ボトムアップの非人間性 2018/08/31 Fri 5950 continued from yesterday
自分が「食べさせてもらっている人間である」話は授業でもしている。そのとき学生にはこんな話を付け加える。
「あなた方の中には、『いかにも格好付つけた言い回しをしているが、実際にはその立場にいかなかったじゃないか』と思う人がいるでしょう。そのとおりです。私はいまの仕事を選んだのであり、その方が「楽」で、「収入もいい」と推測します。だから『言うだけ」なんです」。まことに迫力に欠けた説明というよりは弁解である。ただ私としては「食べさせてもらっている」事実を折に触れて思い出しながら生きてきた。また、これからもそうありたい。
そして、こうした体験が「トップダウン」は措くとして、私をして「ボトムアップ」という言葉の非人間性を批判し続けさせることになる。現実にモノをつくり、サービスを提供する人々を「ボトム」と呼ぶなど、感受性欠如もはなはだしい。これに対する「用語」として私は「グラウンドアップ」を提案している。組織を山に見立て、「頂上(トップ)」からの「指示や情報(水)」の流れを「トップダウン」とする。一方、「大地(グラウンド)」から「意見や気持ち(水蒸気)」が上方に昇らなければ「情報の循環」は成立しないのである。このあたりの詳細は下記をクリックしていただきたい。
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食べさせてもらっている自覚 2018/08/30 Thu 5949 continued from yesterday
長崎造船所のプロジェクトについて話をした中で、私は自分が経験したことを取り上げた。
ピカピカのヘルメットに作業服、ときには長靴まで新品同様のものをあてがわれ船を作っている現場を見せてもらう。夏ともなれば、灼熱の太陽が船の本体を構成する鉄板を目玉焼きができるほどの高温にする。そうした過酷な条件の下で保護具を付け、溶接面を持ちながら溶接作業をしている人がいる。また塗装の仕事も塗料にまみれながらの格闘である。そうした状況を目の当たりにしてから現場の詰め所にいく。そこでは全員が溶接面やヘルメットを取っている。
その中に自分と同じ年配と思える若者たちがいることを知った私は心のなかで確信した。「この国には、人を食べさせる人たちと、その人たちに食べさせてもらっている人間がいる」。私が後者に属していることは言うまでもない。その強烈な衝撃と思いはいまも心のなかで消えていない。だだし、それは口で言うだけであり、単に殊勝げに振る舞っているに過ぎない。この年に至るまで、私は「食べさせる側」に立ったことがないのだから…。 |
研修参加者からの声かけ 2018/08/29 Wed 5948
先日、ある研修の昼休みに一人の参加者から声をかけられた。「先生のお話を聞いていて、涙が出ました」。その理由は私が三菱重工業長崎造船所における安全運動のプロジェクトを紹介した話の中にあった。このプロジェクトは「高さんからの手紙」でまさに進行中のものである。恩師の三隅先生が責任者となり、集団力学研究所からプロジェクトの先頭に立ったのが高さんである。その成果は国際的にも評価され、三隅先生の「レビン賞」受賞に大きく貢献した。
私は学部の学生から大学院にかけてこのプロジェクトの末席を汚した。その強烈な体験が「リーダーシップ・トレーニング」と「組織安全」という私のライフワークにまで繋がっていく。そんなことから、「危機管理」や「リスクマネジメント」を目的にした研修を担当すると、私はこの研究を定番として紹介する。これより前に実施された西鉄バスの事故防止に関わる集団決定のアクションリサーチもやはり欠かせないトピックスである。このときの研修でも「西鉄」と「長崎」のプロジェクトを紹介した。 |
重い代償 2018/08/28 Tue 5947
昨年、電動自動車で77歳の女性に衝突して死亡させた元女子大学生に有罪判決がでた。禁固2年、執行猶予4年である。人命を失わせたから重いのは当然だが相当に厳しいものだ。そもそも左手にスマートフォンを右手に飲み物を持っていたという。つまりは両手が塞がっていたのだから、それでどうして自転車の運転ができたのか理解に苦しむ。しかし、とにかくとんでもない状況であることは疑いない。
報道では「当時大学生」となっているから、自主的な退学なのか、被告になったことから退学させられたのかはわからない。有罪ということで名前も報道されてしまった。おそらく前科もついてしまうのだろう。こうした厳しい結末に至るなど本人も周りの人間も想像だにしていなかったに違いない。
世の中には類似行為をしている者が少なくないことは容易に推測できる。それも若者だけに限らないだろう。「誰か一人でも意識を変えてくれたら、それだけでも母の死は無駄にならないのではないか」。これが遺族の切実な声である。こうした事実は広く知らされるべきである。 |
温泉三昧 2018/08/27 Mon 5946
熊本大学の「教員免許更新講習」は県内5箇所の「サテライト会場」でも開催している。玉名、八代、天草、阿蘇、人吉である。私は「対人関係スキルアップ」と題した講習を担当している。これまでは、サテライトと熊本大学で6コースだったが、今年は受講者が多くなることから、3コース増の9コースになった。増加分はすべて熊本大学で、こちらが4回になる。
今年度のサテライトは7月29日の天草会場からはじまった。その後、8月3日人吉、16日八代、19日阿蘇と続き、昨日の玉名で終わった。天草の前とサテライト会場の間に熊本会場が入ったので、後は9月9日の熊本大学で全9コースが完了する。
こうしたスケジュールのため、7月末の天草から26日の玉名までの1ヶ月で4回の温泉を楽しんだ。八代はビジネスホテルだったので温泉は抜きとなったが、まさに「温泉三昧」である。いつもながらバタバタ好きで、あれやこれやと仕事をしているうちに出発が遅くなり、ホテル着は20時前後が多い。あとは温泉に浸かってぐっすり眠って、翌朝はしっかり朝湯を愉しむ。これは「教員免許更新講習」の余得と言える。 |
早朝夕刊(5:40am):「重要語」漏れの辞書 2018/08/26(2) Sun 5945
スルガ銀行の杜撰な融資が問題になってから久しい。シェアハウス向けに個人に1億円以上を貸し付けた。預金残高の水増しで審査基準をクリアするという手口である。この事件に対する第三者の報告書が出された。
まずは「元専務執行役員が過去最高益の更新に固執した」とされる。よくある話で、またトップの無責任さが露呈された。そもそも自分の組織の実力を把握できていないのである。そして構成員は、それがおかしいと思っても声が出せない。そこで問題は止めどもなく大きくなってから表沙汰になる。こまかい事情は知らないが、同じ人物が30年以上も会長として「君臨していた」という。この組織の辞書には「ガバナンス」や「コンプライアンス」は収録されていなかったのだろう。トップが変わらなければバージョンアップの機会もない。 |
高さんからの手紙(76)2018/08/26 Sun 5944 continued from 8/19
高さんが三菱重工業長崎造船所で出会った岩井和夫さんの話が続く。
現場では「飲んベの岩公」という綽名があり、部下は非常に可愛がったが上司にはかなり言いたいことをハッキリ主張する人で現場の作業員からの信望は非常に厚かったようです。昭和21年(1946年)、三菱はアメリカの財閥解体政策により、「三菱造船」「新三菱重工」「三菱日本重工」の3社に分割され、39年(1964年)に再び三菱重工業株式会社に統合されました。岩井さんは統合前の昭和38年頃三菱造船東京本社の企画本部に在籍し、統合後の経営計画に関する仕事をしていたそうです。
岩井氏のリーダーシップを垣間見る感がある。それは「部下を非常に可愛がった」とともに「上司にはかなり言いたいことをハッキリ主張する」ことで、「現場の作業員からの信望が厚かった」点である。今日では「飲んベ(呑兵衛)」が歓迎されるかどうかはわからないが、現場で働く人たちとコミュニケーションを図っていたことがうかがわれる。しかも「上には言いたいことを言う」となれば、作業員から信頼されるのは当然である。 |
早出し夕刊(7:06am):天の邪鬼の疑問 2018/08/25(2) Sat 5943
親父譲りの「天の邪鬼」で、人が騒ぐものには背を向ける性向がある。そもそも仕事でバタバタしていることもあるが、高校野球の放送はまったく見ない。
それでも「秋田県の金足農業高校」が大活躍したことは知っている。マスコミは「全員が地元出身」と大騒ぎである。こうした状況を前にした「天の邪鬼氏」はやや皮肉を込めて疑問を呈するのである。「全国の『地区代表』というのだから『全員が地元出身』って、当然じゃないの」と…。ここで高校野球のルーツを探るほどの時間も気力もない。ただ、これもまた「そもそもの『基本』が忘れ去られてしまっている」典型例ではないか。いま、わが国は「基本をないがしろにした」ケースに満ちあふれ、劣化の一途を辿っているように思われる。 |
「中堅教諭等資質向上研修」受講者の声(1) 2018/08/25 Sat 5942
「中堅教諭等資質向上研修」を受講した教師からのメッセージの1回目である。なお、原文を最大限に尊重しながらも私の判断で手を入れたところがある。この点はご当人はもちろんだが、お読みいただく皆さまにもお許しいただきたい。
私は実践した目標の一つは「先生方とのコミュニケーションを図る」ということでした。今までは子どもに重点を置いて、「自分のクラスさえしっかりしておけば」と考えていました。それが年を重ね、他の先生方にアドバイスしたり、相談に乗ったりとそれまでと違うポジションになり、新たな悩みも生まれてきました。しかし、それも「チャンス」として「ポジティブに受けとめ自分を高め続けなければ」と研修を通して思うようになりました。(小学校教諭 女性)
まさに「中堅教諭」としての責任を自覚し、それを行動に活かす努力をしたことがうかがわれる。「対子ども」だけから「対教師」の視点が加わったのである。この研修では、勤務している学校の同僚から「実践してほしいこと」を聴き、その中から自分で3つの行動目標を設定し、2学期に実践する。そして、目標行動について同僚から「見えてますかシート」と名付けた調査によって評価してもらう。その結果を分析し、さらに3学期の目標を設定する。ここで見たのは、こうした2サイクルの「PDCA」を体験したあとの声である。 |
新「3K」物語 2018/08/24 Fri 5941 continued from yesterday
皆さんの反応がよろしいので、「新『3K物語』」のスライド をワクワクしながら創りあげました。 タイトルは「3K:それは〝人生を動かす歯車〟」です。歯車の特性として、「1.歯車は『三位一体』」「2.どれから動かしても3つは回る」「3.いつも回していないと錆び付く」の3点セットを提示します。さらに「錆び」からヒントを得て「潤滑油」も考えてみました。それによって歯車がスムーズに回転するわけです。
これも3つにしようと思い、「1.信頼できる人や集団と関わる」「2.自然や生きものと関わる」「3.文化と関わる」と「関わり」で揃えました。まずは「人」や「集団」と関わることは「人生の歯車」を回転させるポイントでしょう。「集団」は「社会」と言うこともできます。しかし、これがむずかしい人もいます。その場合は「自然や生きもの」と触れあい関わることも力になるでしょう。それも困難であれば、様々な「文化」と関わるのも良いですね。そこには「歴史」や「文学」、また「芸術」など、人間が創りあげてきたものすべてが含まれます。
この「新ネタ」で「元気が出た」という方がいらっしゃいますので、しばらく私の「定番」になるでしょう。 |
| 2018/08/23 この三ヶ月ほど続いたトラブルをどうやら(?)克服した「よう」です。5時間ほどかかりました。やれやれ…。 |
新ネタ創作 2018/08/23 Thu 5940 continued from yesterday
「教員免許更新講習」に限らず、私としては様々な材料を使ってお話しをしたいと思っています。いわゆる「ネタ」ですが、それをパワーポイントのスライドに創っていく過程が楽しくて仕方がありません。
そうした中で、このところバージョンアップを続けているものに「3K物語」があります。これは5月15日の本欄に「早出し夕刊」として書いたものが素になっています。タイトルは「三位一体」で、いわゆる「3K(きつい、きたない、危険)」ではなく「『心』『ことば』『行動』」を「密接不可分」「三位一体」として大事にしていこうと提案しました。これを「教員免許更新講習」でお話したところ、予想以上の反応をいただいたのです。このときは口頭でしたが、これだけ反応があるのならパワーポイント化すればさらに説得力が増すに違いないと思うわけです。そこでワクワクしながらスライド創りに精出して、「3K:それは人生を動かす歯車」とじつに大袈裟なタイトルをつけたものができあがりました。その趣旨は5月に書きました、「こころ」と「行動」と「ことば」の歯車を回転させて人生を前向きに進んでいきましょうというお話しです。 |
2018/08/12 〝ホームページビルダー最新版〟がまたしても「瞬間フリーズ」の連続! 「新規ファイル」から立ち上げても問題は解決せず、ソフトに「欠陥ありか」と疑いはじめました。 |
早朝夕刊(5:51am):「基本」無視の代償 2018/08/22(2) Wed 5939
「基本」以前のことが「普通」になっていたことから、容疑者に逃げられてしまった結果はどうなったか。逃走のスタートから自転車は盗むは、バイクは盗るはの犯罪を犯す。さらにひったくりで直接的な被害者も出る。幸いにも怪我といった身体的な被害はなかったのだろうが、逃走によって犯罪を生み出したことは事実である。そのうえ、警察官が3000人体制で捜索しているという。これに伴うコストはどのくらいになるのであろうか。コストだけではない。それだけの警察官が本来必要とされている仕事できなくなるのである。
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「教員免許更新講習」の欲求不満? 2018/08/22 Wed 5938 continued from yesterday
私が教員免許更新講習で担当している「対人関係スキルアップトレーニング」では2つのグループワークを導入し、これに認定試験が加わります。これが「話し好き」というよりも、はっきり言って「おしゃべり」の私にとって、大いなる悩みになります。つまりは「おしゃべりタイム」が「極度(?)」に制限されるわけです。
「グループワーク」は、いずれも私が永い時間をかけて創りあげてきたものです。それは自己評価ではありますが、かなり意味のあるものだと信じています。したがって、これらを適当に済ませるわけにはいきません。しかし、そうなると「情報提供(つまりは『おしゃべり』ですが)の時間」を抑制せざるを得なくなるのです。
そんなわけで、講習がはじまるやいなや、受講者の皆さんに「じつはこの講習で私は『欲求不満』に陥ることが多いのです」などと言ってしまうわけです。まったくもって失礼千万、受講料をお支払いいただいている皆さまに対して許されざる大放言です。むしろ「私たちの方を欲求不満にしないでね」という反論が返ってくるに違いありません。私はそうした「緊張感(?)」につい身震いしてしまいます。
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早朝夕刊(6:26am):「理解不能」の極致! 2018/08/21(2) Tue 5937
早朝夕刊(6:26am35):「理解不能」の極致! 2018/08/21(2) Tue 5936
富田林署の「逃走事故」はまだ解決していない。接見終了後に署員へ声を掛けずに帰る弁護士も弁護士だが、「弁護士が声掛けするから」というのでブザーの電池を抜いていたという警察の危機意識の低さにも驚いてしまう。府警によれば「接見後は署員に声を掛けるよう署内に掲示していたがそれをせずに帰る弁護士もいた」という。そもそも掲示だけで済ますこと自身、その重要性を考えれば信じがたい。 病院では知っている患者から採血するときでも名前や生年月日の確認をする。かねてから知っている看護師さんでも名前を聞かれる。そんなときは、少しばかり笑いを伴うこともあるが、とにかくそれが危機管理の「基本」なのである。掲示どおりにしない弁護士がいる実態があるにも拘わらず電池を抜くなんて、これまた完璧に理解不能の世界である。 |
「教員免許更新講習」進行中 2018/08/21 Tue 5936
教員免許更新講習は2009年度のスタートから10年を迎えました。私はその前年に実施された試行から関わってきました。そうした中で、今年はいくつかの理由で受講者が多くなり、熊本大学では昨年の1.6倍ほどになるとの見込みで計画が立てられました。私は玉名/八代/天草/人吉/阿蘇のサテライトと熊本大学での6回を担当していたのですが、今年は9回分になりました。
それもすでに19日の阿蘇会場で7回目が終わり、後は玉名と黒髪の熊本大学を残すのみです。各講習の定員は60名ですが、事務局によればインターネットによる予約はすぐに一杯になるそうです。まことにありがたいことです。ただ申込後に学校行事が入ったりするのでしょうか、数件のキャンセルが出て57人ほどになる場合もあります。それでも、単純には60人×9回=540人ですから、今年は少なくとも530人ほどの方が受講されることになります。
私は「仕事」を「趣味」にしていますので、いつも楽しませていただいています。そうそう、タイトルは「対人関係スキルアップトレーニング」です。講習は6時間ですが、午前と午後にグループワークをセットしています。これに必須条件として認定試験があります。
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シリーズの蘇り 2018/08/20 Mon 5935
「規則」や「マニュアル」には「基本的なこと」が書かれている。ご承知のように、私の世界では「基本だから守られない」が「基本」を考える際の「基本的スタンス」になっている。もちろん、「基本が守られない」のには、それなりの理由がある。そこを抑えれば、少しでも「基本」を守りやすくする可能性が高まる。
そこで私は組織のメンバーに「マニュアルが守られない理由」を挙げてもらった。その結果は想定外というより、「やっぱりそうか」と思われるものに満ちあふれていた。つまりは「みんなわかっている」理由で規則やマニュアルが守られていないのである。これは深刻な事態である。予想される理由であれば、あらかじめ対策が取られるべきなのにそれができないということなのだ。
ともあれ、調査から得られた回答の分析をこのコラムでシリーズ化して連載していた。それも、1016年3月18日の「77回目」で「休止状態」になっている。翌月には「熊本地震」が襲ってきた。それから2年以上の時間が過ぎたが、検討していない回答も残っている。そこで連載を再開する気になった。 |
早朝夕刊(5:14am):「基本以前」のオンパレード 2018/08/19(2) Sun 5934
富田林の「事件」の発端は、接見終了後に容疑者が弁護士に対して「自分で接見が終わったと伝えるので署員に言わなくていい」と話したことからはじまった。法的には判決が確定するまで容疑者は「想定無罪」であり、弁護士としてはお互いの信頼関係を築くことは基本だろう。しかし、それにしても相手は拘留中の身である。そもそもその当人から「自分で言いますから」と告げられて「ああそう、じゃあよろしく」で終わるなど普通の常識からは想像することすら不可能である。この弁護士の辞書からは「危機管理」という辞は脱落していたのだろうか。しかも、部屋の配置がどうなっているのか知らないが、署員に「終わりました」との声掛けもせずに退出するのも驚天動地である。とにかく「基本以前」のオンパレードの感がある。 |
高さんからの手紙(75)2018/08/19 Sun 5933 continued from 8/12
高さんの長崎造船所デビューは華麗なる進水式からはじまった。
話は前に戻りますが「三菱長崎造船所と集団力学研究所との関係」に触れておきます。確か貴兄の研究所のニュースレターか「味な話」の中で「三菱と研究所との関係を自分はよく知らないけれど…」という文章を読んだような気がしますから。長崎の安全運動の発端はやはり岩井和男氏にあります。岩井さんは昭和18年東京大学工学部造船工学科を卒業後(現場では銀時計組とのうわさあり)三菱重工に入社し長崎造船所船殻工作部に赴任されました。研究所や設計部門からのリクエストもあったようですが「自分は最初から直接船を建造する第一線の作業現場で仕事をしたい」と考えていたそうです。ですから生粋の長崎造船所立神(船殼工作部)育ちということになります。
私が「研究所と長崎造船所の結びつき」について疑問を呈したことに対する回答である。ここで引用されている「(恩賜の)銀時計]とは、帝国大学などの学部で成績優秀な首席や次席に天皇から授与されたものである。その栄に浴した者たちが「銀時計組」と呼ばれた。
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早朝夕刊(6:37am):「基本」以前 2018/08/18(2) Sat 5932
富田林署から容疑者が逃げた「事件」は、「『基本』が守られない」の典型例である。弁護士が接見した際は「面会室のドアが開閉するとブザーが鳴る」ことで「接見の終了」を確認するという。ところが、そのブザーの電池が1年前には抜かれていたらしい。その理由についての情報はもたないが、「『基本』の『基本』」が守られていないというべきか。いや、それは「『基本』以前」の話である。それほど重要な機器なら、日頃から「動作確認」や「バッテリー残量チェック」をしていることが「基本的常識」である。これが作動しなかったことで、20名ほどいた署員が1時間45分ほども終了を把握していなかった。言葉がない。
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40年前の自宅発見 2018/08/18 Sat 5931
息子一家のキャンプでは台風の心配をしたが、とくに影響もなく楽しんだようである。その翌日に鹿児島からメールが入った。かつて住んでいた家はどこだったかというのである。
私が鹿児島女子短期大学に採用されたのは1978年4月のことである。そのとき息子は生まれて5ヶ月の赤ん坊だった。わが家は鹿児島市の谷山から山の方に登った自由が丘というところにあった。おそらく新築だったと思う。近くに小さな公園があり、そのあたりの光景を8mmで撮っていた。これを息子が大きくなってからも見ていたから、その公園に行ってみる気になったようだ。
それにしても40年前のことである。住所もあやふやだ。私は研修をしていたので昼休みにメールのやり取りをしただけで、後は家内と連絡することになった。それからの家内の活躍ぶりは圧巻で、私の妹に連絡して住所を突き止め、さらには鹿児島市の谷山支所まで電話して旧住所の新しい丁番地をゲットした。その努力が実って、息子たちはついに「わが自宅」を探し当て、ビデオを送ってきた。あれから40年も経過しているのに、昨日のことのように流れる映像にしばし言葉が出ないほど感激した。 |
家族旅行 2018/08/17 Fri 5930
息子たちの家族が鹿児島へキャンプに出かけた。初日は天気が良くて水遊びをする孫たちの写真が送られてきた。背景にはたくさんの人が写っていて、けっこう大きなスポットのようだ。ともあれ家族旅行は楽しい。
私たちも子どもたちが小さいころは近場の阿蘇や天草に日帰りで出かけていた。阿蘇の冬は雪が積もる。子どもたちが雪の塊を投げたりして遊んでいるビデオも残っている。泊まりがけでは山口の萩、津和野に行ったことがある。そのときは民宿にも泊まって面白い体験をした。
また、大がかりなものとして沖縄へも行った。このときは帰る日に台風がやってきた。最悪の場合はもう一泊ということでホテルを押さえて那覇空港に着いた。ボーディングブリッジの先に駐まっている飛行機が強風で揺れていた。どうやら福岡便などの方が優先されている感じで、熊本はどうなることやらと気を揉んだ。それでも、ギリギリセーフで飛び上がった。そこはジェットである、あっという間に台風の影響はまったくなくなった。
帰宅するとお隣の方が驚いた。昼のニュースで那覇空港の発着板を見ている息子と私が映ったそうで、てっきり欠航になったものと思われていたそうだ。沖縄への家族旅行はこうした思い出も付いている。
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感謝の人生 2018/08/16 Thu 5929
時代と共に私たちを取り巻く環境は激変した。今や「失われた時間」は30年近くになってきた。現代の若者は「右肩上がり」という言葉も「ベア」も聴いたことがないだろう。少なくとも実感はないはずである。それが日常の風景になり、社会全体に「明日に向かって」というエネルギーが失われつつあるかのようだ。私は間もなく70歳を迎えるが、「今日よりも明日、そして明後日」といった空気の中で生きてきた。それは個々の時代と偶然の出会いをしたにすぎないが、世代としてはこの上なく恵まれた人生を送らせてもらった。ただただ感謝するしかない。
熊本に来てから来年で40年になる。あのときはまだ30歳だった。その年で研究室まで与えてもらって、好きな仕事を十分にさせていただいた。そんな年で個室があるのだから、この一点だけでも自分の幸運に感謝しても仕切れない。その気持ちは今も変わらない。さらに定年を迎えた後も、シニア教授というポストに採用され、そのまま研究室を使うことまで許された。私はどこにも足を向けて寝ることができないのである。家内によれば、「とくに夏の夜は、あっち向いたりこっち向いたりしまくっている」らしい。睡眠中すら、私は足の向けどころに困って格闘しているのである。
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〝+1〟の人生劇場 2018/08/15 Wed 5928
〝Make yourself necessary to somebody.(Ralph Waldo Emerson)〟「だれでも良いから、人に求められる人間になりなさい」。この上なくシンプルで明解なアドバイスである。エマーソン(1803年~1882年)は、アメリカ合衆国の思想家、哲学者、作家、詩人、エッセイスト。無教会主義の先導者(Wikipedia)。私も名前だけは知っている。
私は若いころから、人間は1人でこの世に生まれて来たのだから、誰か「1人だけ」からは「あなたがいてくれて良かった」と言われてあの世に帰らなければならないと思ってきた。ただし、「あんたがいて困った」という人間がいたら、その分は差っ引きになる。つまり、【「いてくれて良かったと言う人数」-「いたために困ったと言う人数」≧1】が成り立つように人生を送るのである。もちろん、「差し引く」人数は「ゼロ」が理想だが、あの世はいざ知らず、この世のはそれほど甘くはない。いずれにしても、結果は「1」で良いのだから、これが「2」になろうものなら大満足してはしゃげばよろしい。あと何年の「人生劇場」か知らないが、閉幕時の「1以上」を目指します。
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ヤマトの荷崩れ 2018/08/14 Tue 5927
宅配のヤマトの子会社が法人向けの引越で過大請求をしていたことが判明した。この2年間で受注した12万4千件のうち、4割が該当するというからたまたま発生したミスでないことは明らかである。総額は17億円ほどにもなるという状況を踏まえると、これは全国的で組織的な行動と推測される。その深刻さと重大さは相当である。
これより先の2011年にはこうした請求に関する内部告発があったらしい。これに対して社内で調査し対処したが、「全国的な問題」とは認識しなかったという。これが事実であれば、この時点ですでに組織トップとしての力に疑念が湧く。こうした問題の背景として「業績最優先」を挙げる声があるらしい。よくある話である。社長は「引越当日の作業に基づいて請求する基本ルールが守られていなかった」と説明している。あーあ、これまた「『基本』だから守られなかった」のですね。
そもそも「宅急便」はヤマトのブランド名である。われわれの中には一般名詞の「宅配便」を「宅急便」と言ってしまう人がけっこういる。そんな歴史と伝統を背負ったヤマトが自分から荷崩れを起こすようでは、郵便小包と戦った創業者があの世で嘆くに違いない。
ちょいコラム(8:45am) 「思想」の輪廻(2)2018/08/13(2) Mon 5926
「思想」の定義で「総合的な認識対象を理解する『悟性』ないし『理性』の働き」などと言われると、まずは「認識」「悟性」「理性」とはなんぞやという話になる。もちろんプロはその一つひとつを厳密に定義し、お互いに共有化しながら議論を進めるわけだ。それがついには「絶対矛盾的自己同一」といった、一般人には「絶対理解不能的難語」を生み出すのである。そもそも「素人は寄せ付けないのが『哲学』」とすら思わせる。
そんなことから、「われわれこそ社会を主導するエリートだ」と自認し、「巷」を高いところから見ていた旧制高校の学生たちは「猫も杓子も(?)」「哲学」に熱をあげた。猫さん、杓子と同列にしてごめんなさい。 |
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「休火山型」コラム 2018/08/13 Mon 5925
このごろは規則やマニュアルが守られないのは、「基本なのに」ではなく「基本だから」と考えるべきだと絶叫している。「初心」だって、そもそも忘れるものだからこそ、「忘るべからず」とわざわざ強調しなければならないのである。健康の領域では「基本的生活習慣」の重要性が指摘される。これまた「基本」の実践が困難であることをしっかり伝えている。そもそも「誰もが当たり前にできる」ことであれば、わざわざ「基本的」などと冠付きで提唱する必要もない。
ところで、かつて(?)本コラムで「規則やマニュアルが守られない理由」について連載していた。それも相当の期間に亘っていた記憶がある。いつものように「いつの間にか消滅」していたのだが、私のコラムはこうした「休火山型」がほとんどである。ところで、「休火山」は「われわれ世代用語」であって、現在は「休火山・死火山」の分類はない。もともと「歴史時代」の記録を基準にしたものだったが、火山にとって「人間の歴史」なんぞ一瞬にも当たらない。そんなもので「死んだ」「休んでいる」と唱えること自身、人間として不遜さを恥ずべきなのである。
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ちょいコラム(7:30am) 「思想」の輪廻(1)2018/08/12(2) Mon 5924
「思想(しそう)thought; Gedanke; pensée」とは、ブリタニカ国際大百科事典
小項目事典によれば、「広くは精神の活動全般をさすが、一般には感情や意志に対して思考的現象をいう。より厳密には総合的な認識対象を理解する悟性ないし理性の働き、またはこのように理解されたかぎりでの対象をも意味する。唯物史観においては経済、生産構造などの下部構造に対して、観念、法律、科学、哲学、芸術などの上部構造である社会的意識の総体をいう」。
いやはや、まずは登場する単語の意味を調べるだけでも手間がかかりそうだ。これを「ちょいコラム」で連載しようという「暴挙」にチャレンジしてみよう。 |
高さんからの手紙(74)2018/08/12 Sun 5923 continued from 8/05
初対面の岩井さんに「進水式を見てみたい」と言ったところ、即決で翌日の式にOKとなった。早朝に車を手配したとのことで、高さんは一睡もできなかったという。
翌朝4時30分に車で初めて造船所の正門に行ったら挙手の敬礼をされ私のために作業服、ヘルメット、作業靴が準備されており「進水要員」という腕章を渡されました。これがないと立神の進水現場には入れないとのことで車に別の守衛さんが同乗して船台まで案内されました。未だ夜が明けておらず工場内は暗闇だったのを覚えています。予定通り6時10分に岩井氏の指揮で20万トンタンカーが水飛沫をあげて長崎湾に進水しまさに鳥肌がたつような感動を覚えました。案内してくれた安全担当の方が「この船台は戦前戦艦武蔵を降ろした現場です」と説明してくれました。この時の「進水要員」の腕章とヘルメットは記念にもらい現在も未だ持っています。(これだけは断捨離というわけにはいきません)
こうして高さんと長崎造船所との関わりがスタートしたのである。それにしても進水式という造船所ならではの最重要行事からの衝撃的なはじまりであった。
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中堅教諭等資質向上研修 2018/08/11 Sat 5922
教員に対する法定研修として「10年経験者研修」は2003年度にスタートした。私は熊本市が実施するこの研修に最初から関わってきた。これが昨年度から「中堅教諭等資質向上研修」に変わったが、その後も教師の対人関係力やリーダーシップの向上を目的にした講座を担当している。研修は午後の3時間30分程度をとって、5月から翌年2月まで4回に亘って実施する。
数年前から、すべてのコースが終了してから、参加者が私に宛てて書いたメッセージをお持ちくださるようになった。個々の回は半日ではあるが、ほぼ10ヶ月お付き合いした方々からの声であり、私としてはありがたく、かつ楽しみながら読ませていただく。もちろん、「私宛」だから、「私が気持ちよくなる」文面にあふれている。
ここまで読まれたところで「いやな予感がするなあ」と言われる方がいらっしゃるに違いない。いやあ、まさにその予感が大当たりなのです。皆さんからいただいた48件ものメッセージをこれからロングランで連載しようと企んでいるのです。いやはや、今日は「予告」のみで終わってしまいました。
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「やせ我慢」の自慢 2018/08/10 Fri 5921
ルールやマニュアルは「破るため」にあるのではない。それをみんなが「守る」から人は安心して暮らせるし、仕事ができる。とりわけ「安全」に関わる仕事に従事する者にとって、「ルールやマニュアル遵守」は基本の基本である。しかし、世の中ではその「基本」が守られないことに由来する組織の不祥事が頻発している。
この問題を乗り越えるには「がんこさ」「かたくなさ」が必要であり、さらに「妥協しない」「やせ我慢」の精神も欠かせない。とくに「やせ我慢スピリット」は重要だ。ちょっとくらいマニュアルや規則を無視しても「何も起きない」ことが絶対的に多い。それがわかっているだけに気持ちが揺れまくる。とくに仕事が切羽詰まっていればその誘惑パワーは極限に達する。それに加えて周りから「そんなのやせ我慢だろ」などと笑われればさらに心が壊れそうになる。
しかし、そこが正念場である。笑顔で「おっしゃるとおり、やせ我慢してるんですわ」なんて答えたい。ただし、孤独なやせ我慢は誰にもできることではない。職場や集団で「私たちって『やせ我慢』してるんだよねー」と自慢する。そんな環境づくりをしていきたい。 |
早朝夕刊(5:14am)「時間」の暴落 2018/08/09(2) Thu 5920
セイコーがクォーツを世に出してから、時計は歯車から回路に変わった。その結果、時間の精度は格段に上がった。そして今や電波時計である。わずかとは言え、横に置いた電波時計同士にズレがあるのも面白い。
いずれにしても電子化されて、それまで蓄積された技術がなくても時計の製造が可能になった。つまりは「精巧」さは不要で大量生産できるから時計の価格は暴落(?)した。それに伴って、われわれの「時間」もまた「安く」「軽く」なったのではないか。スイスは伝統的な機械式の高級時計で世界を席巻している。「働き方改革」では「時間の価値」を上げたいものだ。
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忘れられる「初心」 2018/08/09 Thu 5919
「初心忘るべからず」(世阿弥「花鏡」)。また「初心に返る」とも言う。つまりは「初心」は忘れやすく、引き返えすことはむずかしいのである。それが誰にも自然にできることであれば、こうした言い回しは存在しない。
ところで、「マイナンバー」がスタートしたのは2015年である。当初は、各組織で「マイナンバー」を取り扱う担当者が決められ、これを記入した用紙は返信用の「簡易書留」封筒が付けられていた。その上で、「厳重に保管する」と聴いていた。そこで、私は単なる「封筒」が届いた際には「簡易書留が一般的ですよ」と先方に伝えたりもした。また返信の宛先が部課名のみで担当者名のないものもあった。これでは誰の目に触れるかわからない。こうした状況に、私は「やれやれ」とため息をついていた。
それから3年が経過した。このごろは「初心」があったことさえ忘れられているかのようだ。なにせ「メールで知らせてください」などといったケースもめずらしくなくなったのである。もう専任の「担当者」を設定することなど意識にも上っていないかのようだ。こうして、これが「当たり前の標準」となり、次の世代に引き継がれていくのだろう。そうなると、「最初の経緯」など知らない人間ばかりになる。やれやれ「初心、危うきもの…」。
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今月の写真(2) 2018/08/08 Wed 5918
今月の「弁当」は人吉駅の「栗めし」である。ご覧のとおり、栗の形をした容器に大きな栗がしっかり入っている。私の昼ご飯は家内が創った弁当である。もう、うん十年も前になるが、その容器が「栗めし」だった時代がある。何かの機会に私が買ってきたのか、家内がもっていたのか記憶にない。そんなこともあって、今回も食べてから容器はそのまま家に持ち帰った。このごろの弁当は気の利いた「スペシャル二段容器」になっているが、いつか、「なつかしき栗めし容器」の日もやって来るだろう。
ところで人吉に隣接する山江村は栗の生産が盛んである。人吉に行くと、帰りは高速に入ってすぐの山江サービスエリアに停まる。お目当ては「栗まんじゅう」である。これには、栗のこしあん仕様と熊本の「いきなりだんご」風の二種類ある。後者は1個230円とやや値が張るが、「いきなりだんご」の「芋とあん」ではなく「芋と豪華な栗」仕立である。こちらは売り切りご免なのか、買えないこともある。めでたくゲットしてから「栗ソフトクリーム」を立ち食いすれば、気分爽快で自宅までのドライブを楽しめる。 |
2018/08/04 6:46am ホームページビルダーを最新版にしても「瞬間フリーズ」が終息しません! 8/7 5:20am ようやく問題が解決しました。 |
読み切り宣言 2018/08/07 Tue 5917
この「味な話の素」は2003年4月29日にスタートしてから15年が経過した。はじめのころは〝back numbers〟を紹介すると、「これまでの分をすべて読み切りました」と言ってくる方がいらっしゃった。その時期はあやふやだが、まだ1,000回に達していなかったと思う。それが年月とともに増加し、本日ですでに〝No.5917〟である。
そんなわけで、このごろは「味な話の素」を紹介する際に「絶対に読む人はいないと確信しているのですが」と前置きしてから〝back
numbers〟のボタンを紹介している。そして、「リーダーシップ」や「対人関係スキル」にかかわる研修では、記念すべき「第1回目」の「行動変容のために」のみを提示することもある。
こうした中で、つい最近「全部読みます」と言ってくださった方がいる。私としては大歓迎ではあるが、さすがに5,900個をすべて読み切るのは相当にむずかしいのではないかと思った。しかし、その懸念を吹き飛ばすかのように、「大丈夫です。時間が取れるようになったのでしっかり読めるんです」と心強い発言をしていただいた。ともあれ、ありがたいことである。ひたすら感謝して、これからもせっせと書き続けて参ります。はい。 |
今月の写真(1) 2018/08/06 Mon(2) 5916
青森の「ねぶた」のアップ。熊本で地震があった年に元気づけようとやってきた。熊本出身の方がリードしたらしかった。熊本に来た山車は一台だけだったが、熊本城の二の丸広場は大いに盛り上がった。そこで翌年にも青森の本番が終わってから再来した。写真はこのとき撮ったものである。最初の年は台風の影響で日程を短縮したが、昨年は前年を上回る盛況だった。熊本の高校生も一緒になって山車を引くのである。
それにしても、山車のセットを青森から運んでくるだけでも相当な費用がかかる。物品の販売や寄付の呼びかけはあったが、今年の開催はむずかしいだろうと推測している。ともあれ、8月初旬に青森に行かなければ見ることができない豪壮華麗な山車を2年間にわたって見せてもらったことに大感謝である。 |
「磁界」の視点 2018/08/06 Mon 5915 continued from 8/04
先週は「社会人は磁力が弱いのだろうか」などと失礼なことを書いた。もちろん、これは冗談で、今日の導入のつもりだった。それは「集団における人間の行動」を「磁界」や「磁力」の視点から把握することである。これって面白いだろうなあと思ったことから、少しばかり考えてみたくなったわけだ。
磁石があるとその周りに磁界が発生する。磁力も磁界も目に見えないが、鉄片を置くとそれぞれが一定方向に並ぶ。それは集団のメンバーたちが磁石というリーダーにしたがっているかのようだ。また磁界を集団の「空気」あるいは「雰囲気」、そして「規範」と考える。これを適用すれば、集団の中で「全員」が統率の取れた「態度や行動」を示し、あるいは同じ「考え」をもつことになる。それも「リーダー」や「集団の空気」から距離があれば、その影響力は低下する。
さらに「ほか」の「磁性体」が近づいてくればどうなるか。おそらくは「干渉」や「相殺」、さらには「乱れ」が生じるだろう。物理学であれば、そうした状況下で起きる現象を厳密に予測し、説明できるはすである。人間の行動はそれほど厳密な予測は不可能だとしても、「集団における個々人の行動」を説明するツールにならないか。
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高さんからの手紙(73)2018/08/05 Sun 5914 continued from 7/29
高さんが初対面の岩井さんに「進水式を見たい」と言うと、氏は「ちょっと待っていてください」とり中座した。それから15分ほどしてからの話が続く。
「見学の準備はできました。進水要員の正式のメンバーとして現場に入ってもらいます。明日朝4時半に三菱会館ホテルに会社の車を回すように手配しました」とのこと。この後貴兄等も宿泊された三菱会館に初めて行ったわけです。さすがにその夜は一睡もしませんでした。朝遅れたら大変だから。この夜始めてホテルの窓から長崎造船所を見たわけです。徹夜作業中らしく溶接の火花が見えました。
この時代のことである、岩井さんは電話をかけるために席を立ったのだった。まさに「進水要員の正式メンバー」としての即決である。これだけでもすごいリーダーシップ発揮である。私も相当な時間が経過してから日立造船堺工場で行われた大型タンカーの進水式に参加させてもらった。パーティも含めて、それはそれは華やかですばらしいものだった。三菱会館には私も後になって何度も宿泊することになる。当時は一般ピープルは旅館を使い、ホテルは高級で泊まるのはお金持ちと決まっていた。とりわけアクリルホルダーの付いたキーはホテルを象徴する「格好良い」アイテムだった。私はフロントでこのキーを初めて手渡されて気分が高揚した記憶がある。
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冗談話 2018/08/04 Sat 5913
熊本地震の前になるが、大学が耐震工事をしたことがある。かなり大がかりなもので研究室も一時的に引っ越すほどの規模だった。その結果、教室もリニューアルされ、一見すると新築の雰囲気が漂った。
新しい環境で授業をするのは気持ちが良い。ただ、一つだけ気になる現象が起きたような気がして、工事を請け負った業者の人に聴きたくなった。「みなさんのおかげで教室もきれいになりました。まるで新築ですね。その点では大感謝しています。ただ、ちょっとだけおたずねしたいことがあるんですよね。教室後ろの壁の中に契約には含まれていない『強力磁石』をこっそり仕込んだんじゃあないですか…」。もちろん、これは私の冗談話であり、実際にそんな質問などするはずもない。それで、「学生たちが教室の後ろの壁にへばりつくように座る」傾向があることを皮肉ったわけだ。
さらに「授業には数人の社会人も参加されているのですが、この皆さんは『磁性体』がなくなったのでしょうか、教卓の近くに座られるんですよね」などと、冗談を通り越して失礼なことまで付け加える。いやはや申し訳ございません。
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新たな「反省」 2018/08/03 Fri 5912 continued from yesterday
私の信条を載せたのは高校の卒業文集だが、その発想は高校二年生ころだったのではないかと思う。それも日記を追っていけばわかるだろうが、いまそんな時間はない。
ところで、冒頭の「あわてるな、人生はそんなに短くはない」からわかるように、そもそもは自分の「せっかちさ」をいさめるところに原点がある。私は子どものころ「落ち着きがない」と言われていた。それが70歳になろうとする今日まで続いている。
ほんの数日前のことである。教員免許更新講習のために天草のホテルに泊まった。熊本はありがたいもので海も山も温泉が楽しめる。この日も朝風呂に浸かった。私以外には二人しかいなかったが、そのうちの一人が湯から上がるとタオルで体を拭き始めた。視野の端っこに映るそのゆったりした行動が私の気を引いた。同性とは言え、裸で行っている動作をじっと見るわけにもいかない。しかし、とにかくスローモーションのように、大事な部分も含めてとにかくゆっくりとした動きなのである。私はお湯の中で感動しまくっている自分に気づいた。この男性と同じ目的のために私はどれほどせかせかしていることだろう。
また一つ、「わが人生で反省すべきこと」を発見したのであった。 |
早すぎ「人生訓」 2018/08/02 Thu 5911
「あわてるな、人生はそんなに短くはない。怠けるな、人生はそんなに長くもない」。これは私が信条にしているフレーズであり、自分の生き方を考える際の気持ちとしてずっと胸に秘めてきた。
ところが、このごろはすっかり年を取って、授業は言うまでもないが講演や研修でも、私が最年長という状況が当たり前になってきた。そこで不遜ながらも、仕事の終わりにこれを紹介することが多くなった。おそらく、その最初は私の熊本大学退職記念講演だったと思う。2014年3月21日のことである。因みに、この日の講演会については、下段のボタンをクリックするとご覧いただくことができる。
もちろん、私としては自分の信条を人様に押し付けるつもりは毛頭ない。ただ、一つの考え方として参考にしていただければという思いを込めてはいる。私は教員免許更新講習「対人関係スキルアップトレーニング」を担当しているが、このフレーズを「まとめの一言」としてご紹介してきた。
ところで、私がこの「信条」なるものを書いたのは、高校の卒業文集である。そんな年で「年寄り臭い人生訓」もどきのことを考えていたのだから笑える。
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スポーツと暴力 2018/08/01 Wed 5910 continued from 7/21
先月「昇華」を話題にした。それは「社会的に許容されない欲求や衝動を高次の活動によって満足させる」ことである。その意味で、スポーツは「昇華」の典型例だと言える。
たとえばボクシングは相手が倒れるまで殴り合う。そして実際に出血することは日常的であり、KOして気を失わせるのが最大の見せ場となる。これと同じことが日常場面で行われれば、加害者は傷害罪として刑罰を受ける。さらに、稀ではあるものの人命が失われることすらある。こうなると、一般社会では殺人罪に問われる大罪となる。
そもそも格闘技と呼ばれるものは、多かれ少なかれ相手を傷つける可能性をもっている。それが許されるのは明確なルールがあるからだ。格闘技には入らないだろうが、ラグビーやフットボールもボールという道具を仲介にしていながら、ほとんど格闘技に近い。その点で、問題になったアメフトの試合では、監督がルール違反を指示したことが認定された。
ルールを遵守していても相手を傷つける可能性のあるスポーツだからこそ、少なくともルールだけは死守することが求められるのである。とにかく勝つためには何でもありの人間がスポーツをするのは危険極まりない。
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