Our Daily Bread(08/02/18 月-1801)
三代目の熊本電気館≠ヘ、地下1階地上4階、屋上には娯楽施設もあるビルとしてオープンした。しかもエレベータまで付いていたという。それが今から80年前の1928年(昭和3年)のことだから、当時の人は驚いたに違いない。はじめから2、3、4階が映画館だったというから今と同じ構成である。屋上の施設といえば、われわれがこどものころは、どこのデパートにも小遊園地があった。福岡の玉屋には動物園≠ワであったような記憶がある。いずれにしても、電気館≠ヘものすごい建物だったのだ。そんなビルを建てることができるほど映画は収益の上がる事業だったということもできる。昨日から話題にしているOur
Daily Bread≠ヘその3階で観た。タイトルは直訳すれば日々の糧≠ニでもなるだろう。聖書にはMan doth not live by
bread only≠ニ書かれているそうだ。人はパンのみにて生くるにあらず≠ニいうことである。パン≠ヘ食べ物一般の代名詞として使われている。さて、映画のOur
Daily Bread≠ヘ、日本語ではいのちの食べ方≠ニいうタイトルである。とにかくこれがすごい内容なのである。全編にわたって、野菜から穀物、そして動物まで、とにかく人間が食べる前にどんな処理がされているかを映し出す。ナレーションなし、BGMもちろんなしという、これまで観たこともない映画である。もちろんドキュメンタリーということで、農作業時の音や動物の声などはそのまま再生される。さらに働く人たちの会話も聞こえてくる。ほんの少しだけだから日本語訳のスーパーもない。この映画の場合、会話の内容などはわからなくても、ほとんど影響がないのである。まずは、男性が豚肉の倉庫の床を洗浄しているシーンからはじまった。
偉人の証(08/02/11 月A-1793)
トーマス・カーライル(Thomas Carlyle)はイギリスの思想家である。評論家でもあり、歴史家ともされる。1975年に生まれ、亡くなったのは1881年だから、19世紀の思想家ということになる。わが国では新渡戸稲造がカーライルの愛読者だったという。現在の5,000円札は樋口一葉になったが、その前は新渡戸稲造だった。彼が書いた、Bushido:
The Soul of Japan(1900)は、彼の文体に倣っているのだそうな。さらに、夏目漱石もカーライルから影響を受けたらしい。ロンドン留学中にカーライルに触れたのだろう。新渡戸は1862年、夏目は1867年の生まれである。日本の歴史の中で忘れられない二人に影響を与えたのだから大した人物なのだ。そのカーライルの言葉に、A
great man shows his greatness by the way he treats little men≠ニいうものがある。人は、自分より力のない人たちへの対応ぶりからその偉大さがわかる=B何とも素晴らしい言い回しだことよ。自分より力が弱いとわかるとふんぞり返って威張り散らす。周りの人たちからチヤホヤされないと気に入らない。カーライルを真似て英作文すれば、A
great man shows his greatness when he meets great persons≠ニなるか。権威を振りかざして威張るくせに、自分より上の者には、反比例的に卑屈な態度をとる。あー、いやだ、いやだ。そんな人にはlittle
man≠フ称号を与えたい。その手の人って、実際にいるんですよねえ。日本でも実るほど頭を垂れる稲穂かな≠ニいうではないですか。これぞカーライルのこころ≠サのものである。本当に偉大な人は自分の偉大さ≠押し売りすることはない。そのことは、周りの人たちからの尊敬によって証明されるのである。