文殊係数(09/04/20 月-2249) 私はグループ・ダイナミックス≠ニいう領域で仕事をしている。日本語では集団力学≠ニいう。直訳である。そこで3人寄れば文殊の知恵≠煬、究の対象になる。みんなでしっかり力を合わせればすばらしい知恵が生まれる。それこそ集団の力である。しかし現実の世界を見れば、集団がプラスの力を発揮するばかりでないことはすぐにわかる。新聞やテレビで毎日のように流される犯罪関連のニュースの多くが集団と関わりを持っている。とりわけ組織の事故や不祥事などは、そのほとんどが集団の問題だと考えていい。まったくの私欲から公金を着服するような事例などは、個人の問題だということになるだろう。しかし、そうした犯罪を事前に発見できなかったことまで含めれば、これもまた集団や組織のチェック体制に問題があったことになる。そこで、3人寄れば文殊の知恵≠一般的に表す式を考えてみた。GP=Mo×n
がそれである。ここで GP は Group Power で、文字通り集団力≠ェどのくらいあるかを示す。MoはMonju の頭文字を取ったもので文殊係数≠ニ呼ぶことにしよう。集団の人数を
n とすれば、人数によって GP は増えていく。100人なら100人力だ。しかし、ここで文殊係数≠ェ効いてくる。3人≠ェ寄った場合でも、係数≠ェ1であれば、集団力は3のままである。これが2であれば6人力≠ニいうわけだ。3人寄れば文殊の知恵≠ェ実現する。しかし、この値が
0.3 なんてことだって起こりうる。すると、集団力≠ヘ 0.9 に落ちてしまう。こうなると、1人で考えた方がかえっていい知恵が生まれることになる。ただ集まればいいというわけではないのである。文殊係数≠フ研究、おもしろそうだと思われませんか。
文殊さんとの再会(09/04/16 木-2245) 今年がはじまって間もない1月9日のことである。本コラムで文殊菩薩さん≠取り上げた。その際はしっかりとお伝えしたいメッセージがあった。ところが、いつもの癖で脇道に大きく逸れて、もともと歩いていた道に戻らずじまいである。しかも脇道したこと自身を忘れていた。そこで、久しぶりに文殊さん≠ノ再会させていただこう。さて、文殊といえば3人寄れば文殊の知恵≠ニ決まっている。和英辞典で引いてみるとTwo
heads are better than one≠ニある(電子版ジーニアス)。こちらは3人よりも1人少ない2人になっている。そう言っちゃあ何だけど、2人よりは3人の方がもっといい知恵≠ェ生まれると思うのですがねえ…。ラッキー7というけれど、私たちは3≠ニいう数字がかなり好きなようだ。これは日本人特有なのか、それとも世界共通なのか。そのあたりのことはわからない。ともあれ、3日、3月、3年≠ネどという。3、3、3、長嶋さん≠ニいうのはメッチャ古いかなあ。元巨人軍で背番号3の長嶋茂雄氏に対して親しみを込めてこんな呼び方をしていた。もちろん、われわれ世代しか知らない言い回しに違いない。ところで、楽天の田中投手の活躍に、野村監督が神様、仏様、田中様≠ニコメントしていた。これは、今から半世紀ほども前に、神様、仏様、稲尾様≠ニ言って、西鉄の稲尾投手が賞賛された表現を再利用したものだ。稲尾氏は一昨年に亡くなってしまったが、長嶋選手と対決した大投手である。日本シリーズで西鉄が巨人と対決したとき、3連敗後に4連勝という大逆転劇を演じたことがある。そこで連戦連投で活躍したのが稲尾だったのだ。そんなわけで、神様、仏様、稲尾様≠ニいう名文句が生まれたのである。