だけでなく、「明らかな失敗」も同じ効果がある。その点で、「失敗」は行動を引き起こす貴重なエネルギー源なのである。それどころか、「失敗力」が人間の成長に必須とも言える。
新幹線のトラブル [54] 2022/10/18 Tue 8859  
 昨年、JR山陽新幹線の新下関駅で博多発岡山行きの「こだま842号」が通過用の線路に止まったことがある(熊本日日新聞夕刊 2021/7/13)。「こだま」はホーム側の線路で停車して乗降客が乗り降りする。JR西日本によると、その前を走る「のぞみ6号」への進路指令を誤って「こだま」にも出したためだという。このトラブルで「こだま」は駅を通過してからバックしてホーム側の線路に入り直した。乗客は73人だったらしいが、これで1時間19分の遅れが生じた。
 当日は大雨の影響でダイヤが大きく乱れていて、「指令員の役割分担の確認が不十分だった」という。記事の情報だけしかないが、「役割分担の確認が不十分だった」とは、具体的にはどんな問題が発生したのか。これを字義通りに受け止めれば、「基本の基本があいまい」と推測されるから相当に深刻である。また、新幹線はほぼコンピュータ制御によると思っていたが、そうでないことも知った。
クリントンの[回想記:マイライフ] [53] 2022/10/18 Tue 8858
 
ビル・クリントン元大統領の回想記「マイライフ」の下巻(P667)につぎのような一節がある。「3月5日、わたしは1965年にアラバマ州セルマで行なわれた[選挙権獲得をめざす行進]の35周年を祝うため、エドマンド・ペタス橋を歩いて渡った」。これは同大統領の任期最後の2000年のことである。この35年前の行進にはキング牧師がいたが、橋を渡り終わったところで警官が鎮圧に乗り出し65名が負傷した。
 クリントンは続ける。「1965年のセルマの行進は、アメリカ中の人々の良心を揺さぶった」。そして、5ヵ月後には投票権法が成立している。それまで、「選挙で選ばれて公職についた黒人は、あらゆるレベルの職掌を合わせても全米で300人しかおらず、連邦議会議員に至っては、3人しかいなかった」のである。今から考えると隔世の感があるが、それでも黒人にかかわる問題は依然として残ったままである。今年の5月にもスーパーマーケットで10人が射殺される事件が起きた。人種差別によると言われている。
若き日の駄文たち(19) [52] 2022/10/18 Tue 8857  10月11日[31 ]の続き
 
わたしの記憶には残っていないが、「人にどういう立場で向かうべきか」について困っていたことはあり得る。原稿を書いた日時を記載していないが、それまでよく話していた友人が過激な運動にのめり込んでいった時期と重なるかもしれない。そんなことを頭に描きながら、先に進むと、それほど大したことでないような文章が現れる。まずは、[悩み]などと、深刻さをうかがわせる単語を使ったすぐ後に「まあ悩んでいるということは少し大げさすぎるような気がするのである」とくるから、とにかく「大げさすぎる」のである。この時点で、わたしは「ああ、やっぱり大したことではなさそうだ」と確信した。
[変える]と[帰る]意欲と勇気 [51] 2022/10/17 Mon 8856  
 
自分は「変わらない」というのは、「そう思っている」だけで、この世にあるものは時間とともに変わっている。誰だって、自分が生きる[総日数分の1]だけ、昨日よりは老化している。ただ、その変化が極少だから気づかないだけである。これは、自分の意志とは関係なく「変わって」いるのだから、ただしくは、「変えさせられている」と言うべきなのだ。そんな受け身の流れの中で、「自分で変える」ものがあっていい。そのために、まずは初心に[返る」、あるいは[帰る」のも意味がある。その時点からいまの自分を観て、考え方や行動を振り返り、それをいま「変える」ことで、この先の人生を「変える」ことができるに違いない。そのためにも[自分を変える意欲]と[変わる勇気]を強化したい。
[モーレツ]時代(3) [50] 2022/10/17 Mon 8855  昨日[48 ]の続き
 
株も4万円の大台に突入かと大騒ぎしはじめたころ、大きなバブルが弾けた。それでみんなが正気を取り戻し、幸福な生き方につながったのであればいいが、現実はそうなっていない。格差の拡大はだれもが認めるだろう。そして、「失われた」年数が「10年」になり、「20年」に延長され、いまや「30年超え」である。さらに、これがどこまで伸びるのか誰にもわからない。
 経済政策で発言していた人たちは、10年前、20年前のご自分たちが発信していた内容をリストアップして、「ほうら、こんなに当たっていたでしょう」と自慢していただきたい。素人は、「そんな人がいるのかなあ」と思い、だんまりを決め込んでいる人の方が多いのではないかと疑う。
[フリーター]と[コロナ禍](3) [49] 2022/10/17 Mon 8854  昨日[47 ]の続き
 
 [巣ごもり]生活も自己満足して、「いいことづくめ」などと言い出すのだから世話はない。それでも、研修ではメンバーの直接的な情報交換が欠かせない。講演にしても、その場の空気の大事さを感じる。映画やテレビに出演している俳優たちが「舞台の方がいい」と言っている。私の仕事はまるで違うけれど、やはり目の前に人がいると自分の気持ちも高まってくる。またその場に応じた話しぶりになる。
 そんなことで、なんでもかんでもテレワークがいいわけではない。「コロナ禍」も3年目で、「今年は対面で」という声も聞こえる。わたしもその気になりはじめた。ただ、[コロナ体験]で、これからの仕事ぶりが変わる可能性を強く感じる。
 ここまで書いて苦笑いした。これから先のことを考える年齢でもないか。わたしは前期高齢者後期のおじいさんなのだから。
[モーレツ]時代(2) [48] 2022/10/16 Sun 8853  昨日[44 ]の続き
 
とにかく[前しか見えない]勢いで、土地にしても買っておけば必ずモーレツに高騰するという神話が生まれた。土地の価格は高騰し、東京だったか、どこかの土地代でアメリカが買えるなどとお祭り騒ぎだった。夜の銀座ではタクシーは遠距離でないと乗車拒否が常識になった。その少し前から、マスコミを中心に、「日本は一億総中流」というキーワードも流された。諸外国と比べると、日本は格差のない平等な国だったのである。ただし、「中流」も「格差なし」も「平等」も、それらが客観的な事実だったかどうかはわからない。ただ、多くの国民がそう思っていたのではないか。
[フリーター]と[コロナ禍](2)[47] 2022/10/16 Sun 8852  昨10月10日[30 ]の続き
 
コロナで「巣ごもり」を余儀なくされたが、今度は[リモート]でそこそ忙しくなった。飛行機も好きだが、コンピュータ遊びも大好き高齢者でもある。とりわけ、[パワーポイント]はわたしの人生を変えた。研修や講演の資料を喜々として創る自分がいる。こうなると、「自宅にいれば[CO]も出さないからSDGsにも貢献するなあ」などと、いつもながら、自分の立場を正当化し、合理化する。そして、「これぞ楽しきかな人生」と宣うのである。中学校に話しに行って、「ボクは先生みたいな能天気な人間になりたいです」と感想文を書かれて有頂天になる人間である。
[GSR]体験記(2)[46] 2022/10/16 Sun 8851  昨10月8日[23 ]の続き
 
心理学実験で、わたしの「嘘」に対する [GSR:嘘発見器]は無反応だった。これは皮膚の反応だけを元にしていたから、その程度のものだったのである。ただし、けっこう大きな反応の友人もいたから、機械がいい加減だったとも言えない。となると、「わたしが嘘つきの潜在的な資質」を有していたとの解釈もあり得る。もちろん、「自分はこれまでの人生で嘘を言ったことがない」などと「大嘘」はつかない。そもそも、[GSR]の実験で1回は「嘘」をいった事実がある。ただ、本人としては「人並み外れて嘘をつく資質」を持っているとは、思ってはいませんのですが…。
このごろ定着したこと [45] 2022/10/15 Sat 8850  昨日[37 ]の続き
 
コロナが猛威を振るい出す前の2019年4月に「フリーター」になりました。その年は「これまでどおり」でしたが、翌2020年の「コロナ禍」で、「巣ごもり」が日常の生活として定着しました。それに「前期高齢者」も重なったことから、このごろは、わたしの毎日にある習慣が定着しました。それは「お昼寝」です。
 午後の3時くらいに休憩して、青汁の牛乳割りなんぞを味わってから、30分ほど「あの世」に逝くのです。それから「蘇る」のですが、そのとき脳みそから疲れが搾り取られていることを実感します。あとは、夕食やお風呂を挟んで、趣味の仕事で愉しむことになります。そんな毎日が遅れることに、ただ、ただ感謝しています。
[モーレツ]時代(1)[44] 2022/10/15 Sat 8849
 
わたしが若いころ、[モーレツ]が流行語になった。仕事も遊びも[モーレツ]が最先端で、[モーレツ社員]という言葉もあった。その結果、朝から晩まで「仕事に追いかけられる」ことが[ジョーシキ]化した。そうした中で、経済は絶好調に見えて、国中が「それ行けやれ行け」モードになった。海外の識者から[Japan as No.1] [21世紀は日本の世紀]と持ち上げられ、さらにはしゃいだ。そうした風潮に対して、「モーレツからビューティフルへ」「ゆっくり行こうよ」といったコピーのCMも流された。しかし、全体の空気は、「前進、前進、また前進」だった。
エンジン整備の検査不正(11)[43] 2022/10/15 Sat 8848 10月8日[22 ]の続き
 
トップは、「『資格を持っていない人が検査をやっている』という内部告発に対して調査したが、事実には至らなかった」と答えている。ここで、「事実が確認できなかった=情報が虚偽だった」とはならない。
 トップは続ける。「ホットラインに上がった際にどういうチームでヒアリングするかというのは、大変不適切なところで止まっていた。品質不正の部署が入っていなかった」。つまりは、検査不正があるという内部の情報を「適切な部署」が確認しないで、「事実が確認できなかった」と確認した(?)と言っているのである。そうであれば、その時点で、「『適切な部署が関わっていないこと』に対する疑問の声さえ出なかった」ことになる。「そのときの調査が徹底していれば、と大変反省している」と語っているが、「適切な部署」が関わっていないとすれば、「徹底」できないのは当然である。そのときの「情報提供者(告発者)」はどんな気持ちだっただろう。あるいは、問題の部署でどんな影響があったのだろう。
下を向いて歩こう [42] 2022/10/14 Fri 8847  
 来年の手帳を購入するために久しぶりに街へ出かけました。今回も、翌年の12ヶ月まで記入欄がある高橋書店の[No.104]を買ってしまいました。そうなんです、再来年の12月まで予定が入ることを勝手に決めているのです。まあ、「そうあってほしい」という気持ちがそうさせたというところです。
 その日は、真っ青な空に秋の雲が浮かんでいましたが、少し歩いただけでうっすらと汗が感じられる陽気でした。そんな気分でいたのですが、ふと「足下を見ていないと危ないぞ」という自分の声が聞こえてきました。この年になると、ちょっとつまずいただけで転倒し、それが致命的な影響を与える可能性が増大しています。空を観るのはいいけれど、そのときは歩きを止める必要があります。わたしは、あのメロディに合わせて、「下を向いて歩こう、道路のみぞに気をつけて…」とオリジナルな歌詞を付けて口ずさんでいました。
人の命 [41] 2022/10/14 Fri 8846  
 
「人の命は地球よりも重い」。そう言って、当時の福田赳夫首相は、赤軍メンバーによってハイジャックされた人質と交換に収監されていた同派のメンバーなどを解放した。ハイジャックは1977年9月28日に発生した。このときの解放は「超法規的措置」と言われた。法治国家が法の規定を超えた処置を執ったのである。
 今年5月、日本赤軍の指導者だった重信房子氏が20年の刑期を終えて出所した。われわれ世代には忘れららない名前である。その言の中で岡本公三容疑者の名前があった。彼は、1972年5月30日にテルアビブ空港乱射事件に加わったが、この事件で乗降客を中心に26人が殺害され、73人が重軽傷を負った。
 「人の命は地球よりも重い」と言われれば、ことばとしてこれを否定する者はいないだろう。
悲しき20代 [40] 2022/10/14 Fri 8845
 コロナの持続化給付金をだまし取る事件に関わった女性(23歳)に懲役2年が求刑された(TBSニュース)。検察によれば、本人は「老後に2000万円が必要という不安などから犯行に及んだ」などと指摘した。裁判の最後に被告は「多くの人に迷惑をかけた」と詫びた後で、「今後一切、悪いことはしません」と謝罪したという。
 人の頭の中は見えないが、世間を騒がせた「老後の2000万円」が20代の若者にも「影響」を与えたとすれば、何とも悲しい。「今後一切、悪いことはしません」も、この通りの発言をしたとすれば、そうあってほしいと思う。ただ、何やら子どもの発言のようにも聞こえて、これにも何かしら寂しさを感じた。
みんなが[記憶]で動いている [39] 2022/10/13 Thu 8844
 人間は[いま]を実体験することができない。たとえば、[いま目の前のものを視ている]と思う。しかし、それは、網膜で受光した情報を大脳の中の視覚野で整理し、判断することで、モノや光景を認識しているのである。そもそも光にも有限な速度があるから、モノから網膜まで、網膜から視神経を伝わって視覚野まで情報が伝わるには時間がかかる。それから、その内容を判断するのだから、さらに時間が必要になる。かくして、すべての生きものが[いま]を実体験することはできないのである。そうなると、あらゆることが[記憶]で構成され、それをもとにして生きているわけだ。
ミケランジェロ型とダビンチ型(4) [38] 2022/10/13 Thu 8843  昨日[37 ]の続き
 
東京のどこかの橋の上からJR線が何本も同じ方向に走る様子が見えるスポットがあるらしい。鉄道好きならその光景を見るだけで心が弾むに違いない。鍾乳石の場合は、洞の中で数え切れない柱が同時並行的に成長していく。わたしの[極小鍾乳石]もバラエティの豊かさではなかなかのものである。机から手が届くところに3冊ほど、そして、トイレにも3、4本の[ちびり読み]の材料を持ち込むのが毎日のルーティンと化している。そして時間が経てば、それで大部の書籍も最後まで読み終える。どこからか、「そんなトロイことなどやってられない」という声が聞こえてきそうではありますが…。
[eラーニング]物語(17) [37] 2022/10/13 Thu 8842  10月6日[16 ]の続き
 
承諾書で先方のコンテンツ使用が「無期限」に首をかしげたが、さらに、つぎの3項目の規定が付けられていた。「(1)本業務にかかわり創作いただいた一切の著作物にかかる著作権 (2)動画コンテンツにかかる著作権 (3)前2号に係る著作権法27条及び28条の権利」である。
 契約条件にある「(1)本業務にかかわり創作いただいた一切の著作物にかかる著作権 (2)動画コンテンツにかかる著作権 (3)前2号に係る著作権法27条及び28条の権利」との文言は依頼側では当然のことなのだろう。あるいはビジネス界では常識なのかもしれない。ただ、こちら側から読めば、「(1)本業務にかかわり創作した一切の著作物にかかる著作権」は大いなる懸念を引き起こす。今回、先方の[eラーニング]作成の要望を受けて、新たにイラストの作成を依頼し、内容を追加し、流れを考えながらパワーポイントを「創作」した。大学の講義では、集団に関わる実験の写真や事故を伝える記事などを使っていた。もちろん引用元は明示していたが、授業においてはこれで著作権がクリアされる。しかし、今回の[eラーニング]ではそうはいかない。
異次元の拘束・金縛り [36] 2022/10/12 Wed 8841
 
日銀の黒田東彦総裁の任期は来年の4月末までである。玄人から評判の悪かった白川総裁の後を継いで、「異次元緩和」を売りに颯爽と登場したのが2013年4月だった。しかし、いまや身動きの取れない「異次元拘束・金縛り」のドツボに嵌まってしまった。標榜していた物価上昇は実現(?)できたが、それが、そもそもの目的としていたものでないことは素人でもわかる。また国債の買いまくりに対しても、ド素人が不安を超えて恐怖を感じている。黒田氏は退任の弁で何を語るだろう。それに、「誰がやっても同じだった」なんて言う玄人で素人まがいの人はいませんよね…。
 わが日本は「最安値の国」に向かって加速し続けている。
ミケランジェロ型とダビンチ型(3) [35] 2022/10/12 Wed 8840  10月8日[24 ]の続き
 
あれにもこれにも手を出して、同時並行的に仕事をする。まさに、「超変形ダビンチ型」のわたしだが、これが[鍾乳石型成長論]と親和性があることは言うまでもない。そのポイントは「鍾乳石は極小の成長を天文学的時間で積み重ねて大きくなる」ことにある。
 もちろん、わたしには、鍾乳石のように、1cm成長するのにウン十年という時間的余裕はない。しかし、小刻みに前進することで、1,000ページを超える書籍も最終的には読んできた。その中には「活字を眺めただけのもの」が含まれるけれど。
 もちろん、[一気読み]も爽快だとは思うが、[ちびり読み]もまた楽しいものである。ただし、私の場合は[ちびり読み]を複数同時並行で積み重ねて行くのである。
[メガ]な話 [34] 2022/10/12 Wed 8839
 わたしが小学生のころ、[メガトン]ということばを聴いたことがある。それも一度や二度ではなく、そうかと言って何十回もということでもない。数ヶ月前、[ゴジラ]の記念すべき第一作目をWOWOWで観ながら、このことばを思い出した。ただし、それはゴジラの重量ではない。
 ゴジラは人間が繰り返す水爆実験によって蘇ったとされる。わたしの記憶が蘇ったのは、原爆や水爆の威力を「メガトン」で表現していたことである。いまでは[メガ]が100万の単位であることを知っているが、当時は途方もない爆弾という認識だった。それはTNT爆薬に換算して、たとえば[10メガトン]といった言い方をしていたのである。
 ところで、わたしは「初代ゴジラ」を小学1年生のときに劇場で観た。その後も「ゴジラ」は繰り返し製作されたが、これを超えるものはない。ほかの作品と比べて、その社会性を含めて究極の[リアリティ]をもっているのである。
[分散型]が[集中]した日 [33] 2022/10/11 Tue 8838
 
昨日、ある組織で継続している研修の準備をした。先方から、これまで以上に[職場のコミュニケーション]に重点を置いてほしいとの要請があった。それに応えるため、新規のプログラムを入れるなど大いなるチェンジを図った。これまで、研修で使用するシートは[一太郎]か[エクセル]のみで作成してきたが、これをパワーポイント化することを試みた。その方が画像を組み合わせて「つくりやすい」ことがわかったからである。
 そうなると、ワクワクしてきて時間を忘れた。もともと、わたしは[超分散型]だから、全体ができあがるまで一気に[集中]することはほとんどない。しかし、「これもときにはいいなあ」と実感した一日だった。それに、まだ新しいものをつくろうという気持があることに、大いなる満足感があった。これがいやになったときはリタイアと決めている。
[CM]と言わない[CM](3) [32] 2022/10/11 Tue 8837  昨日[29 ]の続き
 
放送番組が《つくられている》ことは当然である。表に出てくるものの背景には様々な人や物が関わっている。そもそも、われわれの世界はすべてがそんなものである。だから、自分の目に見える、耳に聞こえる、さらにはほかの器官で感じるだけでは十分でない。それらを超えたところにあるものに興味関心を持ち続けることが大事だ。
 食品の合否判定番組では、対象になったチェーン店やコンビニは局からの誘いに応じたのだろう。そうなるとゲストということになるが、それでギャラが出るとは思えない。それはないとして、じゃあ《タダ》で出演しているのだろうか。これから先は、本コラムがいつも採用している《邪推》だが、出演者側がなにがしかの《料金》を払っているのではないか。番組で自社のメニューが30分ほどだろうか、とにかく露出され続けるのである。これはもう《CM》以外の何物でもない。これって、当方の《邪推》なのかどうか、ご存じの方はいらっしゃるかなあ。
若き日の駄文たち(18)[31] 2022/10/11 Tue 8836 10月4日[10 ]の続き
 
「人間関係について」とタイトルを付けたメモ様のものがある。いわゆる大学ノートの1枚で、それが切り取られていると言うよりも、破られている。その内容は意味不明で、まさに「駄文」だから破棄した方がよさそうなのだが、半世紀以上の時間を超えて目の前に現れたので、本人としては愛おしい。したがって、ここまで読まれた皆さまには恐縮しながらパスをお願いしたい。
 それは、「わたしは正直のところ、人間関係について深く悩んでいる。無論悩んでいるといってもどうすべきか、どういう立場で人に向かうべきかということについてはっきりとして意見を持つことが出来ないということである」と何やら深刻げな一文からはじまる。ただし、「まあ悩んでいるということは少し大げさすぎるような気がするのである」と続くから、きっといつのも大げさなパターンなのだろうと推測する。たしかに、学園紛争で身の回りが揺れまくっていたころは、自分たちの心も揺れまくっていた。しかし、「人間関係で深く悩んだ」記憶はない。
[フリーター]と[コロナ禍](1)[30] 2022/10/10 Mon 8835
 
わたしが熊本大学の再雇用を終えたのは2019年3月である。その4月から[自称:花のフリーター]となったが、それまで継続してきた仕事も含めて大忙しだった。何分にも授業も定例の会議もない、文字どおりの[フリーター]である。おかげで大好きな飛行機にも乗りまくり、ついにはANAの[ダイヤモンド資格]までゲットした。そんな順風満帆(?)な航海が[コロナ]の登場で帰港を余儀なくされた。つまりは人生で初めての[巣ごもり]生活に突入した。
[CM]と言わない[CM](2) [29] 2022/10/10 Mon 8834  昨日[27 ]の続き
 
リタイアした大物MCの番組で、たとえば「納豆が健康にいい」と発信すれば、全国のスーパーから納豆が消えた。まあ、消えるまではいかないにしても、なんだか影響を受け過ぎなんだよなあ。これは、受信者側のレベルが低いから、それに発信側が付け込んでいるのか、それとも発信側のレベルが低いから、その程度の放送内容になっているのか。いずれにしても、天の邪鬼の血筋を引く身としては、納豆大好きにもかかわらず、しばらくは「断納豆」とやせ我慢する。それはともかく、CM料なしのメーカーはホクホクに違いない。
[カルネアデスの船板] [28] 2022/10/10 Mon 8833
 
松本清張に「カルネアデスの船板」という短編小説がある。その内容はほとんど忘れたが、大学の教員にまつわる話で、教科書や参考書の執筆に伴う収入にからんだものだった。タイトルは、古代ギリシアの哲学者カルネアデスが出したとされる問題から採ったものだ。
 ギリシアの海で一隻の船が難破し、全員が海に投げ出されたが、そのうちの一人が運良く一片の板切れにすがりついた。ところが、もう一人が現れてその板につかまろうとする。その板は二人には対応できないほどのものだったため、最初からつかまっていた男が、あとで来た者を突き飛ばして水死させる。その後、男は裁判にかけられたが無罪となったという物語である。自分が生きるために致し方ない行為だと判断されたのである。
 これが「緊急避難」として日本の刑法37条にも規定されている。「自己又は他人の生命、身体、自由又は財産に対する現在の危難を避けるため、やむを得ずにした行為は、これによって生じた害が避けようとした害の程度を超えなかった場合に限り、罰しない。ただし、 その程度を超えた行為は、情状により、その刑を減軽し、又は免除することができる」。これには第2項があり、そこで、「前項の規定は、業務上特別の義務がある者には、適用しない」されている。
勘違い、大笑い [27] 2022/10/09 Sun 8832
 
わたしが中学生から高校生のころ、北原謙二という歌手がいて、けっこう人気があった。彼の持ち歌「若い君 若い僕」のなかに「二人のこころは、わかくさーいろに」というフレーズがある。その当時、わが家にプレーヤーなどなく、レコードを買うことも考えられなかった。わたしはこの歌を聴いたり、思い出したりするたびに「さあいろ」がどんな色なんだろうと頭をひねっていた。とにかく[若く さーいろ に]と聴こえてくるからである。
 その秘密がいつ解けたのか記憶にないが、正解が「若草色」だと知ったときは驚き、しばらく笑いつづけた。「さー」と延ばされたので「わかくさ」とつながらなかったのである。ただし、これを人に言えば、今度は自分が笑われるだけだから、この年になってはじめて[告白]した。
 そう言えば、世の中を揺るがせた「汚職事件」のニュースに、わが子が「お食事券?」と聴いてきたときは大いに笑い、さすがわが子だと喜んだ。
[CM]と言わない[CM](1) [26] 2022/10/09 Sun 8831
 
レストランチェーンのメニューやコンビニの食品10点を《その道のスペシャリスト7人》が合否判定する番組がある。何品が合格するか、それも7人全員の満点か、あるいは《4:3》のギリギリセーフか。さらには《不合格》の烙印(?)を押されるか。会社の上層部や第一線の責任者がドキドキしながら手を合わせて結果を待つ。合格すれば、感動して涙が流れるケースも少なくない。あれで合格した商品はと翌日、あるいはその週くらいは売り上げが大いに伸びるに違いない。企業にとっては、《CMと言わないCM》である。
仕事を追いかける [25] 2022/10/09 Sun 8830  10月7日[19 ]の続き
 
毎日、仕事に追われて心身共に疲れている人たちがどのくらいいるだろう。世界のほとんどが競争原理で動いているから、そのしわ寄せは弱いところに集中する。最近は「トリクルダウン」ということばは影を潜めた。それは「金持ちがさらに金持ちになれば経済が動いて低所得者にも利益が再配分される」という発想である。その結果が「格差拡大」ではお話にならない。 これを声高に語っていた人たちは無口になったかのようだ。
 わたし自身は、「趣味の仕事」をしながら、「仕事に追われる」よりも「追いかける」人生を送ってきた。何とも運のいいことで、感謝の言葉しかない。
ミケランジェロ型とダビンチ型(2) [24] 2022/10/08 Sat 8829  昨日[19 ]の続き
 
不遜かつ厚かましいながら、超変形「ダビンチ型」のわたしは、[コロナ禍の巣ごもり体制]でさらに磨きがかかった。まさに「ハイパーあれもこれも型」になったのである。そうしたことで、小学生のころに観たスペクタクル映画「十戒」を[5分ずつに別けて楽しんだ]ことはすでに本コラムで触れた。この意味がすぐにおわかりにならない方がいらっしゃるだろう。それは1本の映画を[5分刻み]でカットしたものをせっせと観続けていくシステム(?)である。わたしがフォローした「十戒」は43回シリーズ(?)だったから、[5分×43回=215分≒3時間35分]の超大作になる。こんな細切れを気にもせずに積み重ねて行くのが[超変形 ダビンチ型]であるわたしが誇る一大長所(?)ということだ。
[GSR]体験記(1)[23] 2022/10/08 Sat 8828
 わたしが大学2年生のとき、[心理学実験]という演習があった。その中で[GSR]なるものを体験した。これは[Galvanic Skin Response]の頭文字をとったもので、直訳は[ガルバニーの皮膚反応]だが、頭はイタリアの解剖学者ガルヴァーニのことである。彼が皮膚に流れる電流を発見したことに因っている。
 わたしが実験に加わったころ、[GSR]は嘘発見器と言われていた。人は嘘を言うと汗をかく。これが皮膚に流れる電流に影響を与えるから、その変化を測定して[嘘を発見する]のである。これを手に装着したままいくつかの質問が与えられる。被験者はそのすべてに「いいえ」と答える。そのうちの数問は「いいえ」が嘘になるものである。その結果、「嘘が見事に(?)ばれた」学生もいたような記憶はある。しかし、私はと言えばまったくの無反応だった。そのとき、わたしは「自分が平気で嘘をつける」のではなく、[GSR]が危ういと確信した。
エンジン整備の検査不正(10)[22] 2022/10/08 Sat 8827  10月2日[04 ]の続き
 
トップは記者会見で、17年の自動車会社の「無資格検査」発覚に対応して、全社で調査したが、同様の問題は挙がってこなかったと答えている。ただ、翌18年4月に「資格を持っていない人が検査をやっている」という内部告発があったことも明らかにした。その結論は「そういう事実はない」だったが、「そのときの調査が徹底していれば、と大変反省している」と話す。これほど重大な告発に対して、どんな調査をしたのかと聴きたくなる。
 その点については、「ホットラインと呼ぶシステムでは、セクハラ、パワハラも含めて色々な内容が上がってくる。性質上、慎重に扱う部分があり、そういう意味で事実関係を確認し当然国土交通省や米連邦航空局(FAA)にリポートするが、私どもの調査結果では事実には至らなかった」と答えている。ここで、だれがあるいはどの部署が「事実確認」をしたかがポイントになる。
[マニュアル問題]は永遠なり [21] 2022/10/07 Fri 8826  
 規則やマニュアルの問題は永遠なり、終わることを知らない。そんな中で「変化する仕事に対するマニュアルの更新が追いつかない」との声が聴こえてくる。これは現実に仕事をしている者たちにとって悩ましい問題である。仕事は状況に応じて変化するから、条件が変わってマニュアルの変更や更新が必要になる。ところが、現場からは「そんなことをしている時間がない」といった声が挙がる。そこで、マニュアルのバージョンアップは後回しになる。さらに、「そのこと」も忘れ去られる。そして、問題が起きると「仕事にマニュアルが対応していない」ことが発見される。
思想の[輪廻] [20] 2022/10/08 Fri 8825  
  【輪廻;① 仏語。回転する車輪が何度でも同じ場所に戻るように、衆生が三界六道の迷いの世界に生死を繰り返すこと。② 同じことを繰り返すこと。以下省略:精選版 日本国語大辞典】これは仏教用語だが、わたしには、旧約聖書の【太陽の下に新しきものなし:伝道の書1-9」】と同義に見える。
 この両社はともに思想についても語っている。旧約聖書は紀元前4~五世紀に成立したらしい。そんなこんなで、聖書を含めて旧い書物は洋の東西を問わずすばらしいが、読めば読むほどに、「ああ、もう言われちゃっている」とガッカリ感が蓄積する。
ミケランジェロ型とダビンチ型(1) [19] 2022/10/07 Fri 8824  
 「人間の仕事の進め方は、大きく分けて次の二つに分類できるのではないかと思う。一つ、そしてまた一つと、完成させては次に進むやり方。すべてを視界内に入れながら、それらすべてを同時進行的に進めていくやり方(塩野七生「ローマ人の物語24(p.179-180)]」。
 これを芸術家に当てはめると、前者はミケランジェロで、後者がレオナルドダヴィンチになると塩野氏は言う。その上で、ローマ皇帝のトライアヌスをミケランジェロ型で、ハドリアヌスをレオナルド型と結論づけている。
 歴史に残る芸術家や皇帝たちと同列に比較するのは失礼ながら、個々人をこの二つの型に分けてみるとおもしろい。わたしなんぞは超変形「ダビンチ型」である。「超」が付くのは、「すべてを視界に入れる」ことなど考えたこともないからである。だから、[二分法]を採用する前提条件に欠けているのだが、自分は「ただ落ち着きのない《あれもこれも型》」だと超自覚している。
soldier [18] 2022/10/06 Thu 8823  
 [soldier] が兵士や軍人を意味することは誰もが知っている。そして、動詞では、「軍人になる」とか「兵役に就く」といった意味も十二分に納得できる。ところが、これに加えて、「仕事をズルする」「仮病を使う」「仕事をしているふりをする」という語義に出会うと、少なからず驚く。先日から、Taylorの[The Scientific management]に目を通しているのだが、その14ページに[soldiering] が出てきて、辞書で引いて、その意味を[発見]した。まあ、手抜きやサボタージュなどとも親近感があるのだろうが、「兵士をする=ズルをする」になった由来も知りたいものだ。
NHKと宣伝 [17] 2022/10/06 Thu 8822  
 大昔、わたしが子どものころ、NHKは宣伝してはいけないと聴いていた。ドラマに出てくるビールのラベルも架空のものを貼るなどして気を使っていることはわかった。また、「味の素」ではなく「化学調味料」、「マジックインキ」は「フェルトペン」と呼んでいた。そんな中で、野球の球団名は企業名丸出しだから、子ども心ながら「これって宣伝だよね」と笑えた。私の時代は西鉄ライオンズであり、南海ホークス、近鉄バッファローズに阪急ブレーブスなど、鉄道会社がいいにに幅を利かせていた。そうそう、国鉄スワローズという国有企業がオーナーの球団もあった。
 いつのころからか、その対応基準が緩んできたようで、先日はスキーの葛西選手が話題になったとき、ヘルメットの[バスクリン]が目に飛び込んできたときに大いに笑った。
[eラーニング]物語(16) [16] 2022/10/06 Thu 8821  9月29日[85 ]の続き
 コンテンツの使用が「無償かつ無期限」の許諾には大いにひっかかる。その昔、歴史で学んだ植民地時代におけるイギリスの香港租借権ですら[99年間]の限定付だった。世の中には様々な契約があるに違いないが、期間が「無期限」なんてものがあるのだろうか。そもそも何が起きても不思議でない時代である。そんな状況で期間が明記されないのには、素人ながら違和感がある。
 この世には[永代供養]というものがあるが、[永代]もけっこういい加減な曖昧さを保持している。それでも、「無期限」とは表現されていないのである。ここで、わたしが作成したコンテンツが「無期限」に需要があるなどと言えば、「あんた自意識過剰よ、だれも見るわけないでしょ」と笑われる。もちろん、そのくらいの自覚はありますよ。
村上宗隆選手 [15] 2022/10/05 Wed 8820  
 村上選手が新しい記録を樹立した。ホームラン記録と三冠王だからすばらしい。彼は熊本の九州学院高校の出身である。わたしは、九州学院は先生や生徒を対象にした講演を依頼されたことがあり、親近感がある。北京オリンピックの陸上リレーで銀メダリストの末續 慎吾も同校の卒業生である。柔道の山下泰裕氏も在籍し、途中で東海大相模高校に転校している。
 ところで、九州学院の外に郵便ポストがあるが、これが金色に装飾されている。これは、彼が昨年のMVPに選ばれたときに記念して模様替えされたものである。
 まあ、あれやこれやと話題に事欠かないが、地元では村上選手で大いに盛り上がっています。
佐野眞一氏 [14] 2022/10/05 Wed 8819  
 ジャーナリストでノンフクション作家の佐野眞一氏が亡くなった。この人は「東電OL殺人事件(2000年、新潮社)」を読んで知った。東京電力に勤務していたエリート社員が殺害された事件だが、犯人とされたネパール人の無罪を訴えるノンフクションだった。その後、冤罪であることが明らかになり、佐野氏の慧眼に感動を覚えた。彼はわたしとほとんど同じ年で、その点でも親しみを感じ、一人のファンとして応援していた。
 ところが、2012年に、元大阪市長橋下徹氏に対する週刊誌の差別的記事で問題を起こした。その後は、他の著書での剽窃行為も明るみに出て、わたしの評価も地に落ちた。
 人間は感情を持ち、それが行動を引き起こす。ただ、ノンフィクションを標榜するからには、動機は情緒的であっても、いやそうだからこそ、「それを抑える客観的心の余裕」が不可なのである。
 佐野氏のご冥福をお祈りします。
[青焼き]の思い出(10) [13] 2022/10/05 Wed 8818  10月3日[07 ]の続き
 とにかく時間の窮屈さから研修が制限されることにイラついている様子が日記から伝わる。
 翌2日目は「昼からは□□□□□□の行事が行われるというので、Kと青島に行き、宮﨑市内も回って岩波新書も購入した。宮﨑は道幅も広く整然とした町である」と記す。Kはわたしの後輩で、研修の講師として一緒に仕事をした。自分たちはすることがなく、青島や宮﨑市内の見物に出かけたのである。そこだけ読めばいい気なものだが、こうした研修ははじめてのことだった。もちろん、ちゃんと仕事をしたくて仕方がないから、ヤレヤレ気分で憂さ晴らし(?)をしたのである。
 研修2日目の午後は施設が指定する「活動」への参加が義務づけられていたわけだ。いま、[青焼き]を見ると、たしかに午後は夕刻まで[野外活動]になっている。さらに、夜は[キャンプファイヤー]である。こうした日程は事前に説明を受けていたと思うが、日記の空気からはそれが感じられない。
[輪廻]の科学 [12] 2022/10/04 Tue 8817
 【輪廻:〔名〕(梵samsāraの訳語「りんえ」の連声) ①仏語。回転する車輪が何度でも同じ場所に戻るように、衆生が三界六道の迷いの世界に生死を繰り返すこと。(精選版日本国語大辞典)】)
 ここで、[迷いの世界]と決めつけられているのは気になるが、人々の生が繰り返される点はその通りである。そして、それは人に限らず、この世のすべての出来事にも適用できると思うと、さらに楽しくなる。昔は[仏教]の世界に限定されていた人生に対する見方が、今では[科学的事実]として認められるからである。
 たとえば、[原子]レベルで見れば、わたしの体を構成している[原子]は、もちろん自分のものではなく、一時的に存在しているだけである。その意味で、[原子]は地球上のあらゆる生きものとモノの[輪廻]を実現している。
アントニオ猪木氏 [11] 2022/10/04 Tue 8816
 アントニオ猪木氏が逝った。わたしは家内と一緒に、福岡のスポーツセンターで猪木のプロレスを観た。それは1976年6月26日にボクシングのアリと戦う1ヶ月ほど前の5月である。世の中は「アリ戦」で大盛り上がりだった。プロレスを観戦したのは、わが人生でこのときだけである。
 ところで、「アリ戦」の日は、三隅先生が「研究会」をすると言われて中洲のビルにあった会議室に、みんな「閉じ込め」られた。熊本大学の故鈴木康平先生が「帰属理論」について話されたことを鮮明に憶えている。そんなわけで、そこにいたメンバーたちは生中継を観ることができなかった。三隅先生は「アリ戦」のことはご存じないようだった…。
 猪木氏のご冥福をお祈りします。
若き日の駄文たち(17) [10] 2022/10/04 Tue 8815 9月27日[79 ]の続き
  「悪法も法か…社会生活維持の為の支配的規範」と、これまた大上段の《大評論》の展開を予想する。
 私がこれから述べようとするのは「悪法は守るべきか」ということである。当然のことであるが「悪法も法か」という文を文字通り、くそまじめに考えるわけではない。私は日本語の分析をしようなどとは毛頭考えていないからである。日本語分析では「悪法も法か」というのは当然「悪法も法である」という結論に落ち付くのであるから。何故なら「悪法」とは「悪い法」であり、従って法の中の悪い法の分類に入るからである。悪法も法なのである。私が考えてみたいというのは「悪法は守るべきか」ということであり、上記の論点から言うならば、そもそも法というものの中に「悪い法」などというものか認められるのであろうかということである。この論を進めるにあたって、私はまず法というものは一体何なのかということから出発したいと思う。
(1)法とは何か
 なぜか、《大評論》の原稿はここまでしか残って(?)いない。これだけ背伸びしたのだから、その後はどこかから出てくるだろうという予測はまったくしていない(苦笑)。文章も稚拙で、さらに苦笑いする。
[PHSを目指して]アップのお報せ [09] 2022/10/03 Mon 8814
 
みなさんは[PHS] ということばをお聞きになったことがありますか。ひょっとして、電話の[PHS:Personal Handy-phone System]を思い起こす方もいらっしゃるでしょう。今回は、もちろんお電話の話ではありません。組織の製品やサービスの品質も念頭に置きながら、[組織内品質保証]の重要性について考えます。また、話は[GDP]などにまで拡がってしまいました。
芭蕉が観た景色 [08] 2022/10/03 Mon 8813
 自然は悠久の時間を経て目の前にある。それは原始人が視たものでもあり、その形がそのままわれわれの前にあるように思える。宮城県の松島に行ったとき、この風景を芭蕉も見たんだと思うと楽しくなった。それは石川県の那谷寺でも同じで、芭蕉が詠んだ「石山の石より白し秋の風」が刻まれた奇岩の前に立ったときも感動した。そう言えば、仙山線の山寺駅を通過するときも「閑さや岩にしみ入る蝉の声」が眼前の山の景色と重なった。
[青焼き]の思い出(9) [07] 2022/10/03 Mon 8812  9月30日[89 ]の続き
 セピア色(?)の[青焼き]によれば、「看護の研修」は9時から12時までが入所式となっている。日記に「1日目から失敗の兆し」と記された研修スケジュールには1日の終了が21時になっている。当時、夕食後も含めた夜間までの研修はごく普通だったが、とにかくイメージ通りにいかなかったのだろう。日記は「こうした研修をする場合は、事前の打ち合わせに場所の設定も含めておきべきだと思った」と続けている。どうも会場が問題だったと言いたそうだ。いずれにしても、スタートから「失敗の兆し」ではその後が心配になる。
人生初体験 [06] 2022/10/02 Sun 8811
 対面の研修は2日間だが、ホテルは二泊三日で、初日は17時ころにチェックインし、3日目の朝8時過ぎにチェックアウトした。この間に「人生で初めての事件」が起きた。
 と言っても、本コラムのことだから大したことではないが、滞在期間中、「一度もテレビの電源を入れなかった」のである。より正しくは、Wi-Fiのパスワードがホテル画面に出でると聴いたので、そのためにテレビを点けたが、PWを確認してすぐに切った。とにかく、テレビ番組を観る気にならないのである。わたしなんぞがテレビ離れしても、微塵の影響もない。ただ、「テレビっ子」から「テレビ青年」へと育ち、「テレビ成人」として生きてきた一人の人間が、とうとう、「テレビ忌避老人」となってしまったのである。
健さん [05] 2022/10/02 Sun 8810
 昨年、WOWOWでは高倉健の特集があり、12本の映画を観た。それまでは、「八甲田山」と遺作になった「あなたへ」の2本だけ観ていた。健さんと言えば「唐獅子牡丹」と「網走番外地」の任侠もののヒーローだった。わたしはその手の映画とはまったくご縁がなかった。雪の中を行軍した「八甲田山」は、彼自身がそうした路線から脱した後の作品だろう。公開は1977年だが、わたしはリーダーシップの映画として観たような気がする。
エンジン整備の検査不正(9) [04] 2022/10/02 Sun 8809 9月24日[70 ]の続き
 製品検査に関しては、2017年に日産自動車やSUBARUで無資格者が行っていたとして問題化していた。記者会見で、このときの対応を問われた社長は「直ちに全社委員会として確認するように指示したが、そこでは出てこなかった」と答えている。これを受けて、「同様事案があるかを調査指示したが、現場から報告は上がってこなかったということですか」と確認を求められ、「上がってきたが深掘りをする中で、真実の姿がようやく見えだしたというところ」とかなり苦しい回答をしている。先に「出てこなかった」と発言した直後に、「(じつは)上がってきた」では、前言とつじつまがあわない。そして、「以前の調査が甘かったということ。深掘りが足りなかった」と続けている。この部分だけを読めば、「それなら、はじめからそう言えばいいのに」と思ってしまう。
 ところで、部外者に事実はわからない。そもそも、記事化された情報は、「すべてがそのまま、そのように発言された」との保証はない。さらに、その場に漂う空気は伝わってこない。記事は、文字数等の制限の中で記者の判断でまとめられたものだからである。報道等で情報を受け取る側も、自分たちがこうした点を念頭に置きながら読み、解釈していることを忘れてはならない。
 その上で、社長の発言(記事)から[推測]すると、事実としては、過去に問題があるとの指摘があったことになる。
[定年]考 [03] 2022/10/01 Sat 8808
 久しぶりに対面で2日間の研修をしてきた。旅程は二泊三日だったが、今朝もいつものように五時台に目が覚めた(蘇った)。少なくとも自覚的には疲労感はなく、気は分爽快だ。わたしは[退き際]を考えてもおかしくない前期高齢者後期に達しているが、[趣味の仕事]については自分から[定年]を決めないことにした。こちらが「まだ定年前です」と絶叫しても、ご用がなければ、そのときが[定年]である。そうそう、パワーポイントで資料をつくる(遊ぶ)気力が失せたときも、[リタイア]のサインになると思う。ともあれ、ありがたや、ありがたや。
受講者からの手紙 [02] 2022/10/01 Sat 8807
 研修を受講した方からはがきが届いた。
 「前略吉田先生 新型コロナウイルスの影響により、大変な日々をお過ごしのことと思います。お元気でいらっしゃいますか。私は先生の講義を▢月▢日に受講いたしました。先日、「3ヶ月後の私への手紙」が届きました。[望実]と自分への言葉を目にし、心新たにしています。私は▢月に異動いたしました。不安いっぱいで職場の仕事を覚えようとしている最中でした。「私への手紙」の言葉がこれほど自分への YELL となると思いませんでした。 ありがとうございました。先生、お体にお気をつけてご自愛くださいませ。お元気に」。
 研修の終わりに、3ヶ月後の自分宛の手紙を書いてもらう。これを預かって、その時期になってから送る。この方式そのものはわたしのオリジナルではない。ただ、封筒裏の差出人欄に筆ペンでわたしの書名と漢字二文字を書くところは独自のつもりである。こうした書状が来るたびに仕事が辞められなくなる。
彼岸花と稲穂 [01] 2022/10/01 Sat 8806
 人間にとって、気候変動が厳しさを増している。世界中で。これまで体験したことのない災害が発生し、多くの人命が失われ、経済的損失も天文学的な額に達するのではないか。
 そうした中で、季節に応じた景色を見るとホッとする。写真は阿蘇に近い稲田の畦に咲いている彼岸花である。これに黒いアゲハチョウ(?)が止まっていた。赤と黒の対比に見とれてシャッターを切った。
 また、「実るほど頭を垂れる稲穂かな」どおりの景色もすばらしい。子どものころは日常的な光景だったが、いまでは間近に稲穂を観ることがなくなった。