味な話の素   No.230 2022年06月号《8483-8560 》 Since 2003/04/29
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[eラーニング]物語(3) [78] 2022/06/30 Thu 8560 6月23日 [57]の続き
 大学在職中は張り付きの学生がいなかったので、ライフワークである[リーダーシップ・トレーニング]のノウハウを伝える者もいなかった。つまりは、一人でシコシコとプログラムを開発し、実践し、最終的には大いに[自己満足]し続けたのである。さらに言えば、その状況は[花のフリーター]となった現在もそのままである。
 こうしたことから、ある出版社から「リーダーシップ・トレーニング」について本を書く誘いがあったときは、生来の[Yes man]スピリット発揮してすぐに飛び乗った。そして、著書には、その時点でもっていたシートなどのノウハウをしっかりと取り込んだ。おこがましいが、これもわが仕事を[伝える]一つの方法だと考えたのである。
 その後にネットにレビューがあることを発見した。それには、「道具だて、仕組み、著者の考えを惜しみなく公開されているのにも敬意を表します」と記されているのを知ってよろこんだ。ありがたや、ありがたや。
佐賀の[タイムカプセル](3) [77] 2022/06/30 Thu 8559 昨日 [74]の続き
 佐賀の天候が怪しいというので、講座の前日は早めに自宅を出て15時過ぎにはホテルに着いた。そして、懐かしの懐中電灯と1年ぶりの再会と相成った。わたしはホテルに入ってすぐにチェックインできたが、そのときすでに懐中電灯が準備されていたのである。最近は団体ツアーが回復しつつあるのか、わたしの後にいかにも団体風の宿泊客が入ってきた。こういう人たちの行列を背中にして[前年の忘れ物]の件で手間取るのは気が引ける。やはり、前日に確認していてよかったと、わが予測力に自己満足感を覚えた。
法律を守る約束(3) [76] 2022/06/30 Thu 8558 6月17日 [37]の続き
 個人や組織の行動を制限する法律は国が決める。わが国では、その役割を担うのは国会で、国民の選挙で選ばれた議員たちが法律を成立させる。そこで、国会を[立法機関]と呼ぶ。議員たちは選挙を経たことによって、国民の意思を代表するものと考えられている。全員が立法行為に参加する時間はないし、それでは何も決まらない。ともあれ、自分たちの代表が決めたものだから、「わたしは、その法律を知らない」では済まされない。以上が中学校で学んだことである。
安全とコミュニケーション [75] 2022/06/29 Wed 8557
 コミュニケーションは、お互いに意味のある情報を交換し、共有化することである。英語の接頭語〝com〟は、「共に、一緒に」といった意味をつくる。〝common〟などは、意味そのものが「共通の、共有の」だから、そのものズバリである。
 コミュニケーションの場合は、情報の「交換」と「共有」がカギになる。ただ、「交換」にも「共有」にも人間ならではの課題が付きまとう。人類は曖昧な環境にも意味づけをしながらここまで生き延びてきた。外界は「AはAで、A以外はない」などとはっきりしているケースの方が稀なのである。それが人間に柔軟な思考や行動を可能にした。
 ところが、「長所と短所は裏表」で、コミュニケーションにおいても、いつも[曖昧さ]が入り込む余地がある。これが安全にかかわるコミュニケーションでもしばしば発生する。とにかく、曖昧さを残さず、事実を伝えるのが何よりなのだが、「事実」そのものの解釈に「曖昧さ」が伴うこともあるから、ややこしい。
佐賀の[タイムカプセル](2) [74] 2022/06/29 Wed 8556 昨日 [71]の続き
 ホテルは1年後でも忘れ物を保管してくれると聞いて、「それではよろしく」とお願いした。そして、今年もお声がかかったわけだ。そこで宿泊前日に忘れ物の話についてホテルに電話を入れた。前の年からの話をチェックイン時にすれば余計な時間がかかると思ったからである。電話のホテルマンが「少々お待ちください」と答えてから2分もかからないうちに、「LEDの懐中電灯ですね。お預かりしています」と声が聞こえた。
目標の小条件(13) [73] 2022/06/29 Wed 8555 6月22日 [52]の続き
 [自分に興味があるもの]
 そもそも「興味ある」仕事であれば、高い意欲が続くことは当然である。だから、それを[目標の条件]と言えば、「仕事のではそうもいかない」という声が聞こえる。しかし、そこは相対性理論で乗り越えられればと思う。複数の[小さな目標]を考えて、その中では相対的に興味あるいは関心が持てるものを選ぶのである。そして、その達成に向けて努力していると、はじめの[程度]よりも[興味]が深まっている。そんな状況を期待したい。
若き日の駄文たち(3) [72] 2022/06/28 Tue 8554 6月21日 [49]の続き
 おそらく、大学1年生後半ころの[駄文]がある。タイトルの「現在の私の状況と方針を訴える声明(二)」が勇ましい。
 わたしは1967年の入学だが、当時は学生運動が盛り上がりはじめていた。それは70年に日米安全保障条約の改訂が間近に迫っていたからである。
 サンフランシスコ講和会議で国際社会に復帰したわが国は、そのとき日米安全保障条約を締結した。その最初の改訂が1960年だったが、これに反対するデモ隊が国会議事堂を取り囲んだ。そして、デモ隊が警察隊と衝突する中で、東大の女子学生が亡くなった。条約は改定されたが、来日予定だったアイゼンハワー大統領はこれを中止せざるを得なかった。そこで、つぎは10年後だという流れが生まれた。
 こうして、わたしが1年生のころは反安保を掲げる組織や団体が「声明」を発していた。そんな空気を吸いながら、自分も「声明」を打ち出したのだろう。まあ、単なる流行のマネに過ぎなかったのだけれど。
佐賀の[タイムカプセル](1) [71] 2022/06/28 Tue 8553
 ここ10年ほど継続している講座の仕事で、金曜日から佐賀に出かけた。。昨年の同じ時期にこの仕事をしたのだが、ホテルに携行品の懐中電灯を忘れた。そのことに帰宅してから気づいてホテルに電話したら、清掃担当者が回収していた。厚かましいながら、翌年もこの団体からお声がかかるかもしれない。そうでなければ、出かけないことがはっきりしてから送ってもらえばいい。そう思って「どのくらいまで保管していただけますか」とたずねると、「またいらっしゃるのなら、そのときまでいいですよ」とのことだった。
頑なさを[力]にする [70] 2022/06/28 Tue 8552
 評価の高いプロは[頑なさ]を維持できる人だと思う。大リーグのイチローもその典型である。彼が維持し続けたバッターボックスに入る前の[屈伸運動]は、まさに[頑なさ]のモデルではないか。あの運動は身体的な準備の意味はあったと思うが、それよりも[心理的作用]が大きかったのだと推測する。ある種の[精神的儀式]として[頑な]に続けるのである。ご本人から「そんなことないよ」と余計なお節介を批判される可能性は否定できないけれど…。
[講演ねたメモ](3) [69] 2022/06/27 Mon 8551 6月20日 [48]の続き
 前世紀に書いた[講演ネタメモ]の③ 技術だけでは差がつかない:人間関係スキルこそが違いを生む。その心は、「リーダーシップはテクニカル・スキルだけではなく、人間(対人)関係スキルが欠かせない」ということにある。もちろん、専門性に関わる知識/技術にも差があれば、リーダーがフォロワーたちに与える影響に違いが生まれる。しかし、リーダーたる者は「それだけではダメですよ」と念押ししているのである。
 もちろん、対人関係スキルがどんなに優れていても、仕事に関わる専門的知識/技術に欠けてはお話にならない。つまりは、「両方とも必要なんです」という常識的な結論に至るのである。
 これを組織に応用すれば、「設備だけでは差がつかない:人間を配慮する文化が違いを生む」となる。それは、働く人間の意欲を大事にすることである。最新鋭の機器や設備をどんなに導入しても、それを動かす人間たちのやる気がなければ、危うくて仕方がない。
脳トレ [68] 2022/06/27 Mon 8550
 講演や研修で質問されたとき、しっかりと答えたいと思うのは当然である。しかし、自然科学系の事実を説明するのとは違って、「これしかない」という正解はない。それは聴かれる方にもわかっている。ともあれ、質問を聴きながら、同時通訳的にその意味を探り、あわせて自分の知識や経験を大脳から引っ張り出して答える内容を考えている。これはわたしの脳トレである。聴かれた方が「わかった」という表情をされると嬉しくなる。
[見た目][所持品]で… [67] 2022/06/27 Mon 8549
 [コロナ]で、遠出はもちろん、近くへ出かけることもほとんどない。日本人はカメラ好きらしいが、わたしもどこかへ行くときはカメラを持参していた。行った先で、人からシャッターを押してほしいと頼まれることがある。わたしも同じだが、そんなときは高級そうなカメラを肩に掛けてい人を選ぶことが多い。写真を撮るのが上手そうに思えるからだ。まさに、[見た目]、[所持品]で人を評価しているのである。それが当たりになる確率はチェックしたことはない。
高さんからのメール(2) [66] 2022/06/26 Sun 8548 6月19日 [45]の続き
 もう一通、高さんから2018年8月29日に届いたメールがある。その内容には係の名称が含まれているが、①その後、すでに半世紀を超える歳月が経過している、②ほかの文献でも紹介されている、③高さんから本コラムへのアップを了承いただいていたことから、そのまま転載する。なお、メールの最後まで行った方がいいのだが、少し解説が必要なので小出しで進めたい。
 「長崎造船所で最初にPMサーベイを実施したのが組立溶接三係で、個人別データを作業長一人一人にフィードバックしました。数日後に定年前の老作業長が『高先生、今夜少し時間をとってもらえますか』との話しがありました。彼は高小卒の作業長でしたが、高校卒の若手の作業員を多数かかえて苦労していました」。
 この係で実施された調査が、造船所全体を巻き込んだ「全員参画による安全運動の実践」へと展開されていく。ここでPMサーベイとは、三隅先生が旗振りのリーダーシップ論に基づく調査である。これによって、リーダーのP(Performance:目標達成)とM(Maintenance:集団維持)に関わる二つの行動と部下たちの意欲や満足度を測定する。
危機意識 [65] 2022/06/26 Sun 8547
 適度の危機意識、「今のままではいけない」が行動変容を生み出す。ただし、[危機意識]は「何が、どこが、どのように」危機的なのかを整理する力を求める。ただ「危ない、危ない」で右往左往するのでは、適切な対応はできない。これは[不安]についても言える。「何となく不安」では行動に結びつかない。それどころか、それがさらに[不安]を強化する。自分だけで[不安]を整理するのがむずかしいときは、人の力を借りるといい。
Mr.ゴーンは、レバノンで… [64] 2022/06/26 Sun 8546
 レバノンのゴーン氏は元気にしているだろうか。彼はフランスからも告発されたようだ。日本の法制度上、彼に対する時効の時計は止まっているから、このままレバノンから出ることなく人生を終えるのだろう。一方で、逃走の手助けをしたアメリカの協力者たちは日本に送致され、裁判を受けている。トルコでも仲介者が捕らえられて裁判中ではなかったか。かくして、中心人物が司法の手からのがれ、サポーターが罪を償わされる可能性がある。ゴーンさん、お元気ですか。
リスク対応のガバナンス(2) [63] 2022/06/25 Sat 8545 6月18日 [42]の続き
 ともあれ問題が起きたときは、組織がそれを日時や経過を記録し、それを決められた対象に決められた方法で伝達する。学校であれば、対象者には必要な行政機関や警察、そして保護者たちも含まれる。こうしたある意味ではルーチン化された手続きを可能な限り取ることが求められる。
 また、あらかじめマスコミへの対応もマニュアル化されていれば、「現時点ではこれだけのことが言える。ただし、それ以外はこれからの状況に依存している」とまでは直ちに反応する。これだけででも、きっちりと発信すれば、あとになって初期対応について批判される可能性は減少する。
 ②それにしてもコーチの暴力行為の動画がどうしてアップされたのだろう。今日では、SNS等が抱える危険性は中学校でも教育されている。それでも、現実にはネット系の犯罪に舞い込まれる大人もいる。このケースでは、「それなのにアップした」のか、「それでもアップしたのか」は外部の者にはわからない。
問題解決の型(2) [62] 2022/06/25 Sat 8544 昨日 [58]の続き
 [逃走型]の評判は一般的に評価が低い。しかし、そうだからと言って、無理に対決して、あるいは突っ張って自分が壊れてしまえば元も子もない。まずは「逃げるが勝ち」を採用するのが賢明なこともある。わたしたちの前に、「負けるが勝ち」「三十六計逃げるに如かず」といった[応援ことわざ]が並んでいるのが嬉しい。
 さらに[蛮勇]なる、何も考えないで突っ走ることを戒める、何ともありがたい言葉も準備されている。それに、長期的には[臥薪嘗胆]なるものもある。ただし、わたしなんぞは「薪中に臥して苦しみ、苦い胆を嘗める」っていやだなあと思う。その点で「自称:粘着質」の看板に偽りありだ。
掛けると危うい [61] 2022/06/25 Sat 8543 6月18日 [42]の続き
 この世の中に「100%は100%ない」という仮説を立てる。そこで、お互いに影響をおよぼす可能性がある、[.99%]故障が起きない部品があるとしよう。これを2つ組み合わせると[0.98]になる。さらに10個になれば、[0.90]である。お試しに50個では[0.61]、100個なら[0.37]と不安になるような数値が出る。部品の代わりに組織を当てはめることもできる。わたしは「安全は掛け算」の立場だが、個別の信頼性だけを考えるだけでは危ういのである。
「独裁者」の訴え(2) [60] 2022/06/24 Fri 8542 6月17日 [39]の続き
 チャップリンの「独裁者」のラストで、独裁者とうり二つの小市民である理容師が壇上に昇り、整列した兵士たちに呼びかける。このとき、両者が入れ替わっていたのである。それを聴きながら鳥肌を立てたわたしは、これを訳してみたくなった。
 「わたしは、申し訳ないが、皇帝になりたいと思ってはいない。それはわたしに関わりのないことだ。わたしは誰かを支配したり征服したりしたくない。わたしはできれば、みんなを、ユダヤ人、異邦人、黒人、そして白人を助けたいと思う。われわれは、誰もが互いに助け合いたいと思っている。人間とはそのようなもなのだ。
 われわれはお互いが悲惨ではなく、幸せであることによって生きていきたい。われわれはお互いを憎みあったり、軽蔑しあったりしたくない。この世界では、誰もが可能性を持っている。そして、わがすばらしい地球は豊かで、すべての者に与えることができる。人生は自由で美しいものであり得るのだが、われわれは道に迷ってしまった」。
「友情」とは… [59] 2022/06/24 Fri 8541
 Friendship is like money, easier made than kept.[Samuel Butler]
 バトラー(1835-1902)は、イギリスの小説家。「友情はお金に似ている。簡単につくれるが、維持するのはむずかしい」。何とも皮肉な言い回しである。もっとも、「維持できない相手」との関係を「友情」と定義するのは問題ありとも言える。ともあれ、[友情]なる言葉は魅力的だが、これを利用して忍びよる国や組織、そして人間たちはけっこういる気がする。
問題解決の型(1) [58] 2022/06/24 Fri 8540
 問題を解決する際の型を考えてみる。
 ①闘争型:とにかく問題と格闘して、あるいは問題の相手と戦って勝利を得ようとする。これには相当なエネルギーが必要になる。それに、勝てればいいが、負けるとダメージが大きい。ときには立ち直れなくなることもある。
 ②逃走型:問題解決を放棄する、あるいは相手の前から逃げる。きわめて消極的な対応だから、一般的には「それでは問題は解決できない」と否定され、さらに批判も受けがちになる。
[eラーニング]物語(2) [57] 2022/06/23 Thu 8539 6月16日 [36]の続き
 大学に勤務していたとき、卒論を指導する学生がいなかったからといって嘆いているのではない。もちろん、学生がいればまた違った体験をしたと思う。しかし、いまのわが人生は自己中心かつ思い込み評価では満点である。ずっと前から、世の中のどちらにも足を向けても寝られないと思い悩みながら、熟睡・爆睡の毎夜を繰り返してきた。
 ついでながら、先月には、かの三隅大先生までがわが夢の世界にお見えいただいた。先生が他界されたのは2002年5月31日である。まさに20年目にして再会を果たしたのだと思い、しばし感慨に耽った。中国に出かけ、中国科学院を訪問したとき、「吉田君、あなたがPM論を説明しなさい」と言われた。そこで、研究員や大学院生にOHPシートを使いながらちょっとした講義をした。それが終わっって外に出ると、先生から[Mr. Yoshida, Well done]と声をかかけられた。もう30年も前になる一瞬を昨日のことのように憶えている。
外国人の[ため口(?)] [56] 2022/06/23 Thu 8538
 外国人にインタビューした番組の日本語訳が気になることがある。現地の人が[ため口]で話しているのだ。「若いころ、何ができるかを考えたんだよ」「あんた、どこから来たんだい」「わたしゃ好きじゃないねえ」。このパターンが老若男女に適用される。そこそこお堅いニュース性の濃い番組でも、これに遭遇することがある。吹き替えになると、いかにもおじさん、おばさん、若者などの声が聞こえてくる。淡々と翻訳した方が[真実]に近くなるのではないか。
[ズレ]に気づく [55] 2022/06/23 Thu 8537 6月16日 [36]の続き
 「小は大を兼ねる」「大は小からはじまる」は、わたしの大事なキーフレーズである。小を積み重ねることで大が達成できる。小さなことをほめることで大きな信頼関係が生まれるといった具合だ。ただし、モノゴトには光と陰があるから、これがマイナスになることもある。たとえば、マニュアルどおりの仕事をしていても、「ズレ」が生じることがある。いわゆる許容される範囲を超えて、ちょっとだけズレるといった事態である。それを感じないままで仕事を進めると「小さなズレが大きく」なる。それが「大」に達する前に気づく感受性があれば、「オオゴト」にならずに済む。
[oversight] [54] 2022/06/22 Wed 8536
 組織安全の世界で[oversight]ということばが聴かれる。これは、客観的な視点から現状を展望し、独立した評価を得ようとするものである。この点を押さえないとおかしなことになる。
 まずはことばの遊びをすれば、辞書的には[oversight:[名] 1.(U))見過ごし、不注意;(C))不注意な誤り、手落ち 2.(U))監督、監視(小学館 プログレッシブ英和中辞典)]とあるのを見れば、だれもが苦笑いしそうだ。
 さらに、[over:(前)上の、頭上の (副)上から下に向かって][sight:(名)視覚、観点…]をつまみ食い的に取り込めば、文字どおり[上から目線」と訳したくなるから、さらに笑ってしまう。
 わたしは「そもそも[bottom up]ということばを抵抗なく使えること自身がトップとして問題だ」と強調してき。そこで、わたしが提案するのは[ground up]なるものだが、これは本ホームページ表紙の[You Tube]の「ボトムアップからの脱却」を参照していただきたい。
世の中は[づらい]で大賑わい [53] 2022/06/22 Wed 8535 6月13日 [25]の続き
 テレビの天気予報で、専門家が「この低気圧は衰えづらい」と解説しているのを聴いて笑ってしまった。低気圧のような自然現象も「づらいん(?)だあ」と新たな発見をしたからである。あたいつだったか、ある本を読んでいたら、システムが「制約を受けづらい」という表現に遭遇した。今度はシステムが「づらい」と知って感動を覚えた。そのうち、「雷が落ちづらい」「お皿が割れづらい」「ガソリン代が安くなりづらい」など「づらい」で盛り上がりそうだ。そうした傾向は、もちろん「衰えづらい」に決まってますよね。
目標の小条件(12) [52] 2022/06/22 Wed 8534 6月15日 [31]の続き
 [前向きな目標にする]
 目標にもいろいろある。まずは「〇〇する」があり、その反対に「□□しない」もある。たとえば、「会議には5分前には自分の席に座る」は前者で、「会議に遅刻しない」は後者に当たる。わたしの感覚では、前者の方が[具体的な時間]を含めているだけでなく、とにかく[前向き][肯定的]なところがいい。その点、「遅刻しない」は、具体的な数値もない上に、その響きに威圧感があって、人を萎縮させる。
ノーベルの苦笑い [51] 2022/06/21 Tue 8533
 経済学は人間の経済的行動やシステムを通して人間を理解しようと試みる。金融工学と呼ばれる資金運用に関する研究で1997年のノーベル経済学賞を受賞した二人の学者がいた。人間の投資行動を予測する最先端の研究として評価されたのである。彼らは実践と実利を最優先するアメリカで、巨大ファンドの経営に関わった。最初のうちは順調だったが、当時のロシアで発生した経済危機の影響をまともに受けて、会社はあっという間に倒産した。ノーベルは「経済学賞はボクが作ったもんじゃないもんね」と苦笑いしているかなあ。
食べログ知らず [50] 2022/06/21 Tue 8532
 この世には知らないことが無尽蔵にある。その一つが[食べログ]である。このごろ、これに関わって紛争があり、判決が出たとのニュースを観た。それでも意味はよくわかっていないのだが、これからもわたしの行動には全く影響しないことははっきりしている。他人さまの情報を信頼しないのではないが、そもそもあっちこっちで食べ歩く習慣がないのである。もちろん、よく知っている友人たちからの情報を大事にすることは変わらない。
若き日の駄文たち(2) [49] 2022/06/21 Tue 8531 6月14日 [30]の続き
 若いころは何やら叫びたくなり、書き殴りたくなる。頭の整理がついていないから、何を言いたいのか他人にはわかりにくい。しかし、本人としてはそれでいいのである。そもそも、それらはほぼ100%が紙くずになる。そんな原稿用紙やノートの切れ端が手元に残っている。本コラムでは、「わが駄文」をいくつか挙げてきた。こうした手のものが身辺整理の対象である旧い封筒の中から出てくるのである。つまらないと言いながら、そのまま廃棄できずに取りあげるのは、前期高齢者後期のあがきなのだろう。
 ともあれ、先週の「笑える駄作」を「若き日の駄文たち」と改題して、しばらく続けてみたい。お時間がございましたらお付き合いください。
[講演ねたメモ](2) [48] 2022/06/20 Mon 8530 6月13日 [25]の続き
 前世紀に書いた[講演ねたメモ]は続く。
 ② 忙しいときにこそちがいがわかる:気持ちに余裕があるときはだれでも優しい。どんな状況になっても態度や行動が変わらない、すばらしい人がいる。一般的に、心理的だけでなく、経済的にも[ゆとり]があれば優しくなれるし、柔軟な対応や指導ができる。
 ところが、同じ人であっても、忙しい日が続いたり、仕事がうまくいかなくなったり、はたまたパニック事態に遭遇したりすると急変するケースがある。いつもの優しさが失われるのは、われわれ凡人に共通する特性だろうから、これはやむを得ない。そんな中で、それを一気に超えて、[ゆとりの喪失]の原因を環境や他人に結びつける者も出てくる。そして、他者を心理的あるいは身体的に攻撃する。こうなると、自分の[欲求不満]を他人の力を[借りて]解消していることになる。人間としては寂しいことである。教師の体罰も自分の心をコントロールができないことが原因ではないか。
[責任]と[誇り]のコイン [47] 2022/06/20 Mon 8529
 仕事には[責任]と[誇り]をもってほしい。それが意欲を喚起する。両者は「コインの表と裏」である。一方がのっぺらぼうでは[にせコイン]だ。しかし、現実には[責任のみ]が刻印されている[仕事]が多くはないか。それどころか、[責任]と刻んである表を裏返してみると、これまた[責任]という文字がにやりと笑っている。そんなコインを製造し続ける[責任者たち]には[責任感]だけでなく、[誇り]もないに違いない。
ダ・ビンチの空港 [46] 2022/06/20 Mon 8528
 レオナルド・ダ・ヴィンチの名前を冠した国際空港がある。もちろん所在地はイタリアで、フィウミチーノ空港の別称である。首都ローマの南西約30キロにあり、国内最大級の空港とされる。とにかく[レオナルド・ダ・ビンチ]なのだから、これを聴いただけで歴史の重みと風格を感じる。人名の付いた空港ではニューヨークのジョン・F・ケネディ国際空港がある。ケネディも歴史に残る大統領だが、[ダ・ビンチ]には席を譲るだろう。
高さんからのメール(1) [45] 2022/06/19 Sun 8527
 わたしにとって、高禎助氏は[リーダーシップ・トレーニングの師]である。高さんからいただいた「集団力学研究所」の物語は長期に亘って本コラムで連載した。高さんには毎朝[味な話の素]を読んでいただいていた。ときおり、取りあげた話題についてメールが届いた。それも高さんが昨年夏に逝かれて途絶えた。手元には、まだ紹介していなかったメールが残っている。
 「研究所の長崎物語を『味な話』で取り上げて下さり感謝です。昨日から娘夫婦と家内と四人連れで久し振りに長崎に一泊旅行を楽しんで来ました。途中で三菱歴史資料館を見学しました。この展示の中に「全員参画の安全運動」のお正月初出の全員集会の写真が展示されていて懐かしく思いました。
 貴兄も長崎の造船所はよくご存知だから、若し長崎市で講演をされる機会ががあれば寄ってみられると面白いかもしれません。昨日は長崎大波止発「長崎湾観光船60分コース」にも乗船。昔からの造船所を経由して香焼工場も船上から眺め懐かしい思いでした。
 明日も『味な話』を楽しみにしています。ご研究の益々のご発展を祈ります。お元気で! 高」。
 日付は2018年8月26日である。
経済学のチェンジ [44] 2022/06/19 Sun 8526
 その昔、経済学は「合理的に行動する人間、つまりは経済人」を設定し、それをもとに経済理論を構築してきた。科学はそもそもの前提が崩れれば、その後の分析も意味をもたない。それは科学に限ったことではない。基礎が脆弱であれば建物はそのうち倒れてしまう。人間の行動が「合理的」であれば、宝くじなど売れるわけがない。経済学が「行動経済学」という、わたしに言わせれば「社会心理学」にチェンジしたのは当然の帰結だった。
ヘビー級とモスキート級 [43] 2022/06/19 Sun 8525
 わた 人間はだれもが失敗する可能性を秘めている。わたしに言わせれば、[すべての行為は失敗からはじまる]のだから、[失敗したこと]自身は責められない。ただし、その影響が大きければ大きいほど、[責任]は重い。ただ、[責任]が重いほど[誇り]も大きなものであってほしい。ところが、世の中にはそうもいかない事態が少なくないから悩ましい。それは、[責任]だけはヘビーなのに、[誇り]はモスキート級という現実である。
リスク対応のガバナンス(1) [42] 2022/06/18 Sat 8524
 熊本県内の高校で発生したサッカー部の問題は、マスコミはもちろんネット上でも一般人だけでなく様々な領域からの書き込みで収拾が付かない状態が続いた。それでも[人のうわさも七十五日]、それほど表には出なくなった。そんな中で、いまごろわたしが書いても言い尽くされたことばかりになる。そう思いながらも、組織安全や危機管理を仕事にしている者として考えておく気になった。
 ①危機管理の要諦は初期対応にある。この件でも当事者の学校は、情報を得たら直ちにそれなりの反応をする必要があった。もちろん、詳細な情報がない状況で誤った見解を述べるのは問題である。それでも、その情報、今回の場合はコーチの暴力行為を写した動画がアップされたことについて、それを認識した「日時と情報源、方法」などを記録しておくのが基本である。また、こうした情報を「どの範囲まで、どのような手段で伝達するか」を決めておくのがリスクマネジメントである。
教員免許更新制の廃止 [41] 2022/06/18 Sat 8523
 教員免許更新制は2009年度からはじまったが、今年7月1日をもって廃止される。わたしは、公式スタート前年の[試行]から昨年度まで14年間に亘って関わった。これを受けないと免許が失効するのだから、とくに現職教師には重い制度だった。最初の年度は全国で27人の失効者が出た。このうち熊本は9人で、[全国最多]との見出しが躍った。これまでに、制度の理解不足等で失職した教師もいる。その制度が廃止されるとなれば、こうした方々はどうなるのか、あるいはどうにもならないのかが気になっている。
いまや[日本病] [40] 2022/06/18 Sat 8522
 円安が進み、1ドル140円超を予想する筋もある。欧米ではインフレの懸念が出て、金融は引き締めに動いている。そんな中で日本はこれまでどおりの低金利を維持すると公言するのだから、円安が止まらないのは当然である。ここに来て、政府や日銀が「ファンダメンタルズを反映しない急激な円安は望ましくない」と言っても、「どうせ何もできない」と足下を見られている。日本だけ置いてけぼりの状況である。わたしが若いころ、イギリスの経済を指して「英国病」と呼んでいた。いまや「日本病」が深刻さを増している。
「独裁者」の訴え(1) [39] 2022/06/17 Fri 8521
 Chaplinの映画「独裁者(The Great Dictator)」(1940年公開)は、中学か高校の教科書で見た記憶がある。チャップリンが演じるヒトラーそっくりの独裁者が地球の風船をもてあそんでいる写真があった。そして、わたしがこの映画をNHKのBSで初めて観たのはほんの数年前のことである。
 冒頭に、「独裁者ヒンケルとユダヤ人の理髪師の如何なる類似点もまったくの偶然である」との註が提示される。この二人ともチャップリンが演じている主役である。イタリアのムッソリーニらしき人物も登場する。上映時間2時間5分の圧巻は最後の独裁者、じつは理髪師の3分30秒に及ぶ演説である。
 壇上の上で兵士たちに訴えるその内容は迫力に満ち、感動を呼び起こさずにはいられない。これが1940年に製作されたことも合わせて、永遠に生き続ける名作である。ただし、人間がどこまでいっても「歴史に学ばない生きもの」であることを確認させる点で、悲しさも背負っている。
[瞬期記憶] [38] 2022/06/17 Fri 8520
  【短期記憶:記銘後、数十秒から数十分という短時間保持される記憶。保持できる量は少ないが、この時間内では想起や復唱が可能。一般に7個程度の数や文字を記憶できることが知られている。(コトバンク)】【長期記憶:記銘後、年単位にわたって長期間保持される記憶。生きている間ずっと保持されるものもある(同)】。【瞬期記憶:頭に浮かんだ瞬間に記銘することなく蒸発する記憶。その事実だけがしつこく記憶に残る。(ミチバンク)】
法律を守る約束(2) [37] 2022/06/17 Fri 8519 昨日 [34]の続き
 そう言えば、九州大学の助手と熊本大学の講師に採用されたとき、「法律を守る」ことを宣誓した。これは公務員になるときの公式手続きだった。それを除けば公に「わたしは法律を守ります」と約束した記憶はない。しかし、そもそも生まれたときから自分の意思とは関係なく出生届をはじめ、法律で決められた様々な手続きのもとに置かれる。それは国が決めたものであり、本人が個別に約束したかどうかとは関係なく「しなければならない」のである。
[eラーニング]物語(1) [36] 2022/06/16 Thu 8518
 昨年10月末に、東京の教育情報サービスを手がける会社からメールが届いた。わたしのホームページを観てのことだという。同社が作成している[eラーニング講座]に「グループ・ダイナミックス」を加えたいとのことだった。全体の3時間を15分×12回に分け、それぞれに確認問題をつける。同社ではこれを半日で録画しており、12月か1月に3時間ほど確保できれば作成できるという。動画を閲覧する会員数は会計事務所、金融機関、一般企業、高等教育機関等を中心に1,500以上あるらしい。
 わたしが、これまで[Yes man]の人生を送ってきたことはご存じの方が多いと思う。メールを読んだときは、ありがたい話だと、その気になった。それにはそれなりの理由がある。わたしは熊本大学で教育/研究施設に所属して35年間を過ごした。そこは学科ではなかったから学生が張り付いていなかった。そのため、卒論指導をするいわゆる教え子がいないまま退職を迎えた。
[こころ]と[行動] [35] 2022/06/16 Thu 8517
 心理学の歴史のなかで「行動主義」という言葉が出てくる。これに関して有名なのはワトソン(J. B. Watso)で、心理学が科学であるなら、人間の行動についても客観的に観察できる行動(反応)を対象にすべきだと主張した。この発想だと、ある行動を取った者に「あなたはどうしてそんなことをしたのですか」と聴いて、本人からその答を得ても、他者はその内容について客観的に観察・測定できない。そうなると、フロイトの自由連想法やインタビューなどは科学的研究には含まれないことになる。ワトソンが「行動主義」を提唱しはじめたのは1910年代だが、[人のこころと行動]に関する議論はこれからも続く。
法律を守る約束(1)[34] 2022/06/16 Thu 8516
 わたしたちは、すべての法律を知っているわけではない。それは当然で、勤続ウン十年、定年間近の裁判官も同じである。また、法律を作成する法制局のプロもすべての法律を知っているわけがない。それにも拘わらず、法律を知らないでも、これに触れることをすれば罪に問われる。「ええっ、それって知りませんでした」では済まないのである。それにしても、この世に生まれて以来、自分は「いつどこで法律を守る」と約束したんだろうか。
イタリア版ドナルド・キーン [33] 2022/06/15 Wed 8515
 塩野七生著「ローマ人の物語」はボチボチ読んでいる。ときおり印象的な記述に出くわすと本コラムで取りあげる。「23 危機と克服」の142から143ページが頭に残った。
 「哲学は学んだが歴史を専門に学んだことのない私は、書く対象がルネサンス時代のイタリアであろうと古代のローマであろうとアマチュアにすぎない。ゆえに私の書くローマ史は、学者の書くローマ史ではなくて作家の書くローマ史である。とはいえ、ブレヒトやユルスナルの作品でもわかるように、作家だからと言って勝手気ままに書くわけではなく、対象に選んだからにはそれについての調査と研究が必要になる」。
 文庫版で43冊になる本書には驚くほかはない。先年亡くなったドナルド・キーン氏の日本理解はわれわれをはるかに超えていて、そのすごさに感動していた。塩野氏のイタリアにおける評価は知らないが、まさに「イタリアのキーン」といった位置づけにいるのではないかと推測している。
言ったついでに… [32] 2022/06/15 Wed 8514 昨日 [29]の続き
 「リサーチは理性、アクションは情熱」と言ったところで、[リーダーシップ]が頭に浮かんだ。リーダーシップについては、その働きを[課題達成]と「人的配慮」の二つに分類するものが少なくない。PM論も[目標達成]と[集団維持]を基本要素にしているから、その中に含まれる。そんな流れで、「課題達成は理性を持って、人的配慮は情熱とともに」といったワンフレーズはいかがだろうか。いやあ、ちょっと無理感があるなあ。
目標の小条件(11) [31] 2022/06/15 Wed 8513 6月12日 [24]の続き
 [目標を書く]
 まことに単純だが、頭の記憶装置の信頼性は、こと[目標達成]に関しては相当に怪しい。しかも[書いた]とこすら忘れるのが人間の大いなる特性である。これを避けるために、いつも目に入ってくるところに[書いておく]ことは基本の基本である。ところが「基本は守られない」という吉田理論(?)もある。網膜には写っていてもそれが脳髄まで達しないことが多いのである。それでもとにかく[書いて]おきましょう。
笑える駄作 [30] 2022/06/14 Tue 8512
 朱色の罫がある400字詰め原稿用紙に「自立の詩」と題して書いている。
 学問は実践である  空論や創造は人間のみにできることである  だが、学問は空論や創造ではない  学問は実践であり、実践以外の何物でもない  実践以外の何物をも考えまい  全ての行動を実践に平行させよ  充実 それは実践の異名であり結果である (スペースごとに改行)
 日付がないが、内容から大学2年生ごろの作品(?)だろう。言いたいことはわかる気もするが、駄作だなあ。
理性と情熱と [29] 2022/06/14 Tue 8511
 レビンの[アクション・リサーチ]は、研究と実践の繋がりを重視した用語である。目の前に現実があり、問題がある。これに対する現実的な対策を追究する探究活動、つまりはリサーチを進める。その成果をもとに現実に働きかける。これがアクションである。そして、それが新たな課題の発見につながる。また、目の前の現実だけでなく、ほかの世界や集団にも適応されていく。「リサーチは理性、アクションは情熱」だと言いたくなる。
毎日100人が… [28] 2022/06/14 Tue 8510 昨日 [27]の続き
 アメリカの議会ではじまった[銃に関わる議論]が少しばかり前進したようだ。一般的には民主党は規制強化、共和党は規制反対の立場である。それが小学校で19人もの児童が命を奪われたことで、わずかながら動いた。民主・共和の超党派の提案が受け入れられたのだろう。
 議論を進める中で、Maloney議員が スクリーンに[G7国における銃の犠牲者数]の棒グラフを提示していた。それを見ると、2019年の統計だが、[アメリカ 37,039人 フランス 2,098人 ドイツ 1,020人 カナダ 875人 イタリア 797人 イギリス 162人 日本 101人]だった。わが国の場合、101人の中に一般人が含まれるケースは少ないと推測する。アメリカでは毎日100人が銃でなくなっているのである。それに事件で使われる銃が半端ではない。わたしのような本物の銃を見たことがない者には映画に出て得る機関銃である。それでも「法規制だけでは意味がない」と言うのだろうか。
命が失われても… [27] 2022/06/13 Mon 8509
 よその国の人々の行動を単純に批判するのは問題が多い。その状況がわからないからである。そうは思いながら、アメリカの銃規制については一声発したくなる。
 スーパーマーケットで人種差別的乱射事件が起きたかと思うと、数日後には小学校で19人の児童と教師2人が亡くなる事件が起きた。子どもの命が失われたことで、世論調査でも[購入者の背景チェック]や[購入可能年齢の引き上げ]などに対する賛成が圧倒的多数を占めている。全国各地のデモも報道される。それでも、議会ではただちに法律改正を実現しようという動きが鈍いようだ。あのトランプ氏も学校に銃を持った警備員を置くなどとアピールしている。
 アメリカではフロンティアの時代から「自分の身は自分で衛る」発想が浸透していると言われる。さらに、NRA[全米ライフル協会]が多額の資金を提供するロビー活動もあって、[銃規制]の法制化が進まないという。犠牲者は4万人近いというのに。
気になる記事 [26] 2022/06/13 Mon 8508
 大学教授が論文の「査読」で不正行為をした疑いがあるとの記事が載った(熊本日日新聞 6月12日)。研究論文の掲載は査読者と呼ばれる第三者的専門家が評価する。投稿者は誰が自分の論文を読んでいるかはわからない。これが基本ルールなのだが、問題の論文では査読者と投稿者がやりとりしていた疑いがあるという。記事には論文の内容に関わる情報が記されている。
 ほかの新聞を検索すると、性別と年代を書いているものあった。明記されている大学名と合わせると、わたしも知っている人ではないかと気になってきた。
[講演ねたメモ](1) [25] 2022/06/13 Mon 8507
  前世紀に書いた[講演ねたメモ]がある。
 ①自己犠牲ばかりでは続かない:自分も気持ちよくなろう。人にありがとうと言わせよう。
 リーダーシップはフォロワーのために自分を犠牲にして発揮するようなものではない。しっかり働きかける、仕事ぶりをきちんと評価する、そして相手を育てる。こうした過程を経ていくうちに、「〇〇さん、あなたの元で仕事ができてよかったです」「あなたはわたしの目標です」といった声をかけられる。これぞ「リーダー冥利に尽きる」というものだ。こんな例を挙げて、わたしは、「リーダーシップで自分も気持ちよくなりましょう」と呼びかけた。
 「人にありがとうと言わせよう」は傲慢に響くようだが、講演では笑いながら伝えたから、その真意はちゃんと受け止められた。これに、「フォロワーからもほめられましょう」と付け加えていた。フォロワーからほめられるリーダーであってこそ、リーダーのほめる行為が効果を持つのである。
目標の小条件(10) [24] 2022/06/12 Sun 8496 2021年10月21日 [35]の続き
 この表題はお久しぶりで、昨年10月以来のご登場だ。自分でも連載していることを忘れていた。
 [他の人に宣言する]
 目標を決めたら人に言うと実践するプレッシャーになる。プレッシャーと言ってしまえば、いかにも主体性に欠ける。しかし、それが人から評価されることになれば、[励み]へと化学変化を起こす。目標によっては、「わたしも一緒に」と併走する人が出てくるかも知れない。つまりは、「有言実行のすすめ」である。
[軽犯罪法]あれこれ(37 最終回) [23] 2022/06/12 Sun 8505 6月5日 [10]の続き
  「第二条 前条の罪を犯した者に対しては、情状に因り、その刑を免除し、又は拘留及び科料を併科することができる」
 第1条で34項目のケースを挙げたあと、その適用について記する。何分にも「軽い」犯罪だから、個々の事情を考慮するよう条件を付けている。警察官から「もう二度と同じことをしなさんなよ」と諭されて「無罪放免(?)」となることが現実には多いのだろう。
 「第三条 第一条の罪を教唆し、又は幇助した者は、正犯に準ずる」
 また、34項目の行動をとるように、唆したり、助けたりすると、「主犯」と同じと見なされるのである。
 「第四条 この法律の適用にあたつては、国民の権利を不当に侵害しないように留意し、その本来の目的を逸脱して他の目的のためにこれを濫用するようなことがあつてはならない」
 法律は解釈によって危険物にもなる。まずは些細なことで捕まえて本丸に迫るという「別件逮捕」の道具にしてはいけないと第4条が戒めている。
行動は理屈の[35714.3]倍! [22] 2022/06/11 Sat 8504
 レビンが「よい理論ほど実践的なものはない」というフレーズを[引用した]ことは、本コラムで取りあげた。社会的行動については、世の中は「理屈はすばらしいが行動が伴わないもの」にあふれている。組織で発生する不祥事の原因は、社是や理念とかけ離れた行動である。今日では「コンプライアンス」も、言葉だけなら世の組織の常識である。エマーソンが言っている。〝An ounce of action is worth a ton of theory.〟「1オンスの行動は1トンの理論の価値がある」。1オンスはおよそ28g、いやはや、説得力にあふれている。
すべては失敗からはじまる [21] 2022/06/11 Sat 8503
 昔から「失敗は成功の母」「失敗は成功のもと」という。それは、「失敗してもめげるな」という応援メッセージだろう。しかし、わたしの考えでは、これは間違ってはいないが、正しくもない。
 そもそも、ほぼすべての行為が失敗なしではじまることはない。あることで熟練した者が類似してはいるが、それ自身ははじめての行為をして成功することはあり得る。しかも、それが偶然でなければ、失敗なしに成功したと言われるかもしれない。しかし、それは、すでに基礎となるスキルをもっていたからで、それまでもが一発大成功でゲットしたとは考えにくい。
 そんなわけで、わたしに言わせれば「すべての行為は失敗からはじまる」のである。また、スキルが向上し続ける限り、その前の段階までは広義の失敗を蓄積しているわけだ。そんなことを考えていたら、オスカー・ワイルドが〝Experience is simply the name we give our mistakes.〟と言っていることを知った。何のことはない、われわれは、自分たちの[失敗]を[経験]と名付けるのである。世の中には[似たようなこと(?)」を言う人がいる。
本部長の切符 [20] 2022/06/10 Fri 8502
 ある県警の本部長が交通法違反で切符を交付された(熊本日日新聞 2020年7月7日夕刊)。勤務地で通行できない道路を走行したという。反則金7000円はすでに納付されていた。右折禁止の道路に進入したらしい。あるいは時間制の禁止で、いつものつもりで入ったら、運悪く(?)、アウトの時間帯だったのかもしれない。そこにニコニコ顔の警察官が乗ったパトカーが待っているわけだ。
 ご本人は休日で弁当を買いに行く途中だった。偶然に通りがかりのパトカーと遭遇する確率は低いので、「時間制」だったのではないか。警察官が丁寧に「すみません、ここは右折禁止なんです。ご存じでしたか。免許証を…」と伝えたのは当然として、相手が県警トップだったことを知って驚いただろう。
言うのは易いが [19] 2022/06/10 Fri 8501
 熊本市の市電が無人で動き出すアクシデントが発生した(熊本日日新聞4月19日)。車庫から営業線に出る準備をしていた電車が県道まで出て止まった。原因は運転士が用便のため、電車を止めた際にブレーキを完全にかかった状態にしなかったことだった。用便の緊急度は不明だが、停止とブレーキが切り離せないセットであることは基本中の基本である。
 熊本市電では同じ車庫で2年半ほど前にも、類似の事故が起きていた。そこで、工事現場などで使われる車両進入停止装置を導入していたという。これが作動したのかどうかはわからない。安全は、「すべての関係者が決まったすべての事項を完全に行う」ことで保障される。しかし、言うのは易しいが、その実行はきわめてむずかしい。
 最近の自動車はサイドブレーキもボタンスイッチ式になっている。これを個々の電車に取り付ければ懸念は解消される。外野は好き勝手に言うが、経費などの問題が立ち塞がるに違いない。
罪も経済力次第? [18] 2022/06/09 Thu 8500 昨日 [15]の続き
 「誤送金した金はほとんど戻らない」。これが法律のプロ、少なくともテレビに登場する専門家たちの見立てだった。ところが、町の弁護士がウルトラ級の法律適用を考えたらしい。今後どうなるか知らないが、金額だけならほぼ全額が戻ってきたようだ。これなら、相当な報酬を取ったとしても、橋下氏だって文句は言わないだろう。
 それはそうとして、大金を払って弁護士を雇えば有利な判決が得られるとすれば、法律の適用でも「格差」が生まれることになる。同じことをしても、罪になったりならなかったりというわけだ。それが「経済力次第だ」では何ともまずい。「法の下における格差」が現実になってしまう。
ド素人の懸念 [17] 2022/06/09 Thu 8499
 [日銀総裁が「値上げ許容」発言を撤回](共同通信6月8日14:44配信)。日銀の黒田総裁が衆院財務金融委員会で「家計が値上げを受け入れている」と発言したことを撤回した。これは発言と言うよりも失言だが、映像を見ると原稿を読んでいた。となると、この表現にはそれなりの「確信」をもっていたと推測する。とにかく「日本銀行」のトップである。その一言が為替相場にまで影響をおよぼす。ご本人は就任のときから[2%の物価上昇]を目指していたことから、つい嬉しくなったのだろうか。そんなことで喜ぶ状況でないことはド素人でもわかる。
 ところで、白川前総裁から黒川氏に変わったとき、FRBのグリーン・スパン氏と合わせて、「緑と白から黒になる」などと茶化し気味に書いた([緑と白と黒 2013年3月22日])。さらに、黒田氏の手法には「瀬戸際の冒険」と題して心配した(同3月26日)。そのころ、グリーンスパン氏は「無能」のレッテルを貼られ、白川氏はそれと並んで酷評されていた。そして、わが[味な話の素子]は「とにかく[2%の物価上昇]の活字が新聞で踊り、アナウンサーが言いまくっている」と記している。
 どうやら[ド素人]の懸念の方がまともだった気がするのですが、みなさん、いかがでしょうか。
孫とおじいちゃんの電車 [16] 2022/06/08 Wed 8498
 孫が高校生になり、熊本市の市電を使いはじめた。つい先だって乗っている電車が話題になった。そこでわたしは「あずき色の連接電車を知ってるかい」と聴いた。朝の通学時に乗ることがあるという。わたしは「それって、おじいちゃんが高校生のときに乗ってた電車なんだ」と付け加えた。その意味を孫が理解できなかったのは当然として、これを聞いて「なあるほど」という方はほとんどいらっしゃらないだろう。
 わたしは高校時代に福岡市に住んでいて西鉄の市内電車を利用していた。その電車が昔の塗装のままに熊本市電に移籍して、現役で走っているのである。わたしの場合は、連接車が室見電停の始発で、最後部の運転席横を目指して、通勤客たちも含めて取り合い続けた。もう記憶にはないが、その席を7割から8割方は首尾よくゲットしていたと思う。それが1965年9月以降の話だから、ほぼ60年のインターバルを置いて、祖父と孫が同じ電車に乗っているのである。
弁護士の報酬 [15] 2022/06/08 Wed 8497 昨日 [13]の続き
 あの誤送金問題で町が本人に返還を求めて提訴した。このとき、弁護士の橋下氏が「民事としては町が勝つに決まっている裁判で弁護士がどれくらい取るかですよ」とコメントしていた。町は、弁護士費用として500万くらいだったかを請求金額に上乗せしてしていたからである。この時点では、「勝訴しても金はほとんど戻らない」という流れがあった。そこで、橋下氏の発言には、「提訴すれば必ず勝つ簡単な裁判だから、そんなに高額は取れないよね」という含みがあると受け止めた。素人のわたしは「なあるほど」と思った。
人間は[歴史に学べない] [14] 2022/06/07 Tue 8496
  「大本営発表のデタラメぶりは、実に想像を絶する。大本営発表によれば、日本軍は太平洋戦争で連合軍の戦艦を43隻沈め、空母を84隻沈めたという。だが実際のところ連合軍の喪失は、戦艦4隻、空母11隻にすぎなかった。つまり、戦艦の戦果は10.75倍に、空母の戦果は約7.6倍に、水増しされたのである(辻田真佐憲「大本営発表」)。
 これだけの[戦果]が挙がれば、「わが方の損害軽微なり」としないとつじつまが合わなくなる。そして、敗走が「転進」と言い換えられる。たしかに、進む方向を転じるのだから、「転進」もまったくの虚偽とは言えない。
 そして、21世紀を迎えたというのに、この地球上でまったく同じことが現在進行形で起きている。かくして、「歴史は繰り返す=人間は歴史に学べない」ことがまたもや明らかになる。その中で、人命が失われ、地球人にとっての財産が破壊され続ける。いずれにしても、情報源が一つだけの環境で「真実」は伝わらない。
[ambulance chaser] [13] 2022/06/07 Tue 8495 昨日 [11]の続き
 アメリカでは弁護士を[ambulance chaser]と呼ぶらしい。これは陰口表現で、救急車が出動すれば、その後を追跡して救助される本人や家族に裁判するよう誘うというわけだ。彼の国の弁護士は数も多く、徹底してビジネス化されているのである。
 もっとも、わが国でも「司法書士や弁護士は依頼する側の利益を代弁している(本コラム6月3日[06])」と言われるのだから、本質的な違いはない。また、金融やカード利用に伴う利子の回収などは毎日のように目にする定番のCMになった。さらには、CMで全国区になった法律事務所が破綻したという笑い話にもならないニュースに驚いたこともある。
[轍]のお話 [12] 2022/06/06 Mon 8494
 【轍:①車が通った輪の跡。わだち。②[比喩的に]前人の行なったあと。先例。先例の通りのやり方(精選版 日本国語大辞典)】【覆轍:前の車の転倒した跡。転じて、先人の失敗したあと。失敗の前例(同)】【轍を踏む:先人のしたことをくり返す。また、前の人がおちいった失敗をくり返す。二の舞を演ずる。前車の轍を踏む(同)】
 かくして、【轍】の周りにはおおむねマイナスの空気が漂う。ところが、世の中を見渡すと、【轍を踏む】事例に充ち満ちているのである。組織で繰り返し明らかにされる不祥事やトラブルの【すべてが、轍を踏んだ実例だ】と決めつけても、「言い過ぎだ」との批判は受けないだろう。
 もっとも、それらは「轍を踏んだ」と言うよりも、【覆轍】を使うべきである。つまりは、同じことをして、自分たちもひっくり返ってしまうのである。ピーター・センゲの「学習する組織」が売れ続けるのも、組織が学習できないからである。やれやれ…。
裁判と弁護士 [11] 2022/06/06 Mon 8493
 レバノンに逃亡したゴーン氏は、わが国でも指折りの実績を誇る弁護士集団を雇っていた。弁護士費用も相当なものだろう。裁判は弁護士次第でその結果が大いに違うのである。アメリカでは、注目される裁判の模様はテレビで流されることがある。数日前から話題になっている俳優ジョニー・ディップと元妻との裁判では、その一部をABCニュースも取りあげていた。もちろん、アメリカの場合は、映画やドラマで観るだけだから、実際にどうなっているのか知らない。ただ、陪審員から無罪の評決を得るために、弁護士があらゆるテクニックを駆使することは疑いない。それがケースによっては高額の報酬につながる。
[軽犯罪法]あれこれ(36) [10] 2022/06/05 Sun 8492 5月29日 [32]の続き
 さて、延々と続けてきた[軽犯罪リスト シリーズ]のいよいよ最後の項に達した。
 「三十四 公衆に対して物を販売し、若しくは頒布し、又は役務を提供するにあたり、人を欺き、又は誤解させるような事実を挙げて広告をした者」
 ものを売る、配る、あるいは仕事をする際に、人を騙してはいけない。これは、一応、「言うまでもない」ことである。しかし、それだけでなく、「誤解」を招くような広告をすることも犯罪になるのである。これも当然ではあるが、法律に明記されているのを見ると、そうしたケースが頻繁に発生していたのだろう。[軽犯罪法]の成立は1948年である。敗戦間もない世間ではそんな商売や仕事の仕方が問題になっていたに違いない。それから70年以上が経過した。その後、テレビが登場し、さらに今日ではネットの世界になった。こうした状況で、人々を騙しまくる犯罪は底なしに深刻化し、[軽犯罪法]を適用できる範囲を超えている。
松坂元投手 [09] 2022/06/05 Sun 8491
 先日、たまたま点けたテレビに松坂大輔元投手が出ていた。彼は2006年に西武からボストン・レッドソックスに入団する。そのときの契約金が51.1million$とアメリカでも大騒ぎになった。日本円に換算すると60億円である。その年に行われた[ベースボールクラシック]でMVPを取っており、金持ち球団のレッドソックスが獲得したと言われた。彼は26歳だったから、ピッチャーとしてもっとも力が発揮できると期待されたのである。
 MLBに行く前に「イチローさんと対決したい」とインタビューで答えた松阪が印象的だった。いまは、いいおじさんの雰囲気が漂っていた。
[ふ]と[つ] [08] 2022/06/04 Sat 8490
 毎日使う言葉はおもしろい。周りの人に通じると、誰にもわかると思い込む。五木寛之氏の新聞連載「地図のない旅」に[フ]の話題が出た(熊本日日新聞 3月6日)。氏は福岡県出身だが、タイミングが悪いとか残念なときに「ほんなこてフのわるか」と言うと書いている。
 わたしの義母が体調不良で入院した後で危険な事態に陥った。これが幸いにも病院にいたため大事に至らなかった。そのとき母の口から「わたしは[ふ]がよかった」と自然に出た。それから20年近くになるが、そのときの安堵した顔と声は忘れない。五木氏の稿ではマイナス事態における使用例だが、いいときにも使われるのである。わたしの理解では[運]と限りなく近い。
 もう一つ、怪我をして擦り傷などができると血が固まって[かさぶた]ができる。これを子どものころから[つ]と言う。時間が経つとかれてむずがゆくなる。そんなとき、「[つ]をむしったらダメよ」という母の声が聞こえた
格差と教育 [07] 2022/06/04 Sat 8489
 地球上にかつて「すべての国民が中流だ」と言われ、それに大反対する者があまり目立たない国があった。しかし、それも今や昔の物語、いまでは「格差社会だ」という声が大きい。わたしは、それが科学的事実であるというデータはもたない。しかし、そうであれば、子どもの教育は「格差解消」を最優先して解決しなければならない。親の経済的状況によって、受けられる教育に差が生まれるようでは先進国とは言えない。子どもは自分の親の経済状況を選ぶことができない。子どもの教育をないがしろにする国に未来はない。
なにせビジネスだから [06] 2022/06/03 Fri 8488
 住宅のリフォームに関して、「代金を支払ったのに工事が途中から進まない」「業者と連絡がつかなくなった」といったトラブルが発生しているらしい(熊本日日新聞 5月27日)。裁判所から業者に支払いをするよう督促状が届くケースがあるという。一時期、「数日中に払わないとオオゴトになるという怪しいメール」が大いに流行った。
 ただし、ここで引用されているのは本物だ。これに対する消費生活センターの回答を読んで苦笑いした。まずは「法律家などから書面が来てもすぐに支払っては駄目」なのである。「司法書士や弁護士は依頼する側の利益を代弁しており、簡易裁判所からの支払督促は申し立て側の言い分に基づいているからだ」と言うのだ。だから、「異議があれば反論することが必要」なのである。
 「司法書士や弁護士は依頼する側の利益を代弁している」と読んで笑ってしまったのである。なにせビジネスだから、こまかい事情はさておいてなんでしょうかね。
ブローニュの森 [05] 2022/06/03 Fri 8487
 トム・ハンクスが主役を演じた映画「ダ・ヴィンチ・コード」を公開時に観た。ルーブル美術館で館長の殺人事件が起きるという衝撃的な物語である。ただ、内容はよくわからなかった。その後、2012年にパリにいくことになり、飛行機の中でダン・ブラウンの原作を読んだが、これまたよくわからなかった記憶がある。もともと小説を読むことがほとんどないから、ストーリーを追いかける力が弱いのだろう。そうした中で、ブーローニュの森が「パリの同性愛者のあいだでは〝快楽の園〟で通っている」と書かれているところは印象に残った。わたしにとって「ブーローニュの森」はケーキ屋さんのイメージが定着していたからである。
パワー保持者の価値観 [04] 2022/06/02 Thu 8486
 国際的に活躍する映画監督が女性俳優らに作品への出演を条件に性的関係を迫ったと報じられた(熊本日日新聞 4月22日)。本人は記事に事実と異なる点が多いとして、しかるべき措置をとるという。ただ、自分の配慮のなさを自覚し、今後のあり方を見直したいとの発言もあるから、少なくとも問題ある行動をとったのだと推測される。
 よく知られた大物の俳優はどうか知らないが、一般的には監督と俳優の力の差は相当なものだろう。とくに、国際的評価の高い監督なら、俳優がその映画に出演することに強い魅力を感じるのは当然だ。アメリカでは映画だけでなく放送関係でもけっこう以前からこうしたことが問題になってきた。
 個々人に高潔な人格を求めるのはむずかしいが、パワーを持つ者は、それを別の目的に使うことを潔しとしない価値観を維持してもらいたい。監督となればマスコミ的に目立つが、世の中の組織でもこれと同じ事例がいくらでも隠れているに違いない。
タブラ・ラサ [03] 2022/06/02 Thu 8485
 何の脈絡もなく、[タブラ・ラサ]ということばが頭に浮かんだ。【tabula rasa 文字の書いてない書き板の意 ロックがデカルトの生得観念に反対して、人間の心は生まれたとき全白紙の状態であり、経験からの印象により知識が成立すると主張した際に用いたことば(精選版 日本国語大辞典)】
 デカルトに反対しての部分は記憶にない。心理学では、人の行動や性格は[遺伝か環境(経験)か]の問題になる。身体的なものはDNAを含めて科学的な研究が進む。心の方は、おおむね[どっちの影響が大きいか]というのが結論である。何とも常識的ではある…。
[基本は守られないものと認識すべし] [02] 2022/06/01 Wed 8484
 わたしは「基本は守られないものと認識すべし」と絶叫している。
 昨年の6月、「熊本中央郵便局で収集車から荷降ろしする手続きで建物に1~2分間入った隙に車を盗まれた(熊本日日新聞 5月30日)。現金書留や簡易書留、特定記録など、[金目のもの(?)]だけが抜き取られていた。犯人に結びつく有力な手がかりがなく未解決のままだ。
 この事故の原因ははっきりしている。従業員がキーを付けたまま車を離れていたからである。「車両から離れる際はキーを抜き取って全てのドアを施錠する社内規定を守っていなかった」だけのこと。「基本は守られないもの」なのである。
今月の写真  [01] 2022/06/01 Wed 8483
 毎年6月になると[紫陽花]になる。梅雨と田植え、そして紫陽花は、この季節の風物詩である。紫陽花にはアオガエルが似合っていた。ときには葉っぱの上をでんでん虫がゆっくり歩いているのを眺めた。でんでん虫の代わりにナメクジのときもあった。すべては小学校の思い出である。そう言えば、長靴を履いて足全体が蒸れまくったのも懐かしい。あれもこれも、そして父母のことも、すべてが思い出の彼方にある。
 もう一枚は、東京駅でJRが経営するホテルからの夜景である。駅前が長いこと工事を続けていたころで、数年以上前の6月に撮った。東京駅近辺が会場の講演や研修に出かけたとき、ここに泊まった。そんな機会がけっこうあって、5、6回はこの絶景を楽しんだ。何と言っても、真下に東京駅のホームがズラリと並んでいるから、それだけでも貴重な立ち位置にある。さらに、バスに入っても楽しめるようになっていた。[コロナ前]の楽しい思い出である。