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| 窓側の楽しみ [80] 2025/01/31 Fri 10500 飛行機ではいつも窓側に座ります。今年の初フライトでも[雪の富士山]が目の前に現れて満足しました。熊本から向かうと左側の席ですが、条件がいいと羽田に着陸した後までずっと目に入ります。最初は下に見えていた富士山は三原山あたりから同じ高さに近づきます。そして、房総半島上空では富士山の方が高くなる感じがあります。また、雪が降った部分がグッと大きく見えてきます。因みに右側の席だとディズニーランドやスカイツリー、また都内のビル密集地帯が観覧できます。どちらにしても、窓側の楽しみはつきません。 そして帰りは左側が定番です。多くの場合、富士山が眼下にきます。セントレアや関空、大阪市、伊丹空港、淡路島と名所巡りの空気感です。そしておしまいは熊本空港に着陸する前にわが家が見えるのです。年を取っても楽しい限りです。 |
| 危うい情報の世界 [79] 2025/01/31 Fri 10499 Fテレビの記者会見は出張中に垣間見た。ホテルについて一風呂浴びてスイッチを入れると会見の生放送が映った。興奮したとしか思えない記者(?)が雛壇のトップを猛追求しているところだった。大学紛争時の大衆団交の雰囲気を思い出した。いわゆる「つるし上げ」である。すぐにチャンネルを切り替えようと思ったが、激怒している内容は聞いておこうと思ってそのままベッドの上に腰掛けた。どうやらFテレビの関係者の問題のようだった…。 その翌日だったか、その関係者に関わる情報を流した週刊誌が、当人が直接関わったことは事実でないとの釈明をしたらしい。何とも危うい世の中である。そもそもの情報の真実性が確認されないままに時間が流れていく。 |
| リーダーシップというもの [78] 2025/01/30 Thu 10498 心理学は人間の態度や行動を対象にしています。単純な話、人はどうしてこんなとき、こんな行動をとるのかを考えるわけです。その際に、その人間の特性と置かれた状況の双方が検討の対象になります。これについては、「遺伝か環境か」という大昔からの問いがあります。その結論は、「どちらも影響を与える」が[定番の正解]になっています。 これは病の場合も同じで、たとえばガンは遺伝的な部分もあるが、生活環境によって大きく影響されるというのが専門家の多くの[正解]です。ただし、その[割合]は様々あって、いずれかがより強く影響するということになります。その中には[確率50:50]も含まれるでしょう。それも[確率]であることに注意する必要があります。 そんな中で、リーダーシップはどうなのでしょうか。これにも「特性論」「状況論」「行動論」などいろいろありです。ここで「特性論」は[遺伝]に近いものになります。しかし、それも[状況]よって影響を受けることは言うまでもありません。そもそもリーダーシップをどう定義するかによって、議論も変わってくるわけです。そんなわけで「リーダーシップの理論は研究者の数だけある」と宣う[研究者]もいるのです。 |
| 教育実習生への期待 [77] 2025/01/30 Thu 10497 1月27日 [70] の続き 「学校にピアスなどおしゃれをしていた」 前回は[エクステ]でしたが、[ピアス]も登場しました。こうしたものは外から見えるので中学生も敏感に反応します。いつのころからか、就職の最前線では[リクルートスーツ]なる用語まで生まれました。。わたしはリタイア組ですから、現状は知りませんが、教育実習生ともなれば服装コードというか、一定の基準は伝えられているはずです。 そう言えば、前世紀の90年代、大学には[ガングロ]の学生もいました。これで教育実習にいけば驚天動地の大騒ぎになったでしょう。まあ、そんなことは、「天と地」がひっくり返ってもあり得ませんが。 ところで、いま[ガングロ]がわかる若者はいるでしょうか。そう言えば、[ヤマンバ]もワンサカいましたね。当のご本人たちも50歳前後でしょう。わたしは「ガングロは仮面を被って自分を隠している個性のない現象」だと思っていましたが、いかがでしょうか。 |
| 懐かしき役者たち [76] 2025/01/29 Wed 10496 1月3日 [07] の続き コロナ禍以来、劇場は遠のいて、映画はもっぱらWOWOWとNHK BSになっていましたが、このごろはYouTubeで旧作を観ているとのお話しをしました。その手始めとして「笛吹童子」を観たのですが、スクリーン上の役者たちが懐かしいといったらありゃあしないのです。 中村錦之介、東千代之助の若手を筆頭に、大物風格にあふれる大友柳太郎なんぞは「丹下左膳」イメージが頭に浮かびます。この映画では敵の親方ですが、月形龍之56介も渋い演技が記憶に残ります。また、吉田義男は基本的な悪役に徹していました。何分にも吉田の同姓ですから、小学生としては肩身の狭い思いもありました。かなり後になって彼が好々爺を演じているのを見てホッとしたものです。それが演技力というものでしょう。高千穂ひずるは概ねお姫様役だった印象があります。もうすべての人が鬼籍に入っています。ワクワクしながら映画館に行っていたわたしが後期高齢者なのですから…。 |
| 「4人の物語」(82) [75] 2025/01/29 Wed 10495 1月22日 [57] の続き Aが小学2年生の夏休み、8月17日金曜日の絵日記。天気:雨 気温20度 きょうおとうさんはあめにぬれて仕事に行きました。そして、手をふりふりうしろをみて行きました。うらのはたけのやさいやまめの木もたわれてしまいました。 絵には周り中が雨が降っていて、その中を雨合羽を着た父親がこちらを向いて手を振っている。まめの木も倒れている。もしやと思ってネットで検索すると、この日は台風9号が愛媛県の伊方町を襲っている。気温も20度とこの時期としては低い。「たわれた」は「倒れた」であるが、なんの修正もしていない。そんな言い方をしていたのだろうか。 ところで、A家には歴史的家訓(?)がある。それは、[家族が出かけるときは見えなくなるまでバイバイする]というものである。それは未だに墨守されている。 |
| eラーニング 考 [74] 2025/01/28 Tue 10494 学習の機会は多ければ多いほどいい。放送大学もある時期からBSで誰もが視聴できるようになった。いまさら単位を取る年でもないが、けっこう覗き見をする。わが仕事に関係する科目である心理学等に出くわすと、しばらく目と耳を傾ける。ただし、仕事とは関係のない文学や古代史なども興味深い。それでも、よほどのことがなければ録画はしない。 放送大学と並んで[eラーニング]がある。こちらとはほとんど縁がない。このごろは様々な組織、職種でこれが導入されている。そうした中で、わたしはちょいとばかり憎まれ口をたたいている。「eラーニングは、たとえば資格取得のために使わざるを得ないか、しっかりした目標と高い動機づけのある人には大いに役立つ。そのほかの人たちに対する効果にはいささかの疑問がある」と。もっとも、「やっているうち」にやる気が出てくることもあるだろうが、とにもかくにもキーワードは「動機づけ」ということである。 |
| 熊本市電 [73] 2025/01/28 Tue 10493 リーダーシップを仕事にして半世紀を超えました。そのトレーニングを含めてわたしのライフワークです。これに事故防止を含めた組織安全も重ねて仕事をしてきました。後期高齢者になってからも、お声をかかていただくと出かけています。その中心は、やはりリーダーシップ、対人関係、コミュニケーション、安全といったキーワードに関わるものです。 そうした中で、熊本市電のトラブルが頻発しているとのことで、その課題や問題点を検証する委員会が設置されました。わたしもその委員として参加したのですが、聴き取りやアンケートに基づいて報告書をまとめ、1月10日に提出しました。わたしは路面電車大好き人間です。これからも熊本城と映える市電が熊本の自慢になることを願っています。報告書は熊本市交通局のホームページで公開されました。組織安全に関心をお持ちでしたら、少しはお役に立つかもしれません。 お知らせ 一般向け / 熊本市交通局 |
| あーあ、上野駅 [72] 2025/01/27 Mon 10492 いつのころからか、品川駅が東京の起点になった感がある。とりわけ常磐線は上野駅で乗り換えが定番だった。東北地方からの就職列車で若者たちがやってきた。「何処かに故郷の香りを乗せて入る列車の懐かしさ…」。伊沢八郎の「ああ上野駅」は九州に住んでいる者にも「心のうた」だった。上野駅そのものは巨大化しているように見える。ただ、ターミナルとしての役割は失われて、通過駅化してはいないか。「あーあ、上野駅」、ちょと寂しいよ。 |
| 繰り返し、ああ、繰り返し… [71] 2025/01/27 Mon 10491 広島の原爆死没者慰霊碑に「安らかに眠ってください。過ちは繰り返しませぬから」と刻まれている。古代ローマの歴史家が「歴史は繰り返す」と言ったという。とりわけ前者の碑文は重い。それにしても、人間は「同じことを繰り返す習性をもつ動物」である。それも「愚かな過ち」を…。それは個人、組織・集団を問わない。別の言い方をすれば、「人間は学べない」ということである。いかにも暗い視点だが、絶えず自分たちの弱点を受け止めることを原点にした方がいい。 |
| 教育実習生への期待 [70] 2025/01/27 Mon 10490 1月23日 [59] の続き 「髪型をきちんとしていない先生がいた(エクステなど)」 後期高齢者は[エステ]ということばは知っています。ただし、これとても詳しいことは知らないも同然ですが…。この記述を見た瞬間に「[エステ]の]間違いかいな」などと勝手に推測してしまいました。ただし、確認はしないといけないと思って、ネットで検索したみました。すると、ちゃんとあるんですね。ただし、それでも十分理解してはいません。ともあれ、中学生はしっかり観察しているのですね。これだけでは「きちんとしていない」具体的なイメージは浮かびませんが、とにかく「きちんとしていなかった」のでしょう。教師は教える力だけでなく服装や髪型でも評価されるわけです。 |
| マスコミの語義 [69] 2025/01/26 Sun 10489 1月19日 [49] の続き 【マス‐コミュニケーション:新聞・雑誌・ラジオ・テレビ・映画などのマスメディアによって、不特定多数の人々に対して大量の情報が伝達されること。また、その媒体であるマスメディア。大衆伝達。マスコミ】(デジタル大辞泉) この定義は変えざるを得ない状況が生まれている。今や、ネットを通じて「不特定多数の人々に対して大量の情報を伝達する」のは、既存の「マスメディア」に限られないことは常識になった。いわゆる[インフルエンサー]と呼ばれる人々は基本的に個人である。そしてそうした人々がそれこそ[マス]のレベルで存在している。こうした状況では[マスコミニュケーション」のみならず、[マスメディア]の語義も変えざるを得なくなる。 |
| 単数、複数問題 [68] 2025/01/26 Sun 10488 1月24日 [62] の続き 先日、ハインリッヒの法則をピラミッドで表示した図を提示しました。その頂点は“Accidents”になっています。そもそもは「1件の“Accident”の背後には…」という話ですから、ここは「単数の“Accident”じゃないの」と中学生レベルの疑問が浮かびました。ただし、世の中で起きる「1件の事故」には、29件、300件の軽微の事故や報告されない出来事がある」というケースがワンサカあるから[複数]になっているんだろうと推測しました。そこで、ChatGPTに確認してみました。その結果、わたしが予想したような回答が返ってきました。わたしたちが学生のころは、こうした疑問を解消する手立てがほとんどありませんでした。なんともすごい時代になりました。 |
| 日記の中の母(54) [67] 2025/01/26 Sun 10487 1月19日 [49] の続き 1973年10月12日(金)の日記は、母の付き添いのことをそっちのけにして、市役所が住民台帳の閲覧を渋ったと文句を言っている。ただし、その日記の最後は次の文で締めくくっている。 しかし、一方住民台帳を見せることには色々な問題があるとは思う。今日はどうしても見なければならない立場からものをいってみたが、あまりにも気易く、自分の住所、年令を、あるいは家族構成をばらされてしまうのでは、困る場合も出てくるだろう。現代人は本音と建前の二面性がある。それは 大人の世界であり、やっぱり歪められた世界であろう、真の表現ができない。それは我々の宿命なのだろうか。 このときわたしは24歳だったが、個人情報の開示に一定の問題意識はもっていたことはうかがわれる。末尾の「本音と建て前」以下は、自分で書いた文章ながら真意がわかりにくい。調査会社には「役所の対応が悪くて情報がスムーズに得られなかった」と伝え、内心では「個人情報を許可なしで自由に取られるって問題ありですよね」と言わなかったことを指しているのかもしれない。 |
| 虚縁、空縁、網縁、あるいは超遠縁… [66] 2025/01/25 Sat 10486 1月15日 [40] の続き 血縁から地縁社会が生まれ、産業化ととも[組織縁]への転換が起きる。さらには[無縁]社会になった。 とまあ、こんな感じで[縁]の歴史が進んできたのでした。そして、今ではネットでつながる[縁]が大きな比重を占めるに至ったことには誰もが頷かれるでしょう。それは、目の前の人とではなく、生の息づかいのない関わりの[縁]です。バーチャル関係と言ってもいいでしょう。それは[虚縁]であり、あるいは[空縁]、ネットを通じている点に焦点を合わせれば[網縁]かもしれません。それこそ距離の実態から、[遠縁]、いや[超遠縁]としては、下手なダジャレですね。 さてさて、こうした[縁]の特徴を[虚]や[空]と断じるのは言い過ぎだろうと言われる方がいらっしゃるでしょうか。ただ、その映像も音声もすべてが[機械]を通していることだけは疑いありません。昨日の夕食で食べ過ぎた餃子のニンニクの臭いも伝わりません。パリッとした背広にフィットしたネクタイでありながら、下の方はステテコでもわかりませんよね。 |
| 「そんなつもりはなかったけれど」問題 [65] 2025/01/25 Sat 10485 1月19日 [50] の続き JALの機長と副機長のアルコール問題は現場から連絡が行っていたにもかかわらず、それが活かされなかったことはすでに取り上げた。その後、上層部がこの件を把握したが、乗 務直前の検査ではアルコー ルが検出されなかったなど として、国土交通省への報告事案には当たらないと判断していたとの報道があった(1月23日 熊本日日新聞)。そうしたことから、機長が複数の同僚に謝罪 のメールを送っていたが、上層部は受信者に国への報告事案ではないといった理 由で口外しないよう求め ていたという。 広報担当者は「隠蔽 する意図はなかった」としているが、記事によれば「国交省に報告すべき事案」だったと読める。これでは、現場で連絡した人たちの声もなかったことになるのだろうか。今の時代、後になっていろいろなことが出てくる。 |
| 続 “ignore”と“neglect” [64] 2025/01/24 Fri 10484 1月22日 [58] の続き さて、[Copilot]によれば、“neglect”は、「何かをあるいは誰かを気にかけたり注意を払ったりする義務や責任があるにも関わらず、それを怠ること」との意味を含んでいると返してきました。その例として、親は子供が必要とする適切なケアや注意をしなければならないのにそれを怠っていることを挙げています。 これに対して、“ignore”は、「意図的に何かあるいは誰かに注意を払わないこと」を意味しているといいます。ただし、それが「必ずしも義務や責任を含むわけではない」という点で、“neglect”との違いがあります。その例として電話を無視する場合、それに出ないことを選択しているだけで、電話に出る義務があるというわけではないと説明してきました。 英単語を紙の辞書で引いていた時代には、こうした微妙な違いはなかなかわかりませんでした。 |
| 超高齢社会の[嘘] [63] 2025/01/24 Fri 10483 1月20日 [52] の続き 熊本県内のある市で88歳の男性が自宅で顔などを負傷した。アパートを訪 れた業者が「男性が頭から 血を流している」と119 番した。警察署は男性が「何者かに殴られた」と話したことから傷害事件の可能性があると みて調べていた。ところが、その後、詳しく話を聞くと「自室で転倒して加賀をした」と話を変えたらしい。室内の状況と矛盾しないという。ただ、それだけの記事だが、一人暮らしだったように読める。高齢の時代、「嘘をつくな」と怒るよりも、88歳の老人に嘘を言わせた理由があるのだろうなあと思った。 |
| 「自己満足力」考(11) [62] 2025/01/24 Fri 10482 昨日 [60] の続き わたしはハインリッヒさんが書いた1931年の原著には目を通していませんが、“SKYbrary”がそのホームページに興味深いピラミッド図を挙げています。因みに“Skybrary”では航空安全に関する情報を提供しています。その図 にはトップに“Accidents”があり、その下に“incidents”がきます。さらにピラミッドの基盤が“unreported occurrences”になっているところが興味深い点です。今日の日本ではこの基盤部分を[ヒヤリハット]に対応させていることが多いのですが、それが「報告されなかった事象」という点がポイントでしょう。ハインリッヒさんが調査をしたのは100年近く前のことです。そのときも聴き取りなどで「こんなことがあった」「あんなことがあった」、「だけど誰にも言っていない」ことがワンサカ出てきたのでしょう。こうした「何も起きなかったささやかなケース」でも「言った方がいい」という気持ちになる。そして、これを「よく言ってくれた」と評価するされるだけでなく、その発生を抑える方策を真面目に議論する空気が必要になりますね。 これで、「自己満足力 考」シリーズはおしまいといたしましょう。 |
| 聞くだけでいいの? [61] 2025/01/23 Thu 10481 「朝聞道、夕死可矣(朝に道を聞かば、夕べに死すとも可なり)」[論語 里仁第四] 一般的には「人生の真理や生きる意味を理解できたら、その日のうちに死んでも悔いはない」とされています。わたしとしては「理解できた」だけでいいのと孔子さんに確かめたくなりまる。組織の安全について仕事をしていると、「理解すること=行動・実践すること」は成り立たないからです。せっかく朝方に「真理」を得たのであれば、夕方までそこそこ時間があります。その「真理」を昼間のうちに「行動化」して、それに自分なりの満足感が得られれば、夕方にあの世に逝ってもいいなと思えるでしょう。 ついでながら、「聞く」のは誰からなのでしょうね。まあ、「天の声」もありですが、それはほとんど「自分の声」に近いかもしれません。やはり、先達や身の回りの人々から、とりわけ尊敬する人物からの方が「決まり」そうですが…。 |
| 「自己満足力」考(10) [60] 2025/01/23 Thu 10480 1月20日 [52] の続き [ハインリッヒの法則]として広く知られている[重大事故:軽微な事故:ヒヤリハット=1:29:300]は経験則という表現もあります。ともあれ、わかりやすくインパクトも十分です。わたしとしては、ハインリッヒさんの法則で強調したいことがあります。それは、[法則]が記載されたのは1931年に出版された“Industrial Accident Prevention: A Scientific Approach”ということです。わたしは講演や研修で、組織の不祥事や事故防止に関連して[不易と流行]という言葉を好んで使っています。これは芭蕉が俳諧スピリットを語った際に引用したものです。本コラムでも触れていますので詳細はカットしますが、世の中の事象を「不変・普遍」の潜在的基盤と「その時々の状況によって変わるもの」の双方の視点から捉えることが大事だと言うことです。 |
| 教育実習生への期待 [59] 2025/01/23 Thu 10479 1月21日 [54] の続き 「自分の競技の2つ前に入退場門に行っていなかった」 どう見ても体育祭のときの話です。教師としては「競技の2つ前までに集合」が大原則となっていたのでしょう。実習生も生徒たちにそのことを強調していた可能性があります。つまりは、「人には言うのに、自分はいい加減」という気持ちが出たのだと思います。その実習生にもいろいろ事情はあったに違いありません。それでも、目に見える行動や結果で評価されるわけです。まあ、世の中はなかなかむずかしい課題にあふれていますよね。ただ、少なくとも「他人に厳しく、自分に甘い」とは言われない方がいいでしょう。 いま話題の某テレビ局の記者会見が批判されるのも、そこを突かれているのですよね。 |
| “ignore”と“neglect” [58] 2025/01/22 Wed 10478 昨日 [55] の続き ポツダム宣言で“ignore”が出てきたついでに“neglect”との違いもチェックしてみました。英語の学習のつもりでマイクロソフトの[Copilot]に“What's the difference between neglect and ignore?”と入力しました。これまた[チャットチャットGPT]に並ぶAIです。すると直ちに回答が返ってきました。“Great question! While "neglect" and "ignore" might seem similar, they have distinct meanings and connotations.”まずは「素晴らしい質問です!」とほめてきました。これには“Great response!”と返したくなりますね。まずは相手のことを評価する。コミュニケーションのとっかかりとしてけっこうやるではございませんか。 |
| 「4人の物語」(81) [57] 2025/01/22 Wed 10477 1月15日 [39] の続き Aが小学2年生の夏休み、8月14日の絵日記。 もじのせんぺいはやすいです。ぼくが「せんペいおくれ。」といって五円やると四つくれたので、もってかえって□□ちゃん(従妹)と二つずつたべました。 [せんぺい]は[煎餅]のことだが、どの程度の大きさだったのだろう。Aには大きさはけっこうなものだが薄くて軽く、中心に青のりの粉末をまぶしたものが蘇る。ここで「おくれ」とは「しておくれ」といった接尾語的な使い方をするが、北九州あたりでは、そのまま「ください」「ちょうだい」といった意味をもっている。 |
| タレントN問題(1) [56] 2025/01/21 Tue 10476 某テレビ局の問題が騒がしくなってきた。どうやら看板タレントの性加害が原因のようだ。わたしは、これまで「テレビっ子」「テレビ兄ちゃん」「テレビ学生」「テレビ青年」「テレビおじさん」「テレビ中年」を経てきた。しかし、かなり前から「テレビ離れ」で、「テレビ爺ちゃん」にはなれない自分がいる。 そんなことでNというタレントのことは、ときおりテレビの画面で素通りする程度では知っていた。ずいぶん前に人気グループから独立して、もっとも成功した人物だろうくらいの認識でいた。それでも、あるとき[重病]とも思われる時期があった。そうした情報はブラウザから意図せずとも目に入ってくる。そうなると、「年齢はわからないが、大変だろうなあ」くらいの思いはあった。そんなことで、本人が復帰したこともブラウザで知ったときは「よかったじゃないの」と思った記憶がある。 |
| 黙殺の英語 [55] 2025/01/21 Tue 10475 言葉は歴史と文化を背負っています。それは個人にも当てはまります。ですから、日常の会話でも、厳密には一人ひとりが「異なる言葉」を使っていると考える方が正しいのです。したがって「100%通じる」ことなどありません。ましてや外国語との間に壁があることは当然です。太平洋戦争末期、日本はポツダム宣言に対して「黙殺」と回答しました。この「黙殺」は英語としては[ignore」、つまり「意図的に無視する」ということです。これを、海外の通信社が[reject]と報じたために「拒否」と受け取られたというのです。このとき、記者が日本語の意味合いを[ignore]したのか、あるいは日本語の理解が語彙力が足りなかったのかは知りません。ただ、これが原爆投下の口実にまでつながった可能性は否定できないでしょう。 |
| 教育実習生への期待 [54] 2025/01/21 Tue 10474 1月17日 [45] の続き 「黒板の字が見えにくかった」 これは板書の技法に関わります。わたしは、学校の先生方がチョークで黒板に上手に字を書いているという印象があります。今では生の授業を見る機会はほとんどなくなりましたが、それでも年に2回ほどは教室に出かけています。それは、小学校と中学校で「学校運営協議会」のメンバーになっているからです。国語の授業では縦書きをじつに上手に書かれるわかです。これは実習生の授業に対する中学生の声です。もう練習するしかありません。なお、この評価は文字の巧拙だけでなく、黒板上の配置やバランスにまで広がっていきます。もっとも、このごろは電子黒板あるものが活用されていますから、授業の景色も変わってきました。 |
| 靴がない! [53] 2025/01/20 Mon 10473 長年に亘って講師を務めてきたある学校の講義が終わったあと、手土産にお弁当をいただいて退出しました。それから熊本の北部、おそらく玉名あたりに向かう道を歩いていました。しばらくすると食堂が眼前に現れてたのです。 わたしはそのままお店に入りカツ丼のようなものを注文しました。その瞬間に、お弁当をもらっていたことを思い出しました。ともあれ丼を食べ終わってお金を払おうとすると、店主が自分の父親に会ってほしいと言うのです。 とくに断る理由もなくしばらく待っていました。そこで現れた人物を見て仰天しました。わたしが熊本に来た際に上司になった教授でした。もうずいぶん前にお亡くなりになったはずなのですが、ご健在だったのです。 それからわたしは食堂を退去しようとお店の入り口に行って、また驚きました。そこにあった靴箱にわたしのものがなかったのです。誰かが履いていったのでしょうが、これでは困ると、わたしは声を張り上げて絶叫したのです…。 その瞬間だったと思います。自分が27,000+数百回目の[蘇り]をしたことに気づきました。 |
| 「自己満足力」考(9) [52] 2025/01/20 Mon 10472 1月3日 [07] の続き さて、[ハインリッヒの法則]です。これは安全や事故防止を考える関係者にとっては[いの一番]に登場するもっとも知られた[法則]です。それは「1件の重大事故の背後には、重大事故に至らなかった29件の軽微な事故が隠れており、さらにその背後には事故寸前だった300件の異常、いわゆるヒヤリハット(ヒヤリとしたりハッとしたりする危険な状態)が隠れているというもの」です(HRpro)。ハインリッヒ氏は保険会社で統計の専門家として仕事をしていたようです。保険会社は災害や事故が発生した際に加入者に保険金を支払います。そのため、保険料を決めるために問題が発生する可能性、さらには確率について検証しておく必要があったのです。 |
| 「真昼の暗黒」(13) [51] 2025/01/20 Mon 10471 1月18日 [46] の続き 「検察官側の罪人」(2018年)という映画がありました。その中で、二宮和也が扮する検察官が容疑者に対して暴言と暴力的な行為を繰り返すシーンがありました。わたしは映画を観ながら、やや過剰な演出のように思ったのでした。そもそも録画が制度化されているのです。そんなシーンが表に出れば大問題になるでしょう。 ところがつい先だって、映画のような状況が現実の裁判で公開されました。テレビのニュースでも繰り返し流されていましたが、机を叩いて怒声を発するは、脅しにしか聞こえない暴言を吐くといった具合です。あの映画は過剰な演出ではなく現実だったのです。 |
| 届いてもアウト [50] 2025/01/19 Sun 10470 JALのパイロットが規定を超える飲酒をしたことを隠して運行したことが問題になった。これについて、「『パイロット飲酒問題』で届かなかった現場の警告」との見出しの記事があった(東洋経済ON-LINE)。それによれば、副機長が機内での客室乗務員らとの出発前打ち合わせの最中に嘔吐していた。これを見聞きした客室乗務員や整備士が、運航を再考するよう、機長や空港所長に強く進言していたという。 言葉の綾があることを承知で言えば、「現場の警告」が「届かなかった」のではなく、「届いたが採用されなかった」のである。わたしの「組織トラブル2要因仮説:[言いたかったけれど言えなかった][言ったけれど聴いてもらえなかった]」における後者の典型的なケースである。JALのアルコール問題は素人目には[繰り返されている感]がある。JAL生え抜きではない、室乗務員からトップの座に就いた女性社長の手腕に期待していたのだが…。 |
| 日記の中の母(53) [49] 2025/01/19 Sun 10469 1月12日 [31] の続き その間は□□(妹)がいてはくれたものの、母はほっぽりかし。その上このような状況で東京との練絡がうまくゆかず、寮を通しての間接コミュニケーションでの通話は2,000円をも要してしまった。何のことはない区役所が何も言わなければそれですんでいたのに、こんなことで、とうとう一日が回転してしまった。今はもう8時半、あと30分で消燈だから、もう仕事にならない。実際忙しい一日であった。 病院の母親のベッドの横で付き添うことが日常化していた。それまでの日記はこれに伴うことで占められていた。ところが、この日ばかりは、母のことは置いて、市場調査に関わるトラブルの内容で大学ノート1頁を超えている。しかも、この日の日記はさらに続く。 ところで、東京にある調査会社との連絡もままならず、東京にある調査会社との電話代が2,000円にも達している。今から50年以上も昔のことだが、長距離電にお金がかかることは当時の常識だった。 |
| 生命の誕生 [48] 2025/01/18 Sat 10468 人間の体は単細胞が無数と言えるほど集積されててできあがったのです。その正確な数はおろか、大体の数もけっこうあやしいものです。ともあれ、37兆個という試算があるそうです。あくまで試算です。とりあえず37兆個として、単細胞の生きものから見れば[無数]と言っていいでしょう。それに、はきりした数がわからないのですから、「正確な数は言えない(無い)」として、[無数]と呼ぶのもおもしろくはございませんか。とにかく、[いろいろな事情から]、まずは[細胞]なるものが地球上に出現したのです。そのとき地球上にあった元素が合体したり、それがまた分離したりしながら、おそらくまったく偶然に外界と情報のやり取りをするものが出来上がったのでしょう。つまりは[閉じた]まま[外の世界]と情報交換するということは[生きている]ことにつながります。 じつは、リーダーシップの[特性論]と[行動論]について考えてみようと思いついてこれを書き始めました。しかし、それが生命の誕生にまで遡ってしまいました。このお話、ここまで読んでいただいて、まことに恐縮ですが、連載などはしない方が良さそうだと[大後悔]しはじめました。もう終わりが予測できないからです。[お詫び] |
| 続々 入試監督 [47] 2025/01/18 Sat 10467 昨日 [44] の続き それにしても、机上に置いたはずの時計がなくなったと気づいたときの落ち着きぶりは、どう解釈すべきなのでしょうか。「ここで慌ててはいけない。まずは試験をちゃんと受けよう」。こんな判断があったとすれば、これはもう[判断力]というよりは[精神力]と言うべきでしょう。しかし、いまや周りにはモノがあふれている時代です。そんな中で、ひょっとして「まあ、なくなったら仕方がないや」と考えた可能性も[0]ではないかもしれません。その場合は、時代のなせるものということになるのでしょうか。 もちろん、そのときわたしはすぐに預かっていた時計をご本人に渡しました。 今日から共通テストです。受験生のみなさん、ご健闘を祈ります。 |
| 「真昼の暗黒」(12) [46] 2025/01/18 Sat 10466 昨日 [43] の続き いつからはじまったのかは知りませんが、アメリカでは警察官の制服にカメラが装着されています。そして、犯人を確保するときの映像までニュースで流されます。その結果、警察官が不当と思える暴力の行使や発砲があれば、これも明らかになるわけです。 同様に取調中のすべてを記録すれば、不当な[脅し]や[すかし]はなくなると一般的には想像します。もっとも、[脅し]と判断する基準については意見が分かれるかもしれません。そもそも「質問されること」そのものが[脅し]と感じられる人もいるはずです。とりわけ、日常場面から隔絶された部屋で、プロから問われるのです。一般人にはそれだけで心理的圧迫は強烈です。 |
| 教育実習生への期待 [45] 2025/01/17 Fri 10465 1月15日 [38] の続き 「何を伝えたいのか、もっと具体的に簡潔に説明して欲しかった」。 教師の役割行動にに対する単純かつ明解な期待です。これは教育実習生に対する中学生の期待にとどまらないでしょう。世の中で行われている無数の会議でも、何を伝えたいのかがわからない事例が蓄積され続けています。 その昔、枕詞に「早い話が」を付けて、意図的に「この上なくゆっくり」話すお笑いネタがありました。わたしは日本語を前置き語、英語を後付け語と呼んでいます。あれやこれやと状況を説明してから本題に入るのが日本語、まずは結論を言ってから、その説明を加えるのが英語というわけです。いずれも、長所と短所があるでしょう。わたしとしては、結論先行、説明後付けの方が効率がいいいと思います。ただし、それが問題を起こさない[対人関係]を築いておくことが前提です。 |
| 続 入試監督 [44] 2025/01/17 Fri 10464 昨日 [42] の続き 机上に時計を置いたまま部屋を出て、次の試験のために自分の座席に戻ってきた受験生は、ほんの一瞬だけ時計を探す様子を見せました。それがないとわかると、なんと、鞄の中から別の時計を出したのです。しかも、それ以上、消えてなくなった時計を探そうとしているように見えないのです。正直なところ、これには驚きました。 複数の時計を準備していることは危機管理がきちんとなされていると感心します。そもそもわたしたちの時代は代替の時計を持参するなどといった余裕はありませんでした。もっとも、時計を置いたまま受験室を退出する点では、危機管理意識が高いとも言えませんね。 |
| 「真昼の暗黒」(11) [43] 2025/01/17 Fri 10463 昨日 [41] の続き 容疑者が取り調べを受ける場所は外部からの隔離され、情報も制限されています。そもそも、物理的に閉鎖されていることから、「逃げられない」という気持ちも働きます。その結果として心理的に追い込まれてしまうのは、普通の神経を持った者であれば、当然です。そうした状況下では[脅し]や[すかし]が効果を持ってくることは容易に推測できます。そして、それが行き過ぎると「自白の強要」といった問題が生まれるのです。これを防ぐために、取り調べの模様をビデオに記録しておこうという話は相当昔からありました。その際に、すべての過程を録画するべきだとする立場と、記録は限定的にすべきだという意見が交錯していた記憶があります。 |
| 続 入試監督 [42] 2025/01/16 Thu 10462 1月12日 [33] の続き 試験は科目ごとの試験が終わるたびに受験者には部屋から出るよう指示します。その際には、忘れ物をしないようにと伝えるのですが、それでもモノが置いてある机があちこちに出てきます。あるとき、そこに時計を置いたままの受験生がいました。これが紛失することにでもなったら大変です。そこで、わたしは一時的に預かることにしたのです。そして、次の時間がやってきました。件の受験生は、席に着くと、時計を探す動作をしています。それを見て、わたしが時計を持って行こうとしたのは言うまでもありません。ところが、その瞬間に目を疑うことが起きたのです。 |
| 「真昼の暗黒」(10) [41] 2025/01/16 Thu 10461 1月14日 [37] の続き 映画では警察が、当初から複数犯だと決めており、最初に逮捕した一人に自白を迫ります。このまま人をかばうと自分だけが死刑になるぞと脅すのです。そうした状況が続いた後で、彼は日ごろからつき合いのあった4人の名前を挙げます。そして、主犯とされた人物は拷問を加えられるのです。捜査を担当した数人が入れ替わり立ち替わりで柔道技のようなもので投げつけるカットが続きます。 映画ではその場は道場でした。そもそも道場は、柔道や剣道など、心身ともに鍛える神聖な場所です。わが国の伝統的ないわゆる武道は、礼に始まり、礼に終わることが基本になっています。それは[心技体]の一致を追求するのです。そうしたところで、拷問となれば神棚の神様は何とおっしゃるでしょう。これは映画での設定ですから、実際は違ったのかもしれませんが。 |
| 血縁・地縁・組織縁、そして虚縁へ [40] 2025/01/15 Wed 10460 わたしが[組織縁]という言葉を本コラムで初めて取り上げたのは2010年1月31日です。 人の歴史は[血縁]という集団を基礎にして[地縁]による集団が形成された。それは[社会集団]といえる。そのうち産業化による人口移動の結果、[組織縁]が人の考え方や行動の決定因として作用するようになった。 とまあ、そんな内容です。そして、世紀末には[組織縁]も危うくなり、とうとう[無縁社会]が到来した。そうした話を今世紀初めから授業ではしていたのです。ところが、あるときNHKが[無縁社会]というタイトルの番組を流したのです。そうなると、公的には「わたしが先に言い出したんだぞ」とは言えなくなります。そのときの気持ちも含めて書いたのが15年前のことでした。 |
| 4人の物語(80) [39] 2025/01/15 Wed 10459 1月8日 [20] の続き Aが小学2年生の夏休み、8月13日の絵日記の続き。 門司の叔父宅にお盆で出かけた。このときは「3日泊まる」と決めていたようだ。家族のことは触れていないが、墓参りの時期で、「Aだけ一人」は考えにくい。叔母から酒を買ってくるように言われた。絵日記には子どもらしき5人が描かれている。そのうち一人は女の子で、4人の男の子にはかなりの身長差がある。叔母の家には3人の男子と2人の女子の子どもがいた。Aにとっては従姉妹だが、年齢から推測すると、もっとも低いのがAだろう。 ともあれ、Aの叔母の[お買い物依頼]は、酒屋はもちろん、スーパーでも「20歳未満の方へのお酒の販売は致しません」といったステッカーが日常の光景なっている今日では考えられない。 |
| 教育実習生への期待 [38] 2025/01/15 Wed 10458 1月7日 [17] の続き 「言葉の間違いが多かった。少しジョークとかを入れてもらったらおもしろい授業になるだろうなと思った」 そのときの授業科目がわからないが、国語であれば、けっこう厳しい。コメントする側は中学生だが、未来の教師に対する指摘である。プロのアナウンサーが「えーッ」と絶叫したくなる発言をする時代である。そのおかしさにも気づかない。そんな社会状況で、教育実習生もつらいよね。これにジョークの期待まで加わると、これまた大変だ。今度は「ジョークがおもしろくなかった」「レベルが低かった」といった声が出てくることも覚悟しなければならない。 |
| 「真昼の暗黒」(9) [37] 2025/01/14 Tue 10457 昨日 [34] の続き この映画のすごさは、その当時[裁判]が継続中に製作されたことです。強盗殺人を主導したとして死刑の判決を受けた1人が最高裁に上告していたのです。そもそも「真昼の暗黒」は、実際の事件を担当した弁護士の正木ひろしが書いた「裁判官」を映画化したものです。これを受けて脚本を書いていた橋下忍は、今井正監督に「『絶対に無罪』という線でいきたい」と語っています。こうしたことから、二人は「もし有罪だったら二度と映画は作らない」と覚悟したといいます。これには最高裁から映画化に対する圧力がかかっています。また、国会でも議論されています。 わたしが14インチのテレビで観たのは中学生のときですから、こうした世の中の動きは知りませんでした。なお、本日の内容はウィキペディアによっています。 |
| 日記の保管先 [36] 2025/01/14 Tue 10456 (1967年7月26日水曜日)五号の終りにあたって 貴重な受験生活を載せた4号と大学生活の新鮮な記録の5号を書き終えたところで日記を振り返ってみると、もうあと2、3ヶ月で3年間1日も欠かさずということになるのである。そこで私の頭にきたのは、こんな寮にこんな大切なものを置いているのはおかしいので、と言うより正直なところ危ないので家に持ち帰って保存しようと考えた。そこで5号までまとめて袋にとじ込めることにしたのである。実はまだこの5号も終わってはいないのだけれど、ついでに入れることにした。7月26日水曜日 著者記す。 わたしは高校1年生だった1964年11月19日から毎日日記を書いていました。これは、そのノートが5冊目を終えた日に書いたものです。わたしが入居していた寮は、とにかく超古の木造で、いつ火事になってもおかしくない状況でした。日記用のノートはまだ 11ページ残っていましたが、夏休みの帰省にあわせて自宅に保管することにしたのです。 |
| 続「情報というもの」 [35] 2025/01/13 Mon 10455 1月11日 [31] の続き 情報と言えば、アメリカの大統領選挙も事前の報道とは異なっていました。トランプ氏とハリス氏が[接戦]と喧伝されていました。数日では決着がつかないなどとまで言われていました。ところが蓋を開けて見ればトランプ氏の圧勝でした。しかも復活して大統領になるのは132年ぶりの二人目だそうです。いやはや、「情報というもの」について考えさせられました。 ともあれ、こうした結果を見ると、民主党政権の政治がアメリカ国民にとっては最悪だったのでしょうね。そんな情報は、アメリカと言えども「遠い外国」のことで、ある意味ではほとんど知らないわけです。わが国の政治状況だって、海外の人には関係のないことに違いありません。 |
| 「真昼の暗黒」(8) [34] 2025/01/13 Mon 10454 昨日 [32] の続き 「真昼の暗黒」で鮮烈に記憶があるのはラストシーンです。主犯とされた人物が死刑の判決を受け、警守に羽交い締めにされながらも、「まだ最高裁がある」と絶叫するところです。映画を観るとそれは母親と面会する場面でした。目と目を合わせるだけで言葉も出ません。そして、母親は面会室から立ち去っていきます。その母親の後ろから、彼が「まだ最高裁があるんだ」と2回絶叫してエンドマークに替わります。警守は2名でした。細かいことは消えていますが、「まだ最高裁がある」との訴えは鮮明に憶えていました。 ところで、この場面で流れている音楽は悲しみを誘い、こころを揺さぶります。現実の場では音楽はありません。また、このタイミングでの絶叫が脚色であるのかどうかはわかりません。ともあれ、音楽の力の強さに圧倒されます。そして同時に、それが強烈であればあるほど、音楽の怖さも感じます。 今回は、思いもよらず「映画」そのものを観ることになり、映像の記憶は何十年たっても残っていることを実感しました。 |
| 入試監督 [33] 2025/01/12 Sun 10453 受験の季節になりました。今年は記録史上、インフルエンザが最悪の情勢だといいます。すべての受験生がベストコンディションで受験できることを願うばかりです。 もう20年以上も前の現役時代のことです。大学入試センター試験の監督をしたときに書いたメモ書きが出てきました。そのときは2日間にわたって監督の仕事をしました。いつものことながら、会場には緊張の空気が充満しています。試験に当たっての注意など事前の説明が終わって開始のチャイムが鳴るまでの数分間は静寂そのものにまります。それはもう、つばを飲み込む音まで響き渡りそうなのです。この時間があまりにも長すぎると受験生もきつくなるでしょう。そうかといって、その時間を短くするためにゆっくり説明していてチャイムが鳴ってしまうと、これまた大問題になります。「□□大学で開始時刻が遅れる -監督者の説明終わらず-」なんて見出しが目に浮かびます。監督者はマニュアルを読むだけでなく、このあたりのバランスを考えなければならないのです。 |
| 「真昼の暗黒」(7) [32] 2025/01/12 Sun 10452 昨日 [28] の続き 「真昼の暗黒」には[早送り]と併せて[スローモーション]も挿入されます。老夫婦を殺害する厳しい場面ですが、5人の共犯だと[自供]した1人の話では5人交代で夫に斧を振り下ろしたとされていたのです。そこで、この場面では5人が入れ替わり立ち替わりで斧を渡すシーンがスローモーション化されていました。わたしの60年前の記憶の中にスローモーションは残っていませんでした。監督は今井正ですが、こうした映像の組み合わせはプロフェッショナルさを感じさせます。因みに、衣服に被害者の血がついていたのは、[自供した1人]のものだけでした。これは脚色ではなく、現実の裁判でも明らかにされたと思います。 |
| 日記の中の母(52) [31] 2025/01/12 Sun 10451 1月5日 [11] の続き 市場調査のため住民基本台帳の閲覧は「拒否まではできない」との回答を得た。そこで、小倉区役所に向かった。1973年10月12日の日記は続く。 小倉区役所では□□(妹)が言ったほどのことはなかったけれどもし、渋り渋りにOKとなった。福岡などでは一冊50円位で閲覧できるが、こちらは大変な厳しさだ。しかも一人記入で40円というから正規のサンプルとして一地区20名が設定されているから1枚で800円という法外さである。 今から半世紀前はこうした状況だった。今日の基準では福岡よりも北九州の方が個人情報開示に慎重だったことになる。台帳から抽出した情報を元に調査票を持って戸別訪問していたのである。この時代を知らない人は誰もが「あり得ない」と驚き、また「ひどいことをするもんだ」と眉をひそめるに違いない。 |
| 「情報]というもの [30] 2025/01/11 Sat 10450 カナダのトルドー首相が辞任するということです。世界の中でも若きリーダーで、先だってはトランプ氏の[妄言(?)]を受けて直接話に出かけたニュースも流れていました。辞任の原因はスキャンダルや物価高などの問題で支持率が激減したことにあるようです。また、少数与党で不信任案が可決されることもありそうだと言います。ともあれ、少なくとも日本の一般ピープルであるわたしはそんな事情まで知るはずもありません。そこで、このニュースに「えっ」と軽く驚いたわけです。 そんな具合ですから、わが国の政治状況など世界の人々が知らないのは当然です。情報があふれる時代、わたしたちは沢山のことを知っているようで、ほとんど知らないんですよね。どちらかというと、[そうだよね]と思う情報だけ知っていたりして。ともあれ、そうした事実を知っておくことが大事なのでしょう。 |
| 「自慢話」考 [29] 2025/01/11 Sat 10449 アメリカの鉄鋼王と呼ばれるカーネギーの墓碑銘が「おのれよりも優れた者に働いてもらう方法を知る男、ここに眠る」であることはご存じの方も多いと思います。いつでしたか、本コラムでも取り挙げたことがあります。これを見て、なんと謙虚な人であることよと言いたくなります。ところが、この「言葉ほど大きな自慢はない」と評した人物がいます。こちらもよく知られたドラッカーです(TOP MANAGEMENT)。なあるほど、ものごとの評価は多面的で奥の深いものです。カーネギーが83歳で亡くなったのは1919年のことです。それから100年を超えても引用されるのですから、お墓の中から、「みなさん、わたしってすごいでしょう」と[自慢]しているかもしれません。 |
| 「真昼の暗黒」(6) [28] 2025/01/11 Sat 10448 昨日 [26] の続き わたしは、映画の中で「早送り」の場面があったことを憶えています。この技法は人の動きが早まるため、滑稽な印象が強くなります。それを老夫婦殺害の場面で使ったのですから、記憶に残るのは当然かもしれません。これは裁判で弁護士が事件当夜の模様を述べる際に出てきます。検察側が提示した「短い時間」に犯罪が行われるためにはこのくらいのスピードで犯罪が行われなければならないと訴えたのです。 今回、YouTubeで60年ほど経って、改めてオリジナルを観ました。やはり、わたしの頭に残っていた[早送り]のシーンはしっかりありました。このときは映画の裁判所内で被告たちも含めて「そんなことはあり得ない」といった笑いが起こった場面が続きます。本当の裁判でどうだったのかわかりませんが、映画を観ている人たちには[早送り]の映像効果があったと思います。 |
| わたしとグループ・ダイナミックス(39) [27] 2025/01/10 Fri 10447 昨日 [25] の続き 最後に「集団止考」についても考えました。優れた能力を持つメンバーから構成される集団であっても、賢明な意思決定をするとは限らないという話題です。それが現実化した代表的なケースとして、アメリカのケネディ政権が発足して間もない時期に起きたキューバ侵攻作戦の失敗が挙げられます。これはわたしのYouTubeにも入れていますので、お時間がありましたら、[表紙]の[YouTube]からご覧ください。 ともあれ、有能な人々が集まって、そのまとまりが強いほど、自分たちの倫理観や道徳観に絶大な価値を与え、危険な選択をしがちになるのです。また、閉鎖的な心理に陥り、客観的な自己評価ができなくなることもありそうな話です。その結果、相手を偏見に満ちた目で見るのは当然の流れでしょう。そうして、集団の価値観から逸脱する発言も抑制されて、ついには信じがたい決断をするわけです。わたしたちは、こうした集団の特性というか、弱点を知っておかなければなりません。「弱味を知る強さ」こそが、健全な組織に欠かせない要件なのです。 これで、2005年9月から10月にかけて5回に亘った講座内容の[思い出話(?)]がおしまいです。 |
| 「真昼の暗黒」(6) [26] 2025/01/10 Fri 10446 昨日 [24] の続き この連載で、わたしが中学生のころ「真昼の暗黒」をテレビで観たことは挿話になるはずでした。その内容は、半世紀以上も前のことなのに、いくつかのシーンを憶えているという話題につながるわけです。 まずは、犯人が殺人を犯した後に床下から逃走する」ことです。それは夫婦げんかの末、妻が夫を殺害し、自分も鴨居に紐をかけ首を吊って自死するという偽装工作をしたからです。そこで、普通の出入り口は締まっていることにする必要があることから、床下に潜って這い出たのです。 |
| わたしとグループ・ダイナミックス(38) [25] 2025/01/09 Thu 10445 昨日 [22] の続き 組織のトップが現場第一線で働く人たちの仕事場に出かけて声をかける、話をする。それは、当時の欧米諸国では想像もできないことだったのです。とにかく、階層が重なるごとに壁が重なり、コミュニケーションが阻害されていたのです。それが心理的にもお互いを遠ざけ、相互の理解などあり得なかったでしょう。それは、わたし自身も体感した1970年代から80年代の日本でした。 それから長い時間が経過し、あのゴーン氏が日産の社長に就任したころ、、働く人々との会話を重視していることがしばしば報道されていました。それは、まるで日本に経営革命を導入したかのような雰囲気が漂っていました。そうした記事を取り挙げて、わたしは授業や講演で、記事を書く人たちは、20年ほど前の日本の状況について勉強していないと、けっこう興奮して話していました。ゴーン氏の行動は日本人のDNAに刻まれたノウハウだったのです。日本人が働く人々を大事にする気持ちを失いはじめたのは、いつのころからなのでしょう。 |
| 「真昼の暗黒」(5) [24] 2025/01/09 Thu 10444 昨日 [21] の続き 映画「真昼の暗黒」を題材にしたことから、Webで検索してみました。わたしは、その結果に大いに驚いてしまいました。なんと、「真昼の暗黒」がフルでネットにアップされていたのです。しかも、モノクロだったはずのものがカラー化されていました。さらにはオリジナルのモノクロも並んでいます。最近はAIも加わって、様々なモノクロ映画や写真がカラー化されています、しかし、70年近く前の、エンタメ的には地味な映画がカラー化されているのは衝撃的でした。もっとも、冤罪が問題化してる時代ですから、いまこそ意味があると考える人たちがカラー化を試みたのでしょうか。映画は124分で、おそらく当時としてはかなりの長尺だったことも知りました。 |
| 「自己満足力」考(8) [23] 2025/01/09 Thu 10443 1月3日 [06] の続き 研修を受講された方からのご質問にお答えしているうちに、脇道、寄り道、遠回り、どれに当たるのかわからなくなってきました。そこで、前回の続きっぽくなりますが、「[ヒヤリハット]が言える職場創り」の話題に入って、一応の区切りを付けようと思います。 そこで、安全に関わるお仕事をされている方であれば、ほぼ全員がご存じのハインリッヒの法則に絡めてみます。いやいや、それはやめておいた方がいいかもしれませんね。ハインリッヒさんまで入り込むと、またまた深みにはまりそうです。おそらく「一応の区切り」の[先送り]になるでしょう。それはそうなのですが、わたしの気持ちはすでに動き出してしまいました。 |
| わたしとグループ・ダイナミックス(37) [22] 2025/01/08 Wed 10442 昨日 [19] の続き [全員参画]による造船所の事故防止プロジェクトでは、その目的である事故数が減少を達しただけではありませんでした。従業員たちが、「仕事場は自分たちのものだ」という[マイプラント意識]が高揚し、コスト意識も深まったのです。さらに、欠勤率まで低下するといった、当初は期待していなかった望ましい状況が生まれたのでした。このプロジェクトで注目すべきことは、造船所のトップが現場に足繁く顔を見せたことでした。これによって、トップと現場第一線で船造りに励む人たちとのコミュニケーションが進み、相互の理解が進んだのでした。 |
| 「真昼の暗黒」(4) [21] 2025/01/08 Wed 10441 昨日 [18] の続き 八海事件は山口県で1951年1月に発生した強盗殺人を指している。老夫婦が殺害された。すでに敗戦から6年目になる時期だから、日本国憲法の下で様々な法律が整備されていたはずである。警察の取り調べについても、「脅し」や「すかし」は言うまでなく、「虚偽」の情報の使用、「暴力」に訴えることは法律違反として明記されていただろう。しかし、人間の世の中でルールが守られないことは、ほぼ常識とさえ言える。そうでなければ、そもそも犯罪も不正も、そして組織の不祥事もこの世に存在するはずがない。そんなわけで、違法な方法で「自供」なるものを引き出してはいけないとされていながら、そこから逸脱する事態が生まれる。 |
| 4人の物語(88) [20] 2025/01/08 Wed 10440 12月25日 [37] の続き Aが小学2年生の夏休み、8月13日の絵日記。 またもじにいきました。おばあちゃんが「こんどとまると」とききましたので、ぼくは「うん3日」といいました。「さけをかっておいで」とおばちゃんが言いました。みんなでかいにいきました。 [もじ(現北九州市門司区)]は、Aの父親の出身地である。門司はAが住んでいた行橋市から蒸気機関車が牽引する列車、つまりは[汽車]でけっこうな時間がかかった。鈍行で小倉で乗り換えると、今でも50分を超える。父親の兄夫婦と母親がいたから、年末年始やお盆に出かかるのは恒例行事だった。 |
| わたしとグループ・ダイナミックス(36) [19] 2025/01/07 Tue 10439 昨日 [16] の続き [参画]というキーワードは、事故や災害の防止と親和性の高いものでした。それが、第一線で働いている人たちの知恵とエネルギーを生かすことになったのです。グループ・ダイナミックスの創始者が行った[集団決定法]と名付けられた技法があります。その詳細は省きますが、わたしはこれを人の態度や行動を変えるために、[参画]の力を活用するものだと考えています。恩師の三隅二不二先生が1960年代に実施された試みでは、バスの事故を減少することに成功しています。 その成功を受けて、造船所における事故防止についても、[参画]に焦点を合わせてプロジェクトが導入されることになりました。そして、ここでも高い評価を得られる成果を生み出したのです。 |
| 「真昼の暗黒」(3) [18] 2025/01/07 Tue 10438 昨日 [16] の続き プロの検察官や警察官から取り調べを受ける状況は、それだけで日常とは異なっている。普通の感覚を持っている者であれば、「何か」をしていれば、自分の行為をそれほど抵抗なく認めるような気がする。しかし、神経の強度は様々だから、「何か」心当たりのことがあっても、それが自分に不利であれば「言わない」「隠す」ことに抵抗を感じない者がいてもおかしくない。そこに切り込むのがプロとしての腕と評価されるのだろう。ただし、そのスキル発揮に関して、拷問は言うまでもなく脅しや暴言を吐く行為は、少なくとも建前としてはアウトとされる。 |
| 教育実習生への期待 [17] 2025/01/07 Tue 10437 昨日 [14] の続き 「授業以外の交流が少なかった」。 これが小学生だと「遊んでくれなかった」という声に変わります。わたしが現職の時代、附属小学校の昼休みの運動場を覗くと、多くの実習生が児童たちとしっかり「遊んで」いました。それはもう運動場の砂が舞い上がり、校舎が見えなくなるほどでした。何とも懐かしい光景です。こうした体験をして教師になる気持ちを高めた実習生もたくさんいました。今や、教員採用試験の倍率が低下しているといいます。実習生の中には教員の大変さがわかって腰が引けたという学生もいるようです。 ともあれ、中学生としては、「遊ぶ」と言わずに「交流」を使ったということでしょうか、ただ、こう書かれた実習生は「交流」したくても、授業の準備など、しないといけないことが多すぎて、時間がなかったのかもしれません。なかなか悩ましい問題です。 |
| わたしとグループ・ダイナミックス(35) [16] 2025/01/06 Mon 10436 昨日 [12] の続き 人間の組織も自然界における水の循環と同じように考えることができます。上から指示や命令を一方的に流すだけでは組織のエネルギーは生かされません。そのあらゆる段階で、下から上への情報の流れができるようにしておくことを忘れてはならないのです。それこそが、製品を作り、サービスを提供している[第一線の人々=グラウンド]を尊重することであり、組織を活性化するための有効な方策なのです。 その点で、わが国では20世紀も70年代ころから[グラウンドアップップ]を具体化したものとして、[小集団活動]が盛んに行われました。その基本には[全員参画]の精神がありました。それは、日本の[集団的風土]とも相まったのでしょうか、産業界組織の活性化と経済発展にも寄与したのです。今日では英語になっている[kaizen(改善)]も、[小集団活動]の思想と実践から生まれたものです。 |
| 「真昼の暗黒」(2) [15] 2025/01/06 Mon 10435 昨日 [13] の続き 八海事件とは山口県で起きた強盗殺人事件だが、真犯人の「自供」によって、5人が「共犯」とされた。高裁では、真犯人は従犯とされ、首謀者として名前が挙がった一人は死刑の判決を受けた。映画では警察の拷問で「自供」する状況が映し出された。映画は、高裁で死刑判決を受けた後に、首謀者とされた主人公が「最高裁がある」と叫ぶところで終わったことも記憶に残っている。この事件は、その後、高裁のやり直しを含めて、事件の発生から17年経過した1968年に最高裁が第3次の判決で「真犯人の単独犯」と認定した。わたしがこのユースを観たときは、すでに大学生になっていた。ここで最大の問題になったのは「拷問による自供」だった。 |
| 教育実習生への期待 [14] 2025/01/06 Mon 10434 1月4日 [08] の続き 「授業の進み方ばかり気にしており、あまり質問や話をきいてくれなかった」。 教育実習生としては決められた時間内に決められた内容を教えなければなりません。しかし、これが想定通りに進まないわけです。現職の先生方でも毎日の授業は想定外に充ち満ちています。そこはプロですから、そのあたりの調整ができるでしょう。また少し長い期間の中でまとまりをつけることも可能です。しかし、教育実習生はそうはいきません。おそらく、伝えるべきことが多くて、質問に答える余裕などないままに終わることの方が多いでしょう。とくに生徒たちから現職教師と比較してこうした指摘をされると、教育実習生にとって厳しいなあとガックリくるかもしれません。 |
| 「真昼の暗黒」(1) [13] 2025/01/05 Sun 10433 わたしが中学生のころ「真昼の暗黒」という劇場映画がテレビで放映されていた。それは1956年の公開だが、監督は今井正で、八海裁判を取り扱ったものである。自分の年齢から推測すると、1963年あたりだから、まだ10年が経過しないうちにテレビで流されたことになる。当時、わが家にあったのはナショナル製の白黒テレビで画面は14インチだった。これに映し出される映像はずいぶん昔のものだと思っていた。このころ、福岡の民放が午後2時か3時ころに、旧作の同じ映画をウイークデーに繰り返し流していた。それはあたかも映画館のようで、早めに学校から帰るとおやつを食べながら「鑑賞」した。そのなかに「真昼の暗黒」があった。 その内容は、警察の拷問によって犯罪者がつくられていく過程を描いていた。その厳しい描写を観ながら、子ども心に、こんなことが本当にあるのだろうかと思った。あまりもの衝撃に放映期間中に繰り返し観た記憶がある。 |
| わたしとグループ・ダイナミックス(34) [12] 2025/01/05 Sun 10432 昨日 [09] の続き わたしが世の中から[ボトムアップ]という用語をなくすべく、[犬の遠吠え]を本コラムでも繰り返してきました。その代替語は「グラウンドアップ」であり、考え方は「トップの太陽論」や「ポンプ論」として説明しています。ここで、その内容にまで踏み込む、またまた切りがなくなります。その一部は本表紙の「お勧め読み物」から「コミュニケーションのインフラ創りとリーダーシップ:組織における安全文化醸成の集団的視点」で[絶叫?]しています。お時間がございましたら、そちらを覗いてただければと思います。 |
| 日記の中の母(51) [11] 2025/01/05 Sun 10431 12月22日 [47] の続き いつも誰かが母のベッドの側にいる原則を守り続けてきて2ヶ月を過ぎた1973年10月12日の日記が終わらない。そのとき、わたしは東京にある市場調査会社からの仕事を受けていた。調査は個別訪問によるもので、対象者を選ぶためのサンプリングからはじまる。そのためには市役所にある住民基本台帳の閲覧が必要になる。その仕事を妹に託したのだったが、これが市役所の窓口で断られたというのである。日記には書いていないが、当時は携帯電話などないから、妹は手ぶらで病院に戻ってきたのである。 もちろん、今の時代、個人が住民の基本台帳を閲覧するなど考えられない。しかし、当時はそれが可能で、報道機関の世論調査もこの手続きから始めるのが当然のことだった。このときもわたしが市役所に電話すると、先方は「法的には拒否まではできないので直接区役所に行ってくれ」と回答したのである。つまりは、誰もが住民基本台帳の閲覧が可能だったことになる。 |
| 「基本」の「特性」 [10] 2025/01/04 Sat 10430 JALの国際線で機長と副機長からアルコールが検出 れた。これを受けて、国土交通省 は12月27日に、JALに業務改善勧告を出した。そもそも規定を超えるアルコールを摂取していたにもかかわらず、正副の機長が口裏を合わせて飲み過ぎたことを隠していたというからお話にならない。しかも、社内でのアルコール検査も適切に行われていなかったというから、問題は両人の特性だけで説明することはできない。すでに二人は解雇されたという。さらにJALの系列での再雇用もないと発表したらしい。副機長は2018年にも国内線で飲酒チェックにひっかかったことがあるという。 それにつけても、「そもそも基本は守られない特性を持っている」というわたしの確信がまたしても[実証]された。 |
| わたしとグループ・ダイナミックス(33) [09] 2025/01/04 Sat 10429 1月2日 [03] の続き [水]は上から下に流れるだけでなく、[上]にも昇っているのです。ただし、それは[水蒸気]になっていますから、目には見えません。 人間の組織も同じことです。上から指示や命令を一方的に流すだけでは組織のエネルギーは生かされません。そのあらゆる段階で、下から上への情報の流れがなければ組織は動かないオです。しかも[水]が[水蒸気]の形態で目に見えないように、[上方への流れ]は意識しなければ目に見えず、声も聞こえなくなるのです。その重要性を[ボトムアップ]と表現するのですが、わたしはこれを「人間性に欠けた、不適切な言い回しだ」と言い続けてきました。 |
| 教育実習生への期待 [08] 2025/01/04 Sat 10428 昨日 [05] の続き 「授業中に私達と意見の食い違いがあった」。 教科がわかりませんが、「意見」ですから、数学や理科などの自然科学系ではなく、社会科などの人文科学系のものだったのでしょう。あるいは道徳といった、行動規範や価値観に関わるものだっのかもしれません。文字面だけで言えば、「意見の食い違い」は教育にとって必要なものです。まずは人の間に「意見の違いがある」こと自身が重要な事実であり、それを前提にして、問題の解決を図っていく力を身につけることは教育の目的でもあります。 |
| シネコンとコロナ [07] 2025/01/03 Fri 10427 昨日 [04] の続き [わが家の庭]に設けているシネコンでしたが、[コロナ]の影響をまともに受けます。お上から、映画どころか外出を控えるようにとのお達しが出されたのです。何分にも高齢者ですから、[お達し]などなくても外に出ることは[極減]しました。その間の映画はほぼ[WOWOW]で占められることになります。2020年はパンデミックが地球規模で拡大し、よく知られた芸能人も亡くなりました。この年、わたしは33本の映画を観たのですが、[NHK BS]の数本以外はすべて[WOWOW]でした。 ところが、このごろ旧い映画をそのままYouTubeでアップするケースが増えていることに気づきました。 そのひとつが「笛吹童子」でした。戦国の、まさに国乱れる時代、丹波の国にあった[満月城]の攻防を巡る物語です。悪者側の幟には[髑髏マーク]がついているのでした。公開は1954年となっており、わたしが小学生になる前の年です。この映画の存在ははっきり知っていましたが、自分が映画館で観たかどうかはあいまいなままです。ただ、[観た]確率は高いと思っています。 |
| 「自己満足力」考(7) [06] 2025/01/03 Fri 10426 昨日 [02] の続き お互いに、ちょっときついことでも指摘し合う空気創りも安全文化にとって大事です。もちろん、それが[揚げ足取り]など、心の底の[自己満足]の悪魔に突き動かされたものであってはいけません。そうです、このときの[自己満足]は、悪魔に魂を売った悲しい結果に過ぎません。 「ああ、気が付かなかったよ。言ってくれてありがとう」。お互いに相手からこんな答と感謝の言葉が発せられることがポイントになります。心から「言いにくいことを言ってくれた」と受け止めるのです。ただし、それは書くだけならいくらでも書けます。現実の人間関係ではそれが容易でないから大変なのです。そんなことで、そうした空気を職場全体に充満させることは永遠にできないでしょう。それでも、その[濃度]を挙げる努力は期限なしで続けたいものです。 |
| 教育実習生への期待 [05] 2025/01/03 Fri 10425 12月26日 [57] の続き 「教える側なのに教えられている(間違いを指摘されている)ことがあった」。 教育実習生にとって何とも厳しい生徒の声ですね。文面から、「知らない事実を教えられる」というよりは「誤りを指摘された」ことに重点があるようです。このときは、漢字の書き間違いといった水準の問題だったのかもしれません。あるいは、そうしたささやかな誤りではなく、「教えられる方が知っていた」という可能性もあります。 当然のことですが、教師がすべてを知っているわけではありません。そんなときは、「教えてくれた」生徒に感謝することが第一でしょう。それによって、「先生なのに知らない」という否定的な感情を抑えることができるでしょう。そもそも、「誤りを認める」「指摘されたことに感謝する」ことはリーダーシップそのものなのです。 ただし、こうした事態が頻繁に起きるようでは教師の力が疑われますから、こうしたことは「例外的」なほうがいいのですが…。 |
| シネコン閉鎖 [04] 2025/01/02 Thu 10424 昨年、[わが家の庭]にあるシネコンが閉館するという衝撃のニュースが飛び込んできました。正式名称は「ユナイテッド・シネマ熊本」ですが、熊本初のシネコンとして、2004年にオープンしました。とにかく[わが家の庭]にあることからしっかり通っていました。最初に観たのはトム・ハンクス主演の「ターミナル」でした。今でもその一コマ一コマが目に浮かんできます。 監督はスピルバーグで、舞台になったJFK国際空港のリアルなセットには無条件に驚愕しました。本物の空港を撮影のために借り切ることなどできませんよね。 ただし、わたしの「シネコン通い」は[コロナ襲来]で、[庭の門が]閉ざされてしまいました。そして、そのままご無沙汰のままです。人間の行動は、一旦定着すると元に戻りにくいことを実感しています。 |
| わたしとグループ・ダイナミックス(32) [03] 2025/01/02 Thu 10423 12月30日 [68] の続き 行く川の流れが絶えないのは、水が[上から下]だけでなく、[下から上」へも流れているからです。ただし、後者の[流れ]は[蒸発]という形を取るため目には見えません。地球上では、水で満たされている海からの蒸発が最も多いことは当然です。台風はその典型で、暖かい海水を飲み込みながら襲来し、風と共に大量の雨を降らせます。もちろん、水は海からだけでなく、山から平地、そして海に至るすべての段階で、「上」に向かって流れているのです。 |
| 「自己満足力」考(6) [02] 2025/01/02 Thu 10422 12月28日 [62] の続き 「自己満足力」からはじまるご質問にお答えしているつもりが、脇道に逸れただけでなく、深みにはまってしまいました。そこで元の道に戻りたいのですが、すでに[続々々々]まで達しており、このまま[々]を積み重ねるのは「何ともまずいよなあ」との気分になってきました。そこで標題を「自己満足力」として、その回数を付加する方式にしました。連載が少なくとも5回程度は続くと考えた場合に採用しているものです。今回は3回ほどでまとまると思っていたのですが、本日で[6回目]にまでなってしまいました。 ここで、そもそものご質問内容を確認しておきましょう。それは、「自己満足も一つの正解ですが、安全文化の取り組み、改善、行動を続ける、継続するコツのようなものがあれば、教えていただけると助かります」でした。 |
| 新年のご挨拶 [01] 2025/01/01 Wed 10421 みなさま、新年、明けましておめでとうございます。今年も本コラムをよろしくお願いいたします。 表紙の写真は、わが家の門松代わりの「お花セット」です。毎年、同じお花やさんにお願いしています。ただし、わたしは[花]についても、ほとんど知識がございません。そんなわけで花の名前を含めて細かいことは措くことにします。正月らしく華やかさが感じられれば十分に満足しています。 とうとう[2025年問題]の年を迎えました。いわゆる団塊の世代がすべて75歳以上の後期高齢者になるのです。これは国民の5人に1人という状況です。そう言えば、熊本の中心街でも、交差点の横断歩道を歩いている人は、わが高齢者クラブのメンバーが多いように思えます。こうなることは大昔からわかっていたのです。現況を思えば、国としてのリスクマネジメントに問題があったとしか言いようがありません。 |